未知のマラソンレースにエントリーすると、日々の走りに対する意識が変わる。
なぜなら「未知」は恐ろしいからだ。

不思議なもので、趣味で走っているのにも関わらず「嫌々走る」ことがある。
趣味とは本来「楽しむために」やっているはずなのに「嫌々」だ。
「嫌々」はさすがに言い過ぎかもいれないけど(笑)でも「嫌だな」と思って走ることはある。

まず走り出すときに「嫌だな」と思うことが多い。
寒い日は外に出るの嫌だよね。暑い日も嫌だな。雨の日だって。

いつもじゃねーか。

わかっているんだ。
走り出してしまえば、そして走り終えれば多くの場合「走ってよかった」と思えることはわかっている。でも走り出すまでが、なかなか、ね。

正直に言えば、走ってる最中にも「嫌だな」と思うことはある。

例えば北海道の冬は雪が積もる。積もった雪がザクザクでて走りづらいとき「嫌だな」と思う。
上り坂が急だったり長かったりすると「嫌だな」と思う。
飲み屋の前を通りかかったときに、楽しそうな男女の集いを目にして「嫌だな」と思う。
なんでオレだけ走ってんだよ、と(知らねーよ)

「嫌だな」と思うことが月に1、2回ならまだしも、週に2、3回あったりするから困ったことだ。

いつもじゃねーか。

嫌だったら走らなきゃいいだろ、そう思うかもしれない。
実際問題、たぶんその1日を走らなくても次のレース結果は変わらないと思う。
だけど、レース結果を変えたければ、自己ベストを更新したければ、そういう日々の走りを積み重ねていくしかないのもまた事実だ。

だから走る。
でも「嫌だな」と思うことも少なくない。

どうして嫌なんだろう。
惰性で走っているからだ。いつも決まりきった距離を決まりきったペースで走っているからだ。
同じことの繰り返しが悪いわけじゃない。繰り返しは立派な練習だ。

惰性が悪い。

そんなオレなんだけど、最近あることをきっかけに「嫌だな」と思うことが少なくなった気がするんだ。
惰性を断ち切ったわけだ。いつもじゃないけどね(笑)

そのきっかけとは・・

「未知のレース」へのエントリーだ。

例えば去年2018年にエントリーした未知のレースは「サロマ湖100kmウルトラマラソン」だ。
ウルトラマラソン初挑戦だ。100kmという未知の距離への挑戦だった。そして今年もエントリーした。
2回目の挑戦になるが未知の部分はまだまだ多い。

そして今年2019年、さらなる未知のレースにエントリーした。
「大雪山トレイルジャーニー」なる大会の40kmの部にエントリーした。トレイルランに初挑戦だ。
これはもう、なにもかも未知すぎる。
この2つのレースを走ると決めた時から、日々走ることに対する意識が変わったと思う。
なぜなら「未知のレース」は恐ろしいからだ。

今までの、だから一般的なフルマラソンを走るために身に着けたスキルでは足りないことも多いはずだ。
そのための練習が必要になってくる。体力的にもそうだし精神的にも。

日々の練習で「今日走るの嫌だな」「走り出すのが嫌だな」そう思ったとき。
オレは去年走ったサロマ湖100kmの中間エイドを思い出す。55km地点だったろうか。

オレは芝生に腰を下ろして休憩した。5分経過する。立ちたくない。10分経過する。もう走りたくないと思った。でも走り出すしかないと思った。理由は「ここまで来たから」くらいしか思いつかなかったが。

ウルトラマラソンを完走するためには「もう走りたくない」と思っても、そこからまた走り出す精神力が必要だ。今年のサロマ湖も絶対に(断言するな)その時がやってくる。

日々の練習で「今日走るの嫌だな」と思ったときは、その練習だ。「もう走りたくないと思ってから走り出す」練習だ。
ウルトラの「いい練習になる」と思って走り出す。
そう思った途端に走るのが嫌じゃなくなるから不思議だ。

ザクザクの雪で走りづらいとき。上り坂が辛いとき。トレイルってこんなもんじゃねーだろ、そう思って走る。
こんなもんじゃねーだろもなにも、どんなコースを走るのかまったくわかっていないのだが(笑)
それはさておき、大雪山トレイルジャーニーだ。その辺の雪道、上り坂よりは過酷だろ。いくらなんでも。だからその辺の道を走って弱音を吐くわけにはいかない。そんなところで足をグネらせている場合じゃない。
トレイルの「いい練習になる」と思って走る。
そう思った途端に走るのが嫌じゃなくなるから不思議だ。

「未知のレース」にエントリーしたことで、日々の走りにいつもとは違う意味付けができたわけだ。
なぜなら「未知」は恐ろしいからだ。

走ることが嫌になったとき、「未知のレース」にエントリーすることをオススメしたい。

未知を恐れてはいけない。
いや、逆だ。
未知を恐れるために、日々の走りにいつもとは
違う意味付けをするために「未知のレース」にエントリーだ!

ドーム持ち上げ
とても恐れているように見えないランニング風景






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コメント

 コメント一覧 (2)

    • 1. てっぺい
    • 2019年03月21日 00:15
    • ポジティブシンキングのシブケンさんにいつも励まされます!私は走ってる時に関わらず、楽しそうな男女を見ると心をどす黒いなにかが流れます(笑)
    • 2. シブケン シブケン(管理人)
    • 2019年03月22日 18:32
    • てっぺいさん
      けっこう、無理やりポジティブシンキングって場面も多いですけどね。
      そうでもしないとやってられねーみたいな(笑)
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