なぜだかオレは焼き鳥屋にいた。カバンの中にはコーネリアスのニューアルバムがある。
さっきCDショップで購入したものだ。それを一刻も早く聴きたいのに、オレは焼き鳥を片手にビールを飲んでいる。約束していた飲み会だ、仕方がない。
「今日、コーネリアスのニューアルバム発売日だから行けないわ。なんせ11年ぶりだからさ」と飲み会を断る勇気は、オレにはない。オレもいい歳だ。そんな理由で社会性を捨てることは許されない。
それにしても、似つかわしくない組み合わせだ。
コーネリアスに焼き鳥屋にCD。
CDが売れない時代だ。みなインターネット上で音楽を聴く。ダウンロードしたデータで聴く。そこにモノはない。
発売日に、スーツ姿でCDのパッケージを手にレジに並ぶオレの姿は、どこか滑稽だ。「昭和かよ」と揶揄されることだろう。ましてやコーネリアスだ。時代の最先端をいく音楽だ。スマホにダウンロードして、街の喧噪の中でBGMのように聴くのが、ふさわしいスタイルなのかもしれない。それでも、とにかくオレはコーネリアスのCDを購入した。
そして、オレは焼き鳥屋にいた。
もう1杯だけビールを飲んだら、帰ろう。そして聴くんだ。11年ぶりのニューアルバムを。
再生ボタンを押す。イントロのあとのつぶやくようなボーカルが、一言目がダイレクトに耳に届く。ゾクゾクっとする。
いわゆる「ノリのいい」テンポの速い曲は1曲もない。
良くも悪くもコーネリアスだった。
良く言えば、さすがの安定感。悪く言えば、前作から想像を超える変化はみられない。
しかし、とても心地いい音だ。唯一無二のサウンドディレクションはさすがだ。無駄な音がない。いたってシンプルだ。目をつぶって聴いていると、とても心地いい浮遊感、ステレオ感だ。是非ヘッドフォンで聴きたい。あまりに心地よくて、眠ってしまいそうになる。
いつの間にか、オレは本当に寝ていた。
アルバムがつまらないわけじゃない。そう、焼き鳥屋でビールを飲んだせいだ。
11年前のアルバム「SENSUOUS」から、
その後のコーネリアスの活動をオレはあまり知らない。リミックスやプロデュースなどの仕事は多かったようだが。
だから、今回のアルバムが一体どんなものになるのか、まったくわからなくて、とても楽しみだった。先行シングルも聴いていない。先日のテレビ出演(バズリズム)だけは見た。テレビで演奏していてビックリした。そういうことやる人だっけ?って(笑)
そしてその曲は「歌モノ」だった。まぁ、ありきたりのそれではないが。
もしかして、ニューアルバムは「歌モノ」なのか?期待した。
いや、インスト系も嫌いではないんだ。でも、「歌モノ」でくるなら、それはそれでうれしい。まさか1stアルバム「THE FIRST QUESTION AWARD」レベルのポップな曲はないだろうが。
結果、「歌モノ」ではなかった。
いや、前作よりは「歌モノ」か。
どっちなんだよ。
前作「SENSUOUS」の雰囲気そのままに、途切れ途切れだった言葉が、繋がって意味を持ったというか、歌詞になったというか。
音の変化といえば、ギターの音色がよりフィーチャーされた感じか。あとはスネアの音がチープで乾いた感じになったかな。ちょっとした変化だが、より耳に残る心地いいサウンドだ。
何がいいって表現するのは難しいが、繰り返して聴いてしまう部類のアルバムだろう。
もちろんオススメする。
この夏、オレはまず、野外フェスでこの新曲たちを聴くことになると思うが、映像との相性はとてもよさそうだ。たぶん、夜を選んで演奏すると思うが(根拠なし)素敵な空間が広がることだろう。
ビールを飲みすぎて、寝てしまわないように気をつけたい。
さっきCDショップで購入したものだ。それを一刻も早く聴きたいのに、オレは焼き鳥を片手にビールを飲んでいる。約束していた飲み会だ、仕方がない。
「今日、コーネリアスのニューアルバム発売日だから行けないわ。なんせ11年ぶりだからさ」と飲み会を断る勇気は、オレにはない。オレもいい歳だ。そんな理由で社会性を捨てることは許されない。
それにしても、似つかわしくない組み合わせだ。
コーネリアスに焼き鳥屋にCD。
CDが売れない時代だ。みなインターネット上で音楽を聴く。ダウンロードしたデータで聴く。そこにモノはない。
発売日に、スーツ姿でCDのパッケージを手にレジに並ぶオレの姿は、どこか滑稽だ。「昭和かよ」と揶揄されることだろう。ましてやコーネリアスだ。時代の最先端をいく音楽だ。スマホにダウンロードして、街の喧噪の中でBGMのように聴くのが、ふさわしいスタイルなのかもしれない。それでも、とにかくオレはコーネリアスのCDを購入した。
そして、オレは焼き鳥屋にいた。
もう1杯だけビールを飲んだら、帰ろう。そして聴くんだ。11年ぶりのニューアルバムを。
コーネリアスの11年ぶりニューアルバムを聴いてみた
再生ボタンを押す。イントロのあとのつぶやくようなボーカルが、一言目がダイレクトに耳に届く。ゾクゾクっとする。
いわゆる「ノリのいい」テンポの速い曲は1曲もない。
良くも悪くもコーネリアスだった。
良く言えば、さすがの安定感。悪く言えば、前作から想像を超える変化はみられない。
しかし、とても心地いい音だ。唯一無二のサウンドディレクションはさすがだ。無駄な音がない。いたってシンプルだ。目をつぶって聴いていると、とても心地いい浮遊感、ステレオ感だ。是非ヘッドフォンで聴きたい。あまりに心地よくて、眠ってしまいそうになる。
いつの間にか、オレは本当に寝ていた。
アルバムがつまらないわけじゃない。そう、焼き鳥屋でビールを飲んだせいだ。
11年前のアルバム「SENSUOUS」から、
その後のコーネリアスの活動をオレはあまり知らない。リミックスやプロデュースなどの仕事は多かったようだが。
だから、今回のアルバムが一体どんなものになるのか、まったくわからなくて、とても楽しみだった。先行シングルも聴いていない。先日のテレビ出演(バズリズム)だけは見た。テレビで演奏していてビックリした。そういうことやる人だっけ?って(笑)
そしてその曲は「歌モノ」だった。まぁ、ありきたりのそれではないが。
もしかして、ニューアルバムは「歌モノ」なのか?期待した。
いや、インスト系も嫌いではないんだ。でも、「歌モノ」でくるなら、それはそれでうれしい。まさか1stアルバム「THE FIRST QUESTION AWARD」レベルのポップな曲はないだろうが。
結果、「歌モノ」ではなかった。
いや、前作よりは「歌モノ」か。
どっちなんだよ。
前作「SENSUOUS」の雰囲気そのままに、途切れ途切れだった言葉が、繋がって意味を持ったというか、歌詞になったというか。
音の変化といえば、ギターの音色がよりフィーチャーされた感じか。あとはスネアの音がチープで乾いた感じになったかな。ちょっとした変化だが、より耳に残る心地いいサウンドだ。
何がいいって表現するのは難しいが、繰り返して聴いてしまう部類のアルバムだろう。
もちろんオススメする。
この夏、オレはまず、野外フェスでこの新曲たちを聴くことになると思うが、映像との相性はとてもよさそうだ。たぶん、夜を選んで演奏すると思うが(根拠なし)素敵な空間が広がることだろう。
ビールを飲みすぎて、寝てしまわないように気をつけたい。
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