先に言っておくと、オレは過去にマラソン大会で途中リタイアしたことがない。
もし、自慢に聞こえてしまったとしたら申し訳ない。そんなつもりはないんだ。

先日も「なんでもない日に100km走る」という、なかなか過酷なチャレンジをしてきたのだが、途中リタイアすることなく、見事に(うるせーわ)完走を果たすことができた。

繰り返すが自慢ではない。

いや、ホントに。
褒めてくれるのは一向にかまわないが(笑)ホントにホント、自慢ではない。
先日の「なんでもない日に100km走る」に関して言えば、リタイア「しなかった」のではなく、リタイア「できなかった」といった方が正確だ。自慢どころか、反省している部分もある。

苦しみに耐えてゴールにたどり着く勇気は、時に美談になり得るが、一歩間違えれば愚かな行為と非難される諸刃の剣といえる。

マラソン大会で無理をして倒れるようなことがあれば、多くの関係者に迷惑をかけることになるだろう。
「なんでもない日に100km走る」ような仲間内でのイベントだって、どこかで倒れて救急車で運ばれようものなら、仲間に迷惑をかけるし、楽しい雰囲気ブチ壊しだ。結果オーライだったが、その可能性はあった。だから反省している。少し、だけど(笑)

脚に大きなケガをして二度と走れなくなった・・なんて悲劇が起きたら本末転倒だ。
健康のためなら死んでもいい、ってやつだ。

この先も、長く走り続けるランナーになるためには、リタイアする勇気を持たなければならない。

先日の「なんでもない日に100km走る」では、最後の10kmで歩くのさえ困難な状況に陥った。右ひざ周りが痛くて痛くて。過去に経験のない痛みだ。
今後のランナー人生を考えれば(大した人生は待っていないと思うが)リタイアするべきだったかもしれない。別に記録の残る大会ではないんだ。勝手に仲間と走ってるだけなんだ。
「二度と走れない」まではいかなくても「しばらく走れない」状況に陥る可能性は十分に考えられる痛みだった。

でも、リタイアする勇気がなかった。

だって、雨の中90km走って(だいぶ歩いて)来たんだよ?
そこでやめる勇気はなかった。今後「オレはあの時90kmまで来たのにやめたんだ」という思いと付き合っていく勇気がなかった。一回リタイアの「味」を覚えてしまったら、またどこかでリタイアしてしまうんじゃないか、そんな恐怖もあった。

オレは過去に、マラソン大会で途中リタイアしたことがない。自慢ではない。だからこその恐怖だ。

リタイアする勇気がないのに加えて、行動する気力もなかった。
基本的にJRの線路沿いを走っていたので、リタイアしても、最寄りの駅に行ってJRで移動するという手段はあった。あったが、駅を探す気力はなかった。スマホで探せばすぐだろって?スマホを見る気力もなかった。雨は降ってるし、全身びしょびしょなんだ。スマホなんて操作したくないよ(笑)
そんな全身びしょびしょでJRの列車に乗るのも気が引けた。同じくタクシーに乗るのも気が引けた。

もう、何もしたくなかった・・

そんな状況だったから、リタイア「しなかった」のではなく、リタイア「できなかった」というわけだ。できるだけ何も考えずに、トボトボ前に進むしかできなかった。
大会であれば制限時間があるし、規模によっては収容バスが追いかけてくるから、リタイアするのはそれほど大変なことではないのかもしれない。

リタイアしたことないから、わからないけど。

自慢ではない。いや、だからそれは、その事実だけで褒められるものではないよね。リタイアしたことないだけで。自己ベストを目指しての、限界を突破するための距離やタイムに挑戦してないだけかもしれないしね。
褒められる点があるとすれば、病気やけがをしないで大会当日を迎えられてることくらいかな。大会前日まで寝込んでた、ってギリの状態はあったけど。

あとね、今回の「なんでもない日に100km走る」は相当ツラい100kmだったんだけど、「こんな状況」だからこそ、ゴールすることができたんだ。

新型コロナウイルス、だ。

いろいろあって、気楽にランニングできない状況があったじゃない。
そのとき、オレは確かに思ったんだ。「なんにも気にしないで思いっきり走りたいな」って。普段、大して走ってないくせに。

そして、やっといろいろな自粛要請が解除されて。旅行的な移動もOKになって。いや、誰も「脚」で移動しろとは言ってないんだけど(笑)
もちろん、人混みでのマスク着用なんかは気を付けたいところだけど、オレが一人トボトボ走って歩いていた雨の国道36号線には、だーれもいなくて。果てしなく道路だけが延びていて。
室RUN-6
これ以上ない、なんにも気にしないで思いっきり走れる状況だ。

オレはこれを望んでたんだろ?走るしかないじゃない。脚が痛くても走るしかないじゃない。いろんなことに「クソバカやろう」って思いながら(笑)ゴールを目指したのでした。

ところで、ゴールから数日経ちますが、幸い・・なぜか・・
脚の痛みは、割とすぐに治りそうな感じだ。あんなに痛かったのにおかしいな(笑)まぁ、よかったけど。

いい加減、歳も歳なのでケガをするような無理はしちゃダメだよな。別にレベルの高いところで勝負してる訳でもないんだしさ。
とはいえ、ある程度の無理をするからこそのマラソン、ってのもあるから難しい・・


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コメント

 コメント一覧 (8)

    • 1. emi
    • 2020年07月02日 17:58
    • 100 ㎞お疲れ様でした。シブケンさんはすてきなラン仲間さんに恵まれていて素晴らしいことです。カッコよく走り抜ける話も感動的だけど、さらりとブログに上げてくださるこういう話って、実は共感を含んだ感動があります。わかるー、ってどの部分かは秘密ですが。
      いつも有り難うございます。
    • 2. ゴキゲン
    • 2020年07月02日 22:52
    • 100キロですもんね。24時間テレビで言ったらあれだけ応援と契約に縛られてリタイヤ出来ない環境ならわかるけれど、シブケンさん達はいっちょやるかで走りきっちゃうんですよね。過ごすぎ。
      17時間てことはお昼くらいにサライと負けないで流れてスタッフに大激怒されるくらい早い!
    • 3. pen
    • 2020年07月03日 09:48
    • シブケンさんとは1回会っただけですが、それでもこういう記事をかいてくれてそれを読むことで疑似体験ができます。それが自分を奮い立たせることにもつながります。私にもそんなラン仲間が何人かいるのは、よく考えたら金では買えない財産なのかもしれません。 勝手に仲間にしちゃってますけどもw ありがたいことです。 あ、私の場合リタイア上等!であります^^;
    • 4. シブケン(管理人)
    • 2020年07月03日 13:25
    • emiさん
      うれしい感想ありがとうございます!
      この仲間に出会ったことが、幸か不幸かわかりませんが・・
      でも、一人では決してできないことにチャレンジできてるので「幸」としておきますか(笑)
    • 5. シブケン(管理人)
    • 2020年07月03日 13:32
    • ゴキゲンさん
      制限時間がないってのも、意外に苦しいものだってのがわかりました。
      リタイアする大きな理由の一つがないわけですからね。
      ちなみに「いっちょやるか」って言ってるのは周りの強者ランナーだけで、私は
      「マジで?」です(笑)
    • 6. シブケン(管理人)
    • 2020年07月03日 13:35
    • penさん
      こんなブログでも、誰かを奮い立たせられるのならうれしいですけど・・もうちょっとやる気マンマンのブログを書きたいところです(笑)
      リタイア上等!それが一番ですね!
    • 7. てっぺい
    • 2020年07月03日 17:15
    • サブ3常連のエリートランナーさんや、元学生ランナーさんのブログやYouTubeもためになりますが、シブケンさんのブログは親近感があって別の魅力に溢れてると思います!(失礼な表現ですみません)

      これからも応援しています!
    • 8. シブケン(管理人)
    • 2020年07月03日 17:52
    • てっぺいさん
      いやいや、別のところで勝負するしかないからね(笑)
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