昨日のレースでフルマラソンの自己ベストを更新したってのに、ゴールした時に感じていたのは「敗北感」だ。
オレは「4人のランナー」に敗北した。
もちろん、苦しみから解放されるゴールは、いつだってこの上なくうれしいものだ。このために走っているといっても過言ではない。「なんとか自己ベストは更新したかな?やったぜ」って思いもあったから、それなりの達成感もあった。
だけど、どちらかといえば「敗北感」の方が強かったように思う。
昨日2019年11月3日、「作.AC真駒内マラソン」というマラソン大会でフルマラソンを走ってきた。
→「作.AC真駒内マラソン」公式サイト(外部サイト)
この大会の特徴は、細かなタイム設定のペースメーカーが用意されていることだ。1キロペース15分刻みで用意されている。ランニングチームの「作.AC北海道」「作.AC札幌」「作.AC旭川」や「北海学園大学陸上部」のメンバーがサポートしてくれているそうだ。ありがたいことだ。
この大会はエントリーするときに「どの設定ペースで走るか」を自己申告する。だいたいの人数を把握しておきたいのだろう。そして、その設定ペースは「ゼッケンに印字」されている。

もちろん、当日の体調なんかもあるから、「絶対そのペースで走れよこのやろう」というものではない(笑)
とは言っても、やっぱりその「印字」は一つの「宣言」だ。「覚悟」と言ってもいい。それを目指してトレーニングして本番を迎えなければならない。
オレが今目指しているのは(それほど本気になれてませんが・・)フルマラソンでのサブ3.5だ。
それを達成するためには単純計算で、「1キロ5分」を切るペースで走り続ける必要がある。オレはまだそこまでの力はないとは思うけど、近いところにはいると思っている。だから、今回「1キロ5分」で走り続けることを体感してみようと思ったんだ。行ける所までそのペースでいってみようと。それが「1キロ5分」の設定ペースでエントリーをした理由だ。
しかし、当日オレはヒヨった。
完全に怖気づいたオレがいた。ちょっとやっぱり「1キロ5分」でフルは無理だわ、って。
満足な走り込みができていない、というのはあった。体調もそこまで真剣にこのレースに合わせて調整したわけでもない。要するに体重が増加していた(笑)。だけどでも、そもそも最後まで「1キロ5分」でゴールできるとは思っていなかったんだ。あくまで「挑戦」だ。やってみればいいじゃない。
だけどオレは「挑戦」から逃げた。
「1キロ5分15秒」のプラカードの列に並ぶオレがいた。
結果、そのペースですらついていくのがやっとだったわけだから、あるいはその選択は正解だったのかもしれない。
レース当日の「体調」「天候」「コース状態」などを判断して走るペースを設定するのが、フルマラソンの戦い方なのかもしれない。フルマラソンを完走するのは簡単なことじゃない。
だけど、やっぱり走る前にヒヨったのが、なんともまぁ敗北感を募らせた。
オレはスタート前に自分に負けた。一人目の敗北だ。
レース中に知った顔が目に入ってくるっていうのも、アレだよね、心穏やかでいられないよね。
がんばるモチベーションにもなるけどプレッシャーにもなる。オレはできるだけ避けたいかな(笑)
知った顔の一人、Tさんが10キロ過ぎにペースメーカーを追い越して前に出た。ビュンっと飛び出した感じだ。そのままズンズンペースを上げて進んでいった。
「やるな」と思った。「すげーな」そう思った。
だってまだ10km地点だよ?もっと後に勝負を仕掛けてもいいはずだ。Tさんはそのまま「1キロ5分15秒」のグループに飲み込まれることもなく先にゴールしていた。ゴール後に話を聞いたら、最後の方は1キロ6分くらいまでペースが落ちたという。それでも粘って走り切ってのゴールだ。
そんな度胸はオレにはない。つぶれて走れなくなるのが怖い。
タイムでももちろん負けたんだけど、タイムで負けるのは、まぁしょうがないじゃない。実力ってものがあるんだから。
でも、そのチャレンジ精神を見せられたら完全なる敗北だ。完敗だ。
「ここから行くのか!」そう思った。
ゴール後座り込んでいたYさんと話したが、その充実感が顔に出ていた。ナイスランだった。
そんな自分にダメ出しをしたのは、もうすぐ40km地点というところだったろうか。今まで引っ張ってくれたペースメーカーのランナーさんに感謝の気持ちこめて追い越すことを決心する。
「ありがとうございました!先行きます!」
なんて言って颯爽と追い越して行こうと決心した。
が、時すでに遅し。
どんなにペースアップしても(気持ちの中で)ペースメーカーに追いつけない。どころか、逆にジワジワ離されていく。脚が思うように動かない。左のフクラハギが軽くツッてきた。さっきまでペースメーカーに感謝の気持ちでいっぱいだったのに「おめー、ペース上げてんだろ!」と心の中で悪態をつく(笑)
どうしても追いつけない。すぐそこにいるのに追いつけない。
最後の最後にラストスパートする力も残っていなかった。結局追い越すことはできなかった。負けたと思った。
だからゴールした瞬間思ったことは「負けた!」だ。それで敗北感いっぱいだったというわけだ。
これら「4人のランナー」に敗北したことで、すっかり敗北気分のレースになってしまったわけなんだ。

その割に、敗北感そっちのけで表彰式を背中に豚汁をススるオレ。だからお前はダメなんだ!もっと敬意を表しなさい。
でも、よくよく考えれば、走り込みも全然で体重増えて、その中でフルマラソンの自己ベスト更新って、がんばったよね?オレ。
やっぱり、もうちょっと喜ぶことにするわ!(笑)
オレは「4人のランナー」に敗北した。
もちろん、苦しみから解放されるゴールは、いつだってこの上なくうれしいものだ。このために走っているといっても過言ではない。「なんとか自己ベストは更新したかな?やったぜ」って思いもあったから、それなりの達成感もあった。
だけど、どちらかといえば「敗北感」の方が強かったように思う。
昨日2019年11月3日、「作.AC真駒内マラソン」というマラソン大会でフルマラソンを走ってきた。
→「作.AC真駒内マラソン」公式サイト(外部サイト)
この大会の特徴は、細かなタイム設定のペースメーカーが用意されていることだ。1キロペース15分刻みで用意されている。ランニングチームの「作.AC北海道」「作.AC札幌」「作.AC旭川」や「北海学園大学陸上部」のメンバーがサポートしてくれているそうだ。ありがたいことだ。
1人目の敗北
まず、スタート前に自分に負けた。この大会はエントリーするときに「どの設定ペースで走るか」を自己申告する。だいたいの人数を把握しておきたいのだろう。そして、その設定ペースは「ゼッケンに印字」されている。

もちろん、当日の体調なんかもあるから、「絶対そのペースで走れよこのやろう」というものではない(笑)
とは言っても、やっぱりその「印字」は一つの「宣言」だ。「覚悟」と言ってもいい。それを目指してトレーニングして本番を迎えなければならない。
オレが今目指しているのは(それほど本気になれてませんが・・)フルマラソンでのサブ3.5だ。
それを達成するためには単純計算で、「1キロ5分」を切るペースで走り続ける必要がある。オレはまだそこまでの力はないとは思うけど、近いところにはいると思っている。だから、今回「1キロ5分」で走り続けることを体感してみようと思ったんだ。行ける所までそのペースでいってみようと。それが「1キロ5分」の設定ペースでエントリーをした理由だ。
しかし、当日オレはヒヨった。
完全に怖気づいたオレがいた。ちょっとやっぱり「1キロ5分」でフルは無理だわ、って。
満足な走り込みができていない、というのはあった。体調もそこまで真剣にこのレースに合わせて調整したわけでもない。要するに体重が増加していた(笑)。だけどでも、そもそも最後まで「1キロ5分」でゴールできるとは思っていなかったんだ。あくまで「挑戦」だ。やってみればいいじゃない。
だけどオレは「挑戦」から逃げた。
「1キロ5分15秒」のプラカードの列に並ぶオレがいた。
結果、そのペースですらついていくのがやっとだったわけだから、あるいはその選択は正解だったのかもしれない。
レース当日の「体調」「天候」「コース状態」などを判断して走るペースを設定するのが、フルマラソンの戦い方なのかもしれない。フルマラソンを完走するのは簡単なことじゃない。
だけど、やっぱり走る前にヒヨったのが、なんともまぁ敗北感を募らせた。
オレはスタート前に自分に負けた。一人目の敗北だ。
2人目の敗北
「1キロ5分15秒」のグループには、何人かの知った顔が一緒に走っていて。知った顔とはいえ、それぞれのベストタイムなんかはそこまで詳しくは知らない。だけど、まぁ同じグループだ。同じくらいのレベルと考えてもいいだろう。レース中に知った顔が目に入ってくるっていうのも、アレだよね、心穏やかでいられないよね。
がんばるモチベーションにもなるけどプレッシャーにもなる。オレはできるだけ避けたいかな(笑)
知った顔の一人、Tさんが10キロ過ぎにペースメーカーを追い越して前に出た。ビュンっと飛び出した感じだ。そのままズンズンペースを上げて進んでいった。
「やるな」と思った。「すげーな」そう思った。
だってまだ10km地点だよ?もっと後に勝負を仕掛けてもいいはずだ。Tさんはそのまま「1キロ5分15秒」のグループに飲み込まれることもなく先にゴールしていた。ゴール後に話を聞いたら、最後の方は1キロ6分くらいまでペースが落ちたという。それでも粘って走り切ってのゴールだ。
そんな度胸はオレにはない。つぶれて走れなくなるのが怖い。
タイムでももちろん負けたんだけど、タイムで負けるのは、まぁしょうがないじゃない。実力ってものがあるんだから。
でも、そのチャレンジ精神を見せられたら完全なる敗北だ。完敗だ。
3人目の敗北
同じような敗北が30km過ぎに訪れた。Yさんだ。30km過ぎにペースメーカーを追い越した。30km過ぎともなれば、どんなランナーだって疲れていないわけはない。10km過ぎに飛び出したTさんほどの勢いはないにしても、それでもジワリジワリと前に進んでいく。逆にそれが力強い。その姿にオレはシビれた。「ここから行くのか!」そう思った。
ゴール後座り込んでいたYさんと話したが、その充実感が顔に出ていた。ナイスランだった。
4人目の敗北
オレはスタート時「ペースメーカーには何がなんでもついていく」と決心した。しかし、それは同時に最高位置をペースメーカーに定めてしまったということだ。「ついていく」ことが目的になってしまい、TさんやYさんのように勝負を仕掛けるチャレンジ精神のかけらもなかったということだ。そんな自分にダメ出しをしたのは、もうすぐ40km地点というところだったろうか。今まで引っ張ってくれたペースメーカーのランナーさんに感謝の気持ちこめて追い越すことを決心する。
「ありがとうございました!先行きます!」
なんて言って颯爽と追い越して行こうと決心した。
が、時すでに遅し。
どんなにペースアップしても(気持ちの中で)ペースメーカーに追いつけない。どころか、逆にジワジワ離されていく。脚が思うように動かない。左のフクラハギが軽くツッてきた。さっきまでペースメーカーに感謝の気持ちでいっぱいだったのに「おめー、ペース上げてんだろ!」と心の中で悪態をつく(笑)
どうしても追いつけない。すぐそこにいるのに追いつけない。
最後の最後にラストスパートする力も残っていなかった。結局追い越すことはできなかった。負けたと思った。
だからゴールした瞬間思ったことは「負けた!」だ。それで敗北感いっぱいだったというわけだ。
これら「4人のランナー」に敗北したことで、すっかり敗北気分のレースになってしまったわけなんだ。

その割に、敗北感そっちのけで表彰式を背中に豚汁をススるオレ。だからお前はダメなんだ!もっと敬意を表しなさい。
でも、よくよく考えれば、走り込みも全然で体重増えて、その中でフルマラソンの自己ベスト更新って、がんばったよね?オレ。
やっぱり、もうちょっと喜ぶことにするわ!(笑)
Follow @shibu_ken
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コメント
コメント一覧 (14)
キロ5:00に並ぼうとするシブケンさんを、キロ5:15に引き込んでしまったような…。申し訳ありません!いずれにしてもお互いに3時間40分切っちゃいましたね。来年の目標は、サブ3.5か、いやだなー。想像しただけで吐き気がします(笑)
しかし走っても体重増えるって何なんですかね。ランニングエコノミーって奴すかね。練習で発動しないで脂肪ガンガン使って本番でだけエコノミー発動してくれると嬉しいんですが。
体重増加よりそもそも2週前にハーフPB出しといてフルレースが凄いです。フルも自己ベスト更新おめでとうございます!あ
ベスト更新おめでとうございます!
いやー、万全でない状態でフルのベスト更新って素直に凄いと思います。
今回のタイムが分かりませんが来シーズンは真剣に練習やれば(笑)サブ3.5イケますよ!
自分も同じ日にハーフ走りましたが自己ベストとシブケンさんに40秒ほど届きませんでした(涙)
ゴールの瞬間は、シブケンさんに負けた〜、でした…
調子は良かったのに…そろそろスピードは限界かなぁ…
ペースメーカーさんに付いて行くお話し、勉強になりました。
そしてまた面白いブログでした(*^_^*)
なんでそんなに面白いの^^
ここにも書きますけど、会えてよかったです^^
てっぺいさんにも会えてよかったです!(早々と仕掛けたのはてっぺいさんかなすげー!) Yさんもかっこええ! そしてシブケンさん、すばらしいPB更新なので喜んでください。 またお会いしましょ~。
いやいや、あの判断ができて助かったよ!
てっぺいさんと会わなかったら、なんも考えないでキロ5分ペーサーについて行って撃沈して終わりだったわ・・
次はサブ3.5か・・ホントいやだね(笑)
いや、ホント走らなきゃ走らないで体重増えるし、走れば走ったで「走ったからいいだろ」って食べ過ぎて太るし、どうやっても太るんですよ。
いい加減にしろ、って感じです。いや、オレの食欲が(笑)
今後はダイエットも真剣にやってみようかな!
今回は3時間38分うんちゃら秒でした。
まだサブ3.5の背中は見えてきませんね・・
って、まだビビッて本気でチャレンジしてないので、来年が勝負ですかね。体力も気力もそろそろ下り坂に入るだろうから。
ま、お互い、もうちょっとがんばりますか!(笑)
ありがとうございます!
ペースメーカーさんにはホント感謝です。「最後粘ってついてきてください!」とか声かけてくれたりして。
それなのにオレは心の中で「ちょい待てや!」とか悪態付いて追いかけてました(笑)
そういえば、よく私ってわかりましたね!会えてよかったです。てっぺいさんと3人で話してて、考える時間ができたのがよかったです。ペースメーカーを変える判断ができて助かりました。一人だったら、ボケーっとなんも考えないで(笑)キロ5分のグループに並んでたと思うので・・
またどこかで!
改めて、PBおめでとうございます!
ゴール後にお声をかけさせて頂いた者です。
その節は名前も名乗らず失礼致しました(^.^;
シブケンさん見つけて浮かれたのと、豚汁の置き場に困ってテンパってしまいました(笑)
私も市内在住で主にこころーどを走っています!
たまに河川敷にも行きますのでまたお会い出来ると嬉しいです!
どうでも良いですが、ドラゴンアッシュだと、百合の咲く場所へが好きです(笑)
あーあの時の!
オレなんかを見つけて浮かれてどうすんですか(笑)
またそのうち、こころーどか河川敷かなんかの大会でお会いしましょう!
百合の咲く場所で!サビの「川の流れは冷たくて」で超盛り上がりますよね(笑)
今年も走られてたんですね。 自分、道マラ4時間40分後半でゴールしたにもかかわらず、真駒内マラソンはキロ5で申込みをして、3時間30分台でゴールしました。 シブケンさんの体重増は、今回はエネルギーとして生きたのかもしれないです🏃♂️
どうもです!
え!4時間40分台から3時間30分台?すごすぎじゃないです?やるな~
体重増は筋肉が増えたことにしておきます(笑)