その知人女性ランナーは一時期、明らかにオレより熱心なランナーだったと思う。
方向性は少し違っていたのだが。
マラソン大会デビューはオレより1、2年遅かったかな。でもまぁ同時期のデビューと言っていいだろう。
10キロレースに始まり次はハーフと、年にいくつか同じレースを走ったものだ。
気付いたら、いつの間にかフルマラソンデビューを果たしていたんだ。
フルマラソンデビューはオレが遅れをとった形だ。
そうこうしているうちに、次は大阪の大会だ、どこだかの大会だと、彼女は北海道を飛び出して行ったんだ。
北海道の大会しか走ったことのないオレは(いまだにそうです)その行動力に「ほえーすごいね」とアホみたいに感心するしかなかったんだ。
そして、その行動力は国内に留まらなかった。
次は韓国の大会だ(どこで情報仕入れたんだよ)、どこだかの大会だと、海外にまでその足を伸ばして行くんだ。

この頃になると、その行動力に感心しながらも彼女のマラソンに2つほど気になることがあって。
1つ目は、レースを途中棄権することが多いな、って。
いや、誰だって体調が悪かったりしてレースを途中棄権することはあるだろう。
だからどこからが「多い」のかはわからない。
2回に1回の割合だったら「多い」と言えるかもしれない。
でも5回に1回だったら、そんなものなのかもしれない。
わからない。
わからないけど、彼女は「いつも」途中棄権した話をしていたように思う。
だからオレはずいぶん途中棄権が「多い」な、と思っていたんだ。
さらに途中棄権に加えて、そもそもエントリーしたレースを「走らない」ことも少なくなかったように思う。
この場合もどこからが「少なくない」のか判断の基準を明示することはできない。
できないが、その話を聞くたびに「またかよ」そう思っていたことは確かだ。
「またかよ」と思うには、こういう理由もあったからだ。
特にケガや病気が理由ではなかったようなんだ。
いや、理由を詳しく聞いたことはないよ。そんなの個人の自由だ。オレがどうこう言う問題じゃない。
だけど、どうやら「気分」でレースを「走らない」こともあったようなんだ。
個人の自由なんだけど、オレは「もったいないな~」と思ったものだ。
2つ目は、あまりタイムにこだわってないように見えたことだ。
ホントのところはわからないよ。でも、オレみたいに鼻息荒く「なにがなんでもサブ4だ!」とか「自己ベスト更新やったるぜっ!」みたいな話を聞いたことはなかったような。ハードな練習の話を聞いたこともない。どちらかといえば「ぶっつけ本番」的な話の方が多かったと思う。
この2つのことが気になっていたんだ。
言うまでもないことだが、それを批判する気はこれっぽっちもない。
マラソンの楽しみ方は人それぞれだ。
批判するどころか感心していたんだから。オレとは違う方向のマラソンに対する熱心さに。
とにかくエントリーするそのノリの良さに。海外に飛んでいくその行動力に。
明らかにオレより熱心なランナーだったと思う。
そして彼女はマラソンを辞めてしまったんだ。きれいさっぱりに。
ランニングシューズやGPSウォッチなど、マラソンに関する一切合切を断捨離よろしくネットオークションや何かで手放してしまったんだ。
「もう走らない」と言って。
オレは「え?マジで」と再びアホみたいな顔で驚くしかなかったんだ。海外にまで走りに行くほどに熱心だった人がきれいさっぱり辞めてしまうこともあるんだな、って。
ケガや病気が理由でもなく。
「わしゃもうヒザが痛くて走れんのじゃよ、コンドロイチンおくれ」と言うまで年老いたわけでもなく。
オレの後からマラソンを始めて、海外のレースまでガシガシ走ってそして辞めてしまったんだ。
その頃のオレは毎年毎年同じレースを走って撃沈して、そんなことの繰り返しだ。
そんなオレを横目に彼女は駆け抜けていってしまったんだ。マラソンだけに。やかましいわ。
そして最近、彼女はまた走り始めたんだ。
ランニングシューズやGPSウォッチをまた買ったのかは知らない。
でもとにかく、いくつかのレースにエントリーした話を聞いた。実際にそのレースを走るかどうかはまた別の話だ(笑)
この話から学ぶべきことは、マラソンは簡単に辞められない、ということだ。
マラソンを続けていると、多くのランナーは「やめ時」を考えることがあると思う。
「オレいつまで走ってんだろ」といった漠然としたことから「自己ベスト更新できなくなったらモチベーション保つの大変だろうな」といったちょっとした不安。「死ぬまで走ってたら笑うよな」といった自虐。
その内容は様々だと思うが、「やめ時」を考えることがあると思う。
そしてそれを考えるときは練習にしろ大会本番のレースにしろ、ハードでキツい走りをしているときだと思う。
公園で犬の散歩をしながらちょっとした駆け足をしている時に「オレいつまで走ってんだろ」と考えるやつはいない。
ハードでキツい走りをしているとき、心のどこかで「もう辞めたい」と思うことだってあるだろう。
それでついつい「やめ時」を考えてしまうんだ。
もちろんそれとは逆に、走ることが好きで好きで、いつまでも走っていたくて、走るのを辞めたくなくて「やめ時」を考えることだってあるだろう。
いずれにしても、このことは知っておくべきだ。
一度走り始めてしまったら、マラソンは簡単に辞められない、ということを。
いつかそのうちに辞めたいと思っているランナーには残念なお知らせだが(笑)マラソンは簡単に辞められないということを知っておきたい。
なぜなら、マラソンはそこに道さえあれば始められるからだ。できればランニングシューズもほしいところだが、とにかくそこに道があれば走り始めることはできる。人が住んでいるところに道がないことはないはずだ。
なによりマラソンに関する一切合切を手放してしまった彼女が、また走り始めたのだから。
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方向性は少し違っていたのだが。
マラソン大会デビューはオレより1、2年遅かったかな。でもまぁ同時期のデビューと言っていいだろう。
10キロレースに始まり次はハーフと、年にいくつか同じレースを走ったものだ。
気付いたら、いつの間にかフルマラソンデビューを果たしていたんだ。
フルマラソンデビューはオレが遅れをとった形だ。
そうこうしているうちに、次は大阪の大会だ、どこだかの大会だと、彼女は北海道を飛び出して行ったんだ。
北海道の大会しか走ったことのないオレは(いまだにそうです)その行動力に「ほえーすごいね」とアホみたいに感心するしかなかったんだ。
そして、その行動力は国内に留まらなかった。
次は韓国の大会だ(どこで情報仕入れたんだよ)、どこだかの大会だと、海外にまでその足を伸ばして行くんだ。

この頃になると、その行動力に感心しながらも彼女のマラソンに2つほど気になることがあって。
1つ目は、レースを途中棄権することが多いな、って。
いや、誰だって体調が悪かったりしてレースを途中棄権することはあるだろう。
だからどこからが「多い」のかはわからない。
2回に1回の割合だったら「多い」と言えるかもしれない。
でも5回に1回だったら、そんなものなのかもしれない。
わからない。
わからないけど、彼女は「いつも」途中棄権した話をしていたように思う。
だからオレはずいぶん途中棄権が「多い」な、と思っていたんだ。
さらに途中棄権に加えて、そもそもエントリーしたレースを「走らない」ことも少なくなかったように思う。
この場合もどこからが「少なくない」のか判断の基準を明示することはできない。
できないが、その話を聞くたびに「またかよ」そう思っていたことは確かだ。
「またかよ」と思うには、こういう理由もあったからだ。
特にケガや病気が理由ではなかったようなんだ。
いや、理由を詳しく聞いたことはないよ。そんなの個人の自由だ。オレがどうこう言う問題じゃない。
だけど、どうやら「気分」でレースを「走らない」こともあったようなんだ。
個人の自由なんだけど、オレは「もったいないな~」と思ったものだ。
2つ目は、あまりタイムにこだわってないように見えたことだ。
ホントのところはわからないよ。でも、オレみたいに鼻息荒く「なにがなんでもサブ4だ!」とか「自己ベスト更新やったるぜっ!」みたいな話を聞いたことはなかったような。ハードな練習の話を聞いたこともない。どちらかといえば「ぶっつけ本番」的な話の方が多かったと思う。
この2つのことが気になっていたんだ。
言うまでもないことだが、それを批判する気はこれっぽっちもない。
マラソンの楽しみ方は人それぞれだ。
批判するどころか感心していたんだから。オレとは違う方向のマラソンに対する熱心さに。
とにかくエントリーするそのノリの良さに。海外に飛んでいくその行動力に。
明らかにオレより熱心なランナーだったと思う。
そして彼女はマラソンを辞めてしまったんだ。きれいさっぱりに。
ランニングシューズやGPSウォッチなど、マラソンに関する一切合切を断捨離よろしくネットオークションや何かで手放してしまったんだ。
「もう走らない」と言って。
オレは「え?マジで」と再びアホみたいな顔で驚くしかなかったんだ。海外にまで走りに行くほどに熱心だった人がきれいさっぱり辞めてしまうこともあるんだな、って。
ケガや病気が理由でもなく。
「わしゃもうヒザが痛くて走れんのじゃよ、コンドロイチンおくれ」と言うまで年老いたわけでもなく。
オレの後からマラソンを始めて、海外のレースまでガシガシ走ってそして辞めてしまったんだ。
その頃のオレは毎年毎年同じレースを走って撃沈して、そんなことの繰り返しだ。
そんなオレを横目に彼女は駆け抜けていってしまったんだ。マラソンだけに。やかましいわ。
そして最近、彼女はまた走り始めたんだ。
ランニングシューズやGPSウォッチをまた買ったのかは知らない。
でもとにかく、いくつかのレースにエントリーした話を聞いた。実際にそのレースを走るかどうかはまた別の話だ(笑)
この話から学ぶべきことは、マラソンは簡単に辞められない、ということだ。
マラソンを続けていると、多くのランナーは「やめ時」を考えることがあると思う。
「オレいつまで走ってんだろ」といった漠然としたことから「自己ベスト更新できなくなったらモチベーション保つの大変だろうな」といったちょっとした不安。「死ぬまで走ってたら笑うよな」といった自虐。
その内容は様々だと思うが、「やめ時」を考えることがあると思う。
そしてそれを考えるときは練習にしろ大会本番のレースにしろ、ハードでキツい走りをしているときだと思う。
公園で犬の散歩をしながらちょっとした駆け足をしている時に「オレいつまで走ってんだろ」と考えるやつはいない。
ハードでキツい走りをしているとき、心のどこかで「もう辞めたい」と思うことだってあるだろう。
それでついつい「やめ時」を考えてしまうんだ。
もちろんそれとは逆に、走ることが好きで好きで、いつまでも走っていたくて、走るのを辞めたくなくて「やめ時」を考えることだってあるだろう。
いずれにしても、このことは知っておくべきだ。
一度走り始めてしまったら、マラソンは簡単に辞められない、ということを。
いつかそのうちに辞めたいと思っているランナーには残念なお知らせだが(笑)マラソンは簡単に辞められないということを知っておきたい。
なぜなら、マラソンはそこに道さえあれば始められるからだ。できればランニングシューズもほしいところだが、とにかくそこに道があれば走り始めることはできる。人が住んでいるところに道がないことはないはずだ。
なによりマラソンに関する一切合切を手放してしまった彼女が、また走り始めたのだから。
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