およそオレのような一般市民ランナーが思いもよらない「動機」で走っている人たちがいる。
時にそんな人たちが1200人集まる。その多くは若者だ。(この場合の若者の定義は未来ある人だ)
一般的に、走るための動機といったら「健康のため」か「走るため」かのどちらかになるはずだ。
「健康のため」は説明するまでもないだろう。「走るため」というのは、大会でいい結果を出すために、トレーニングとして走るということだ。大会で走るために走る、ということだ。
それ以外の「動機」で走っている人はいるだろうか。ほとんどいないと思う。そもそも「健康のため」「走るため」以外の動機が思いつかない。
たとえばそれは「祈り」だ。
あぶない方向の話ではないので安心してほしい。
UVERworld(ウーバーワールド)という日本のロックバンドをご存知だろうか。どちらかといえば若者に人気のバンドなので、知らない人も多いかもしれない。
だって、マラソンを趣味にしている人は若くない人が多いから(笑)
いや、それが悪いことだってわけじゃなく。事実として、たとえばマラソン大会のエントリーの年齢分布を見ればわかることで。40代50代が主要層だよね。オレも、モロそこの層なんだけど。
UVERworldのファンは、たぶん10代20代が中心だろう。ちなみにバンドのメンバーは40歳前後だ(2020年現在)。
その歌詞は若者の心に突き刺さるものが多い。だいぶくたびれたオッサンのオレの心にもけっこう突き刺さって困ったものだけど(笑)
ボーカルのTAKUYA∞(∞は読まないでタクヤでいいみたい)は知る人ぞ知る「走るひと」だ。雑誌「走るひと」で特集されるほどだ。
TAKUYA∞は毎日かかさず10kmは走っていることで有名だ。
基本一人で走るようだが、他にも「一人で走る人」が集まって「PRIDE RUN」というチームも作っている。それは「一匹狼の群れ」と表現されている。ミュージシャンや美容師や芸人など様々な職業を持つ者が集まっている。
その一匹狼たちは「祈るため」に走っているという。いや、走りそのものが祈りなのかもしれない。大げさに解釈すると、儀式のようなものかもしれない。
ミュージシャンであれば「俺の歌詞が届きますように」みたいなことを祈りながら走っているという。
「僕たちは自分に足りないものを補うために、努力のひとつとして走ることを選んだ」というTAKUYA∞がインタビューで語った言葉から、速くなることや遠くまで走ることが目的ではないことが伺える。
もちろん、そのことをUVERworldのファン(Crewと呼ばれている)は知っている。
いつしか、ライブの後にTAKUYA∞と一緒に走りたいCrewが集まるようになってきたという。最初は20名ほどが集まったらしい。
そして2019年のある日、その人数は1200人になった。
(これは「走るひと7」に載っていた2018年の写真です)
なかなか真面目にランニングに取り組んでいるあなたは、こう思うかもしれない。
祈りだかCrewだか知らないけど、タラタラ走ってるだけだろ?と。
確かにロックバンドと言えば不健康というイメージがあるかもしれない。そのファンも然り。
しかしそれは大きな間違いだ。
その走りはマジ、だ。
TAKUYA∞のスタンスは「一緒に走ろう」ではなく「ついてくるなら勝手にしろ」だ。
そして「ついてくるのは許すけど、走らねえやつ、中途半端なやつは邪魔だから絶対くるなよ」と警告されるという。オレなら震え上がって参加をためらうことだろう(笑)
っていっても、マラソンを趣味にしているオレたちが付いていけないわけもないだろ?さらにそう思うかもしれない。
甘いな。
基本このイベントでは(イベントなんて言葉は軽いのかもしれないが)10kmを走るようだが、30分台前半で走る強者がゴロゴロいるという。若者のパワーは計り知れない。
UVERworldのTAKUYA∞が歌うこととランニングは切っても切れないものだ。その姿にあこがれる若者たちが日々走っているという。上記イベントで一緒に走りたいという思いもあるだろうが、その動機は「祈り」だ。TAKUYA∞のような人間になりたいと。
「何をがんばっていいかわからない」そんな若者が「走ることで何かを変えたい」と祈りながら走っているという。「健康のため」とか「自己ベスト更新」のためではない。
走ることで起きる「奇跡」を信じて走っているという。
走るだけで奇跡が起きるわけねーだろ、人生好転するわけねーだろ、そう笑うのは簡単だ。だけどそう笑う者に限って、そこまで走り続けたことはないはずだ。オレは笑う側の人間になりたくない。とは言っても、祈りながら走り続けるストイックさもない(笑)ただ、「何かのため」に走るのだけがランニングじゃないんだな、と改めて思った。
ただ「走り続けるだけ」でもいいんだと。それは何かの儀式のように。何かを祈って。
でも、あるよね。「走るだけ」でいいとき。
オレも基本ダイエットのためとか、大会で自己ベスト出したくて日々走ってるわけだけど。「日々」ってほどでもないけど。
でも、なんか嫌なことがあって落ち込んだとき。いや、オレだってこう見えても落ち込む時だってあるさ!(笑)
そんな時「うぉー」って走れば、いつもよりちょっと自分を追い込んで走れば嫌なことなんて忘れるよね。忘れるっていうか考えてられないよね。走りに思いっきり集中して。自分の息づかいと足音だけが聞こえてきて。そういうときは、もしかしたらより良い明日を祈ってるのかもしれないね。
まだ、これといった奇跡は起きてないけど(笑)
それでは最後に、TAKUYA∞が祈りながら走っているときにできた曲「PRAYING RUN」をお聴ききください(笑)ちょっとしたドラマ仕立てのPVで感動できるので、そうぞ。
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時にそんな人たちが1200人集まる。その多くは若者だ。(この場合の若者の定義は未来ある人だ)
一般的に、走るための動機といったら「健康のため」か「走るため」かのどちらかになるはずだ。
「健康のため」は説明するまでもないだろう。「走るため」というのは、大会でいい結果を出すために、トレーニングとして走るということだ。大会で走るために走る、ということだ。
それ以外の「動機」で走っている人はいるだろうか。ほとんどいないと思う。そもそも「健康のため」「走るため」以外の動機が思いつかない。
たとえばそれは「祈り」だ。
あぶない方向の話ではないので安心してほしい。
UVERworld(ウーバーワールド)という日本のロックバンドをご存知だろうか。どちらかといえば若者に人気のバンドなので、知らない人も多いかもしれない。
だって、マラソンを趣味にしている人は若くない人が多いから(笑)
いや、それが悪いことだってわけじゃなく。事実として、たとえばマラソン大会のエントリーの年齢分布を見ればわかることで。40代50代が主要層だよね。オレも、モロそこの層なんだけど。
UVERworldのファンは、たぶん10代20代が中心だろう。ちなみにバンドのメンバーは40歳前後だ(2020年現在)。
その歌詞は若者の心に突き刺さるものが多い。だいぶくたびれたオッサンのオレの心にもけっこう突き刺さって困ったものだけど(笑)
ボーカルのTAKUYA∞(∞は読まないでタクヤでいいみたい)は知る人ぞ知る「走るひと」だ。雑誌「走るひと」で特集されるほどだ。
TAKUYA∞は毎日かかさず10kmは走っていることで有名だ。
基本一人で走るようだが、他にも「一人で走る人」が集まって「PRIDE RUN」というチームも作っている。それは「一匹狼の群れ」と表現されている。ミュージシャンや美容師や芸人など様々な職業を持つ者が集まっている。
その一匹狼たちは「祈るため」に走っているという。いや、走りそのものが祈りなのかもしれない。大げさに解釈すると、儀式のようなものかもしれない。
ミュージシャンであれば「俺の歌詞が届きますように」みたいなことを祈りながら走っているという。
「僕たちは自分に足りないものを補うために、努力のひとつとして走ることを選んだ」というTAKUYA∞がインタビューで語った言葉から、速くなることや遠くまで走ることが目的ではないことが伺える。
もちろん、そのことをUVERworldのファン(Crewと呼ばれている)は知っている。
いつしか、ライブの後にTAKUYA∞と一緒に走りたいCrewが集まるようになってきたという。最初は20名ほどが集まったらしい。
そして2019年のある日、その人数は1200人になった。
(これは「走るひと7」に載っていた2018年の写真です)
なかなか真面目にランニングに取り組んでいるあなたは、こう思うかもしれない。
祈りだかCrewだか知らないけど、タラタラ走ってるだけだろ?と。
確かにロックバンドと言えば不健康というイメージがあるかもしれない。そのファンも然り。
しかしそれは大きな間違いだ。
その走りはマジ、だ。
TAKUYA∞のスタンスは「一緒に走ろう」ではなく「ついてくるなら勝手にしろ」だ。
そして「ついてくるのは許すけど、走らねえやつ、中途半端なやつは邪魔だから絶対くるなよ」と警告されるという。オレなら震え上がって参加をためらうことだろう(笑)
っていっても、マラソンを趣味にしているオレたちが付いていけないわけもないだろ?さらにそう思うかもしれない。
甘いな。
基本このイベントでは(イベントなんて言葉は軽いのかもしれないが)10kmを走るようだが、30分台前半で走る強者がゴロゴロいるという。若者のパワーは計り知れない。
UVERworldのTAKUYA∞が歌うこととランニングは切っても切れないものだ。その姿にあこがれる若者たちが日々走っているという。上記イベントで一緒に走りたいという思いもあるだろうが、その動機は「祈り」だ。TAKUYA∞のような人間になりたいと。
「何をがんばっていいかわからない」そんな若者が「走ることで何かを変えたい」と祈りながら走っているという。「健康のため」とか「自己ベスト更新」のためではない。
走ることで起きる「奇跡」を信じて走っているという。
走るだけで奇跡が起きるわけねーだろ、人生好転するわけねーだろ、そう笑うのは簡単だ。だけどそう笑う者に限って、そこまで走り続けたことはないはずだ。オレは笑う側の人間になりたくない。とは言っても、祈りながら走り続けるストイックさもない(笑)ただ、「何かのため」に走るのだけがランニングじゃないんだな、と改めて思った。
ただ「走り続けるだけ」でもいいんだと。それは何かの儀式のように。何かを祈って。
でも、あるよね。「走るだけ」でいいとき。
オレも基本ダイエットのためとか、大会で自己ベスト出したくて日々走ってるわけだけど。「日々」ってほどでもないけど。
でも、なんか嫌なことがあって落ち込んだとき。いや、オレだってこう見えても落ち込む時だってあるさ!(笑)
そんな時「うぉー」って走れば、いつもよりちょっと自分を追い込んで走れば嫌なことなんて忘れるよね。忘れるっていうか考えてられないよね。走りに思いっきり集中して。自分の息づかいと足音だけが聞こえてきて。そういうときは、もしかしたらより良い明日を祈ってるのかもしれないね。
まだ、これといった奇跡は起きてないけど(笑)
それでは最後に、TAKUYA∞が祈りながら走っているときにできた曲「PRAYING RUN」をお聴ききください(笑)ちょっとしたドラマ仕立てのPVで感動できるので、そうぞ。
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コメント
コメント一覧 (12)
UVERworld、若者じゃなくても、サクッときますね。
PRAYING RUNを始めて聴いた時「全部やって確かめりゃいいだろう!」にぐうの音も出ませんでした・・オレいつも挑戦する前に無理だって言ってるなって。
そして「いつか誰もが驚くような奇跡がこの身に起きたとしても きっと僕だけは驚きはしないだろう 起こるべき奇跡が起きただけさ」に、そうなるように走り続けたい、と。
いや、この曲は何回聴いても「全部やって確かめりゃいいだろう!」にやられます(笑)
えぇ、北の最終兵器と見た瞬間に北朝鮮の最終兵器ですか?
そう思いました。
北朝鮮の弾道ミサイルの先端に管理人さんが括りつけられていて、ドヤ顔で『オールアウトしてくるわ』と言って発射台から飛び立つのを待つ姿を想像してしまいました。
えぇ。今回の記事と全く関係ない内容を書いてしまう辺りが非常に私らしいと自負しております。
うーん、。、
曲に関しては。。。
ノーコメントでw
ずいぶん荒々しい想像ですね(笑)
走る理由?そんなもんは走りたいからに決まってる!て感じだったような。。
好きなことに動機なんて要らない。やりたいからやってるんだ
フォレストガンプ一期一会!トム・ハンクス走ってましたね~
当時、映画の予告で走ってるシーンを見て「どんなストーリーなんだろ」と楽しみに映画館に行ったのを憶えています。
今となっては、そのストーリは何一つ憶えていません(笑)
私も筋トレしたい。いや、しなきゃ。体がたるんでる・・(笑)
昨年5月にマラソンを始め、情報収集中にこちらのブログにたどり着き、以降楽しく拝見しております
走っているときは音楽聞かない派ですが、この曲はめちゃくちゃいいですね!
マラソン終盤に流れたら元気でそう✨
今後も楽しい記事勝手に期待しています♪
コメントありがとうございます!
そうなんですよ!この曲、ランナーさんなら心に響くものありますよね~
ちなみに私は走るときは音楽聴かなきゃダメ派です!
それでは、今後もあまり期待しない感じで(笑)でよろしくお願いします!
ありがとうございます😊(誰だよ)
自分もTAKUYA∞に憧れて走り出した1匹狼です
最初は走ってる人間って馬鹿じゃないの?って思ってましたが、いつのまにかその世界に足を踏み入れ、フルマラソン完走しちゃいました😊
uverworldの曲の中で一番好きなのがPRAYING RUNです。
何回聴いても泣いてしまいます。
今も書きながら色んな感情が溢れて泣いてしまってます笑
1ファンとして、1ランナーとして
この曲は色んな人に強くお勧めしたいですね😆
熱すぎて熱苦しいですが笑
どういたしまして(笑)
「最初は走ってる人間って馬鹿じゃないの?って思ってましたが・・」
やっぱり馬鹿だったでしょ?いい意味でも悪い意味でも(笑)
PRAYING RUNいいよね~オレが一番好きな曲は何かな、新しいところではAFTER LIFEも好きだし、一番シビれたのはENOUGH-1の「素敵なミュージシャンになれよ」ってところかな。(古い方の曲は詳しくありません・・)早くライブ行きてー