料理番組を見ていると、突き放される瞬間がある。
チキンスープが登場する時だ。

それまで野菜の分量、切り方などを散々細かく指示しておきながら「ここでチキンスープを適量入れてください」とくる。

お手上げだ。

その料理を作る気満々だったオレは、チキンスープの登場でお手上げ状態だ。
まず、そのチキンスープの作り方を教えてくれ、という話だ。市販のコンソメスープの素を使えばいいのか?そしてその濃さは?それがわからない。「カツオだし」だったりしても同様だ。

そして、一番わからないのは「適量」だ。

マラソン関連の本で給水について調べていると、そんな瞬間が訪れる。
手足のしびれ、パフォーマンスの低下など、マラソンレースにおける脱水症状の危険を教えてくれたあとに、それを回避するために「こまめにしっかり給水しましょう」とくる。

お手上げだ。

どのタイミングでどれだけの量を飲めばいいのかわからない。チキンスープ適量だ。
いや、マラソン中にチキンスープを飲んだらダメだよ。ダメじゃないかもしれないけど。話しがややこしくなってしまった。チキンスープの話は忘れてくれ。
しかし、たとえばマラソンメソッド本に具体的な「給水量」を提示するのは無理な話かもしれない。

なぜなら、きっと答えは「人による」だからだ。

「時と場合による」も付け加える必要があるかもしれない。
男性と女性で違うかもしれない。エリートランナーと一般ランナーも違うだろう。暑い日と寒い日、朝と夜、日本とサハラ砂漠とでは、必要な給水量が同じわけはないだろう。今後、医学の進歩でも考え方は変わりそうだ。

そのそれぞれを本で提示するのは、やっぱり無理な話だ。
そして、これは下手をしたら「命」に関わる話しだから、安易なことは書けないのかもしれない。

でも知りたいんだ。

カップ3に対して固形コンソメ1粒でいいのかどうかを。
もういいよチキンスープ。

まずは「目安」として具体的な給水量を決めてみたい。幸い、ネット上にそれに関する様々な情報を見ることができる。
とは言っても、やはり下手をしたら「命」に関わる話しだから、その情報源は慎重に選ぶ必要がある。

病院だ。

いろいろ調べた結果、オレは「医療法人北海道整形外科記念病院 スポーツ整形・リハビリテーションセンター」のサイトの情報を元に考えてみることにした。
「医療法人北海道整形外科記念病院 スポーツ整形・リハビリテーションセンター」マラソンの給水(外部サイト)

「夏のマラソン」対策として、以下が挙げられている。

①走る前に250~500mlの補給が必要。
②走行中は1時間ごとに500~1000mlの補給が必要。すなわち15分おきに一回100~250mlの給水が必要。
③塩分(ナトリウム)不足対策に、真水だけではなく塩分の入っているスポーツドリンクも補給したい。

一部抜粋・修正
これをもとに、オレが導きだした具体的な給水量はこれだ。

「5kmごとの給水エイドでは紙コップ3杯以上の水を飲まなけらばならない。」

これが「目安」だ。これをベースに、今後調整してみたいと思う。その時の気温や体調で変わるものだから「答え」というのはないのかもしれないけど。


エイドでは紙コップ3杯以上の水を飲む

「コップ3杯以上」の根拠を書いてみる。
フルマラソン以上の距離を走る、としてだ。ハーフまでなら、そこまで給水量にこだわらなくてもいいと思う。自分の経験上は。

まずは①だ。
「①走る前に250~500mlの補給が必要」は、まぁそういうことだ。
スタートするまでに500mlのペットボトルを1本飲んでおこうか。別に一気飲みする必要はないはずだ(笑)朝食のときからチビチビいこうか。

次に②だ。
「②走行中は1時間ごとに500~1000mlの補給が必要。すなわち15分おきに一回100~250mlの給水が必要。」についてだ。

1キロ6分前後で走ることで考える。そんな遅く走らねーよ、っていうエリートランナーには勝手にやっててもらおう(笑)
多くのフルマラソンは5kmごとに給水エイドが設置されていると思う。

1キロ6分ということは5km先の給水エイドまで30分かかる。15分おきに一回100~250mlの給水が必要だということだから、30分ごとの給水エイドでは単純計算で、その倍の200~500mlの給水が必要だということだ。

5kmごとの給水エイドで500mlのペットボトルを1本飲むってか?それは無理だな。
まずは最小で考えようか。200mlだ。

5kmごとの給水エイドで「最低」200mlの給水が必要だ。
ここで問題になるのは、200mlってどのくらい?って話だ。200mlは200mlだろ、ってそういう話じゃなくて。

200mlは紙コップでどのくらいか?って問題だ。

そう、給水エイドでは基本的に紙コップで水を飲むことになる。
紙コップで200mlを瞬時に計量できなければならない。

紙コップの容量は何mlなのか。
もちろん、それぞれの大会で使われている紙コップのサイズは同じとは限らない。ので、一般的な大きさから考える。
一般的に使われる紙コップの大きさというのは「7オンス(約205ml)」だそうだ。

一度でもマラソンで給水をしたことがあれば知っていると思うが、その紙コップ満タンに水もしくはスポーツドリンクが入っているわけではない。平均すれば「半分」というところだろう。満タンだと取るときにこぼれちゃうからね。走りなが飲むと、さらにこぼれたりもする。
給水

その状況から、給水エイドに置かれている紙コップで水を飲む場合、こう定義したい。

「紙コップ1杯で摂取できる給水量は100mlである。」

けっこう少ないものだな。1杯じゃ全然足りないということだ。
だから、5kmごとの給水エイドでは「最低」紙コップ「2杯(約200ml)」の水を飲む必要がある。最大で考えるなら紙コップ「5杯(約500ml)」だ。

しかし、ここで違う問題が浮上する。
後からくるランナーの水や紙コップが不足する可能性がある、という問題だ。

それを考えれば一人で「5杯(約500ml)」はマナー違反かもしれない。最大でも「3杯(約300ml)」といったところか。
3杯でも文句を言う人は出てくるかもしれないが、ギリギリ許容範囲と考えたい。紙コップで頭や脚に水をかけるランナーも多いし、そのくらいの紙コップの数は想定しているのではないだろうか。

いや、オレね、先日走ったフルマラソン(洞爺湖マラソン2019)でゴール後、たぶん脱水症状による手足のしびれや吐き気でとても苦しんだものだからさ。ちゃんと水飲まなきゃダメだな、って改めて思ったんだ。一つのエイドで3杯は許してほしい。

ちなみに、そのレースでは給水エイドごとに紙コップ1杯分(コップ半分)、だから100mlくらいしか給水しなかったと思う。やっぱり足りなかったみたいだ。気温は18℃くらいだったかな。

そして最後に③だ。
「③塩分(ナトリウム)不足対策に、真水だけではなく塩分の入っているスポーツドリンクも補給したい。」についてだ。

これは、給水エイドで水と一緒にエナジージェルやBCAA系の粉末(ナトリウムを含んでいる)を摂取しないランナーは、基本的にスポーツドリンクを飲んだ方がいいだろう。
塩分(ナトリウム)不足もパフォーマンス低下や体調不良の原因になることは知られている。

以上から、フルマラソン以上の距離を走るときは、5kmごとのエイドで紙コップ3杯以上(コップに半分くらいの量が入っているとして)の水またはスポーツドリンクを飲む、を基本にしたい。

こうなってくると、自前の給水ボトルやペットボトルを持った方が、給水に対するストレスは減るのかもしれないね。オレは極力手ぶら状態がいいから、マイボトルを持って走ったことはないけど、今後選択肢にはしてみたい。

「5kmごとのエイドで紙コップ3杯以上の給水をする」(夏マラソン)
基本ベースとしては、いい感じじゃないかなと思うんだけど、どうだろう。

経験上のアドバイス等ありましたら、お気軽にコメントいただければ、と思います。



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コメント

 コメント一覧 (14)

    • 1. デスクワーカー
    • 2019年05月23日 18:25
    • では遠慮なくつたない経験談を。
      僕、2017年の洞爺で人生初のリタイヤを経験しました。当時の自己ベストは4時間17分。勿論目標はサブ4。順調でした。ところが30km過ぎてから、頭痛と吐き気が。34kmまで頑張ったけど、だんだん力が抜けてきて。完全脱水でしょ(笑)
      レース30分前とレース中は給水ごとに補給してたんですよ。もちろん3日前からアミノローディング+ウォーターローディングも。

      僕の対策。OS1のジェルを2本所持。号砲と同時にまず摂取。以降、3kmごとにちょっとずつ摂取。その代わりエイドの水分はとりません。先に持参のOS1を飲みきって、身体を軽くします。副次的なメリットは、給水の混雑を避けることができ、レースに集中できます。後半は各エイドでしっかり。この時にはランナーがばらけてますから、ノンストレス。前半でしっかり保水して、後半を乗り切るイメージです。今のところこの方法が気に入ってます。(サプリの効果もあるかもしれませんが)

      でもこの方法。当日の気温によっては、トイレリスクはあります。例えば僕が愛してやまないレース、11月3日に札幌で開催される作・AC真駒内マラソンでやると…(笑)

      この場合は、脚がまだ元気な12kmくらいで先にトイレしておきます。いっそ前半で脚をしっかりとめると、むしろ後半が長持ちするような感覚があります。

      これを繰り返しているうちに、なんとなく、なんですけど、身体の感覚で自分の量がわかってきました。気温と風、自分の調子とかから。

      と偉そうに書きましたが、僕は今回の洞爺にふくらはぎの肉離れでスタート地点に立てませんでした。こんな僕ですが、シブケンさんを応援しています。お役に立てたら嬉しいです。
    • 2. シブケン(管理人)
    • 2019年05月24日 13:19
    • デスクワーカーさん
      なるほど、確かにマイボトルなりを持参して勝負するのもありかもしれませんね~。
      特に北海道マラソンなんかの規模の大きな大会は、給水の時人混みでけっこうなストレスありますもんね。
      で、今度はトイレ問題ですよね。要はどこでタイムロスしてどこでそれをカバーする、って話にもなると思うんですけど。

      こればっかりはレース本番の経験を積んで探るしかないですすかね。
      「マイ水分持参」検討してみようかな。経験談ありがとうございました!
    • 3. tomodamacoco
    • 2019年05月24日 14:14
    • 5 こんにちは。
      今回もスープのくだりで笑ってしまいました。
      いつも面白い文章に癒されます。
      1回の給水で3杯はお腹がたぷんたぷんになってしまいそう。
      上記のデスクワーカーさんも書かれていますが、3日くらい前からウォーターローディングをしてみてはいかがでしょう。
      いつも1日1リットル飲むのでしたら、1.3リットル飲んで少しずつ体に水を貯めます。
      当日はスタート地点までアミノバイタルみたいなジェルを腰のポッケに入れて行き、口が渇いたら一口ずつ入れる。私は2つ持って走ります。
      給水所ではコップ半分を1回ずつ。最後3kmは梅干し(タネは取っておく)を口に放り込んでダッシュします。
      でも結局人それぞれか。すみません。書きたかっただけでした。
    • 4. T
    • 2019年05月25日 00:33
    • お疲れ様です。
      給水は、たぶん永遠の課題ですね笑

      大会参加者のほとんど方がタイムロスを嫌うと思うですよね。 給水所で止まりたくない。 トイレに寄りたくないなど。
      その結果? 水分不足で走るランナーが沢山いる気がします。
      後半急激にペースダウンとなれば、ロス以上のロスになります。
      給水所でのマナーもありますが、水浴びしているランナーを思えば、コップ10杯飲んでも怒られません笑
    • 5. S. T.
    • 2019年05月26日 00:41
    •  え、そんなに飲むの!?と驚きました。

       難しいのは、水分補給が足りなければ脱水症に、逆に飲み過ぎれば低ナトリウム血症(通称、水中毒)に、というところですよね。しかも、両者の自覚症状は似ていて、本人には足りないのか飲み過ぎなのかわからない(涙)。

       やはり、普段からジョギングの前後で体重を比べてみるのがいいのかもしれませんね。体重が変わらないのが理想の水分補給、と聞いたことがあります。
    • 6. チャー
    • 2019年05月26日 17:02
    • チキンスープ(笑)
      このブログのファンは笑いを禁じ得なかったでしょう…数少ないファンは(笑)
      給水、コップ3杯は多過ぎない?と思いましたが、暑い時期のマラソンだとそんなもんかも知れませんね(^ ^)
      皆さま仰られているように、エイドの水分補給プラス『ジェル』や『サプリ』で塩分不足を補う事が大事かと。
      どれくらい?
      それはアレ、適量ですよ(笑)
    • 7. てっぺい
    • 2019年05月26日 17:43
    • 「適量」とか「ちょうどいいくらいまで炒める」とか困りますよね!特に具体性を求める男性が困るらしいです!女性はそんなに困らないらしいですよ?
      あ、マラソンから完全に脱線してすみません。
    • 8. シブケン(管理人)
    • 2019年05月26日 20:11
    • tomodamacocoさん
      ウォーターローディング!なんて方法があるんですね~
      梅干しはけっこうみなさんレースで食べてるみたいですね!エイドに置いてあることが多いってことは、食べる意味があるってことですもんね。私はウルトラの時以外食べたことありませんが・・今度から食べよ。
      「でも結局人それぞれか」
      それを言っちゃおしめーよ、ってことで(笑)経験談ためになります!ありがとうございます!

    • 9. シブケン(管理人)
    • 2019年05月26日 20:28
    • Tさん
      永遠です(笑)
      私もレース中はタイムロスのことばっかり考えてしまいますよね。
      でも今、逆に給水所ではタイムロスしていいんじゃないかって思ってます。立ち止まるまでいかなくても、歩くくらいにスピード落としてしっかり飲む。その方がいいんじゃないかって。その数秒でどうこうなるタイムで走ってるわけでもないので(笑)
    • 10. シブケン(管理人)
    • 2019年05月26日 20:35
    • S. T.さん
      脱水症と水中毒の症状が似ている!?それは難しい(笑)
      体重の変化、ですよね。給水量をいろいろ調べてみたら、走る前と後で体重を比べて発汗量を算出してどうのこうの、ってやつがありました。それで自分にあった給水量を決める、と。
      ホントはそこまでしなきゃないんでしょうね。理想を求めるなら。
      私はとりあえず「コップ3杯説」から攻めてみます(笑)

    • 11. シブケン(管理人)
    • 2019年05月26日 20:41
    • チャーさん
      数少ないファン・・こら!(笑)
      私はけっこうな量のジェルとかサプリとか携帯する方ですが・・
      周りのランナーをみると、そうでもない人が多い感じがして「こんなに持ってるのオレだけかよ!」とか、ちょっと照れます。
      しかも、後半、体がジェルすら受け付けなくなって、使いきれないという・・
      ってことを繰り返しています。適量を探ってみます(笑)

    • 12. シブケン(管理人)
    • 2019年05月26日 20:48
    • てっぺいさん
      玉ねぎをきつね色になるまで、とかね(笑)「きつね色」の曖昧さがすごい。
      ちなみに私は料理好きです。「料理の鉄人」とか大好きでした。
      それではマラソンがんばりましょう!
    • 13. みっく
    • 2019年05月31日 01:15
    • 最適な給水量はどれくらいか、難しいんでしょうね。と、他人事のように書いたのは、幸か不幸かあまり給水で悩んだことがないからです。10時間以上のレースでは、水分を摂りすぎるとお腹がユルユルになるので、なるべく摂らないようにしているぐらいです。
      そんな私がコメントするのもなんですが、「フル以上」と一つに括って考えられているところに違和感を感じます。私の場合ですが、最後までちゃんと走りきるペースはフルと100kmでキロ1分半ぐらい差があって、100kmペースだと飲み食いしながら走れますが、フルペースだとちゃんと食べれないですし、飲むのも油断すると気管に水が入ってむせてしまいます。当然汗をかく量も違いますし、余裕度も全然違うので、必要な水分量も違うんじゃないかなぁと思います。感覚的な話で参考にはならないとは思いますが‥
    • 14. シブケン(管理人)
    • 2019年05月31日 09:03
    • みっくさん
      私も給水に関してはそこまで気にしない方だったのですが、この前のレースでかなり体調悪くなりまして・・脱水症状だったのかな、と思いビビッていろいろ考えてみたわけです(笑)
      確かにフルとウルトラは似て非なる部分が多いのかもしれません。が、なんせウルトラはまだ1回しか経験ないもので・・しかも状況をよく憶えてないし(笑)
      まぁ、今回考えたことをベースに調整していこうかな、ってところです。天候や体調が絡む以上、正解はないのかもしれませんが。
      コメントありがとうございました。

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