朝ランは気持ちいい。それは澄んだ空気と「あいさつ」のおかげだ。
朝ランですれ違うランナーとは自然な感じで挨拶を交わすことができる。「おはよーござまーっす」みたいに。そういうのがあまり得意じゃない、こんなオレでも。
もちろん、すべてのすれ違うランナーと挨拶を交わせるわけではない。それでも「朝以外」の時間帯にすれ違う時より、挨拶を交わせる確率は高くなる。朝は「挨拶する空気」がある。朝は挨拶だ。
1日の始まりの朝は気持ちがフラットだ。朝起きた瞬間からイライラしてる人はいない。「今日会社行ったら部長をぶん殴ってやる」とか思いながら朝ランしてる人はいないはずだ。
仮に寝ぼけたままの着替え中に、足の小指をタンスの角にぶつけて多少イライラしてしまったとする。そんな時でも一歩外に出れば、朝の清々しい空気はその荒れた気持ちを和らげてくれる。
だから、朝ランは自然な感じで挨拶を交わすことができる。
それに比べて、「朝以外」の時間帯にすれ違うランナーと挨拶を交わすのは、そう簡単なことじゃない。
ほとんどの人が「明日会社行ったら部長をぶん殴ってやる」と思って走っているからだ。んなわけないけど(笑)朝のような「挨拶する空気」はそこにはない。
もし、ランニングを始めようと思っている人が何かアドバイスを求めてきたら、オレは「あいさつ」についてアドバイスしたい。
ラニングシューズやウェアの選び方ではなく、ランニングフォームについてでもない。大会のエントリー方法についても知りたいかもしれないが、それらは本を買って調べればいい(教えてやれよ)
インターネットでも簡単に調べられる時代だ。オレがアドバイスすべきは、きっとそんなことじゃない。
どこにも答えが書いていない問題、たとえば「あいさつ」についてだ。
ランナー同士のすれ違いざまの「あいさつ」についてアドバイスをしなければならない。
とはいっても、オレもその正解は知らない。
ランニング中に(知らない)ランナーとすれ違う時、挨拶を「する」のが正解なのか「しない」のが正解なのか。
もちろん、人として挨拶「する」のが正解だとは思う。思うけど、事はそう単純じゃないんだ。多くの場合、その挨拶は無視される。
いや、わかってる。きっと無視じゃないんだ。ランナーはシャイな人が多いんだ。相手も戸惑っているんだ。挨拶したいけど、できないんだ。
悲しいことだが、見た目も関係あると思う。
さわやか美男美女ランナーに挨拶されて、嫌な持ちになる人はいない。うれしいに決まっている。自然に笑顔になって挨拶を交わすことだろう。
それがどうだ。オレみたいに冴えないオッサンに挨拶されて、うれしい人がいるだろうか。皆無だ。
真剣に走ってるのに邪魔すんじゃねーよ、おまえに挨拶してるヒマなんてねーよ、そう思うランナーだっているだろう。美男美女ならまだしも、冴えないオッサンの挨拶にこたえてるヒマなんてないんだ。
土地柄、みたいなものもあるかもしれない。
たとえばオレが住む札幌の地は、なんとなくシャイでおとなしいランナーが多いような気がする。他の土地のことはわからないから、比べたわけじゃないんだけど。
でも、西海岸のランナーよりはおとなしいんじゃないかな。「西海岸」のことはよく知らないけど。
基本、オレは「なるべくあいさつしよう」と思ってる派だ。だけど、無視(じゃないと思うけど)が続くと、やっぱり挨拶とか邪魔くさいかな、と思って「基本あいさつしない週間」に切り替えることになる。
「基本あいさつしない週間」のときに、向こうから女性ランナーがやってきた。
女性ランナーには声をかけない方が無難だ。よりシャイな人が多い気がするし。今は「基本あいさつしない週間」だし。過去に女性ランナーに声をかけて、ビクっとされたこともあったような気もするし。
ところが、だ。そんな時に限ってだ。
女性ランナーの方から、すれ違いざまに「よっ!」って感じに手を上げて挨拶してきたんだ。なかなかファンキーな女性ランナーだったんだ。
やられた。オレも遅れて手を上げたけど、間に合ったかどうか。まさか女性ランナーが「よっ!」ってやってくると思わなかった。敗北だ。
そう、敗北なんだ。オレにとって先に挨拶されるのは敗北だ。
我々は敗北から学ばなければならない。やっぱり挨拶した方がいいんだ。いいに決まっている。「なるべくあいさつしよう週間」に切り替える。
前を行くランナーが、オレも愛用する「On」のランニングシューズを履いて走っている。以前にくらべて街中で「On」を見かけることも多くなったが、それでも頻繁に、ということではない。だから「On」を見つけるとうれしくなってしまう。そして今は「なるべくあいさつしよう週間」だ。ゆっくりなペースで走っていたので、追い越しながら声をかける。挨拶がてらに。その人のシューズを指差しながら「Onですね!」みたいに。
その人は「え?」って顔をした。オレはヤベっと思った。
イヤホンをしていたんだ。
その人は、わざわざイヤホンを外してくれた。それで一言二言交わしたのだが、申し訳ないことをしてしまった。
ランニング中にイヤホンを外すのは、とてもめんどくさいことだからだ。収まりのいいポジションで装着できてる時なんかは、特に外したくない。
イヤホンをしているランナーには基本話しかけたらダメだよね。「話しかけるなよ」っていう意思表示かもしれないし。それは気を付けたいところだ。
やっぱり「基本あいさつしない週間」の方がいいかな、そう思ったとき、背のスラっと高い外国人ランナーが向かいからやってきた。
「外国人ならノリいいんじゃね?」そう思った。もちろん、それは偏見だろう。ノリの悪い外国人だっているに決まっている。だけど、どう見てもノリがよさそうだった。西海岸出身じゃねーかな(根拠ゼロ)。思い切ってあいさつしてみた。
軽く手を上げて「ハイ!」みたいな(オレに似合わねーけど)
そしたら、満面の笑みで「ハイ!」とやってきた。さすが西海岸だ。サマになっている。
やっぱこれが正解だよな。それはとても気持ちがいい瞬間だ。
やっぱこれが正解だよな。それはとても気持ちがいい瞬間だ。
このように、日々オレは正解を求めてトライ&エラーを繰り返している。
ランナー同士のすれ違いざまの「あいさつ」についての正解を、だ。挨拶を「する」のが正解なのか「しない」のが正解なのか。
繰り返すが、基本、オレは「なるべくあいさつしよう」と思ってる派だ。
繰り返すが、基本、オレは「なるべくあいさつしよう」と思ってる派だ。
もちろん「時と場合」で正解は変わるのは言うまでもないことだ。
たとえばレース前、仮設トイレに並んでいる時。自分の前の人がトイレから出てきてすれ違う時に「こんにちは」もないだろう。かといって「出ました?」もない。言葉の問題じゃない。ここは「基本あいさつしない週間」でオッケーだ。
ところで、西海岸って「ノリがいい」認識で合ってる?
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コメント
コメント一覧 (17)
ただイヤホンを外させてしまったとしても、同じOnですね! 仲間が居たーやったー🙌みたいなアクションで、相手が少しでも笑ってくれたら、やな気分にはならないはず笑
因みに自分は、週1も走ってませんが、部長ではなく、違う奴をぶん殴ってやろうと思って走ってます笑
だ、誰をぶん殴るの?(笑)
そうなんですよね、結局、時と場合かなって。
私の場合は、声をかけられて嫌だと思うことはないから、みんなも応答できないのはシャイなだけだと思うんですよね(そう思いたい)
でも、マジでガチのランナーのことはわかりません・・
いつも楽しく拝見させてもらってる初心者中年鈍足ランナーです
自分も豊平川で走るのですが
しない方(自分も含め)がほとんどではないでしょうか
ある時、今日は調子が悪い、そうだ!藻岩山に上ろう!
と思って急遽登山したのですが、すれ違う方ほぼ全員が挨拶で
陸と山の違いに驚きました。挨拶っていいですよね!
これからは西海岸住民になった気分で走ろうと思います(笑)
はじめまして、コメントありがとうございます!
札幌なんですね!基本、北海道民っておとなしいと思うんですよね。特に私たちみたいな中年は「どうもすんません」って感じで。何に謝っているのかはわかりませんが(笑)
まぁ、気持ちだけでも西海岸でいきますか!
私も過去に藻岩山行ったとき感じました。山って自然に挨拶出ますよね~
挨拶するか?しないか?
そういう悩みはありませんね。
外灯もない夜道を走ってますので、
出会うのは、鹿、豬、いたち、狸、狐
ですので。ナイトサファリです。
少し、作戦を考えて、またコメントするかもしれません。では。
「ハーイ!」って挨拶してると思います。
すれ違いざまにハイタッチしたりする人も
いたりするかも。
僕は基本イヤホンして音楽聴きながら
走っているのですが、突然声かけられると
結構びっくりします。
夜なんて特に。
暗闇から現れて挨拶されたときは、
あいさつする前にまずライトつけようよって
思いました(笑)
今朝ひさしぶりに朝ランしてると
挨拶されました。たぶん2人ぐらいに
されたと思います。
うまく返さないと申し訳ない気持ちに
なりますね。
挨拶問題、なかなか難しいですね。
そこは佐野元春ばりに「こっちこいよ!」ですね(笑)
はじめまして!やっぱり文化の違いみたいものなんですかね~
いい作戦考え付いたら、ぜひ(笑)
ハ、ハイタッチ!それはハードル高い!
レースの沿道応援で、ハイタッチしてくれてる人たちにも、なかなか近寄れない自分なんで(笑)
そういえば、オレもライト付けてない・・気を付けます・・
僕は基本挨拶しないんですが、唯一西海岸、あ、違った、
湘南海岸を走る時は軽く手を上げて挨拶します。
朝だけでなく。
3人に1人くらいは無視されて悲しいけど。
「湘南海岸を走る時は軽く手を上げて挨拶します」
なんか、かっこよすぎません?(笑)
亀レスとか全然ないですよ!ブログなんで。いつでもどうぞです。
すれ違いのタイミングが一瞬なので、短くキレのある挨拶を心がけています。
朝「ザッス!(おはようございます)」
昼「チャ!(こんにちは)」
夜「こんばんゎー」
夜の挨拶の正解が知りたいです。
「短くキレのある挨拶」それ重要ですね!
チャ!(笑)
夜はこんばんわを縮めて「んわー」とかでいいですかね?
私は別にランナー同士で無くても挨拶しています。一瞬の心の通じ合いは気持ちがいいです。勿論挨拶が返ってこない人も山ほど居ますが。
ウォーキングのご老人、犬の散歩のおばさん、道を掃除しているご近所さん🧹、道端でタバコを吸ってる怖そうなお兄さん、通勤歩きのお兄さん、通勤途中の綺麗なお姉さん、野球少年、サッカー少年、朝の警官さん、交通整理のお爺ちゃん等々。キリがないけど挨拶できそうだな?と感じる人には挨拶してます。結構6割7割は挨拶は帰ってきます。
此れにはチョイコツはあって、10メートルぐらい前で目を軽く合わせて、相手に威圧感を与えない軽い感じで弱々しいぐらいの声でお早う御座いますと声かけてます。軽く会釈したり、右手を軽く上げるのも結構効果的ですよ。挨拶したらば、ササット通り抜けてしまいます。勿論相手が挨拶してから、もう一度挨拶を繰り返したり、手を上げたりもしてます。
あんな人知ってたっけ?と不思議そうに目を白黒させる人もたくさん居ますが、黙ってササットはしりぬけて行くのです。やっているとわかってきます、人は見かけによらないもんだな〜と。
60になってランニングを再開しました。カッコ悪い婆さんランナーですが、ランニング中の挨拶は大っ嫌いです。
息を整えないと声なんか出ません。ほっといて欲しいです。
30代のときランニングにはまり、サブ4!!になりました。
でも、レースでさえもオジさんランナーに話しかけられて、すごく嫌でした。
レースのとき、後ろから突然抱きつかれたこともあります。
でも、最悪だったのは、「ふぅはぁ ふぅはぁ」という気持ち悪い声を出してついてくるオジさんランナーがいて、気持ち悪くてスピードを出してふり切りました。でも、ペースオーバーが祟り、途中から減速しました。
そしたら、その「ふぅはぁ ふぅはぁ」がまた聞こえてくるんですよ。そして、「やっと追い付いたぁぁぁ」という声が聞こえてしたんです。
気持ち悪い~😭😭😭
もう走るのが嫌になってランニングをやめました。
婆さんになって再開して、挨拶されることはとてもとても少なくなりました。
まぁ~ここに答えがあるんでしょうね。
(私にとっては快適ですけど🎵)
でも、たまにオジサンやオバサンのランナーに挨拶
されます。
傾向として、カッコいいランナーに挨拶されたことはありません。それは若い頃からそうです。カッコ悪い人程挨拶してきますね。
きっとここにも答えがあるんでしょうね。
オジさんランナーさんには、若いお嬢さんランナーには絡まないで欲しいと思います。
私はそれで23年もランニングから離れましたから。
そういう過去があったのなら・・そりゃ挨拶交わすの嫌ですよね。それでも下心なく挨拶してくる人もいるわけなので難しいところです。
私も最近は積極的に挨拶することはないですが、それでも「ども」みたいに軽く会釈を交わしてランナーとすれ違う時は時々あって(どういうランナーとどういうタイミングでそうなるのかは不明ですが・・)。そういう時は嫌な気持ちはしないですよね。
なので結局、相手見て判断することになりますかね。めんどくさいですね(笑)