事態は急変した。
「ランニング革命を読み解く~その1」を読んだ人は、さてはコイツ、いつまでも本は読まないで「外側」からダラダラとブログを書くつもりだな?そう思ったに違いない。
確かに。
なんなら、本を読まないまま「その10」くらいまで(長げーよ)いくつもりだった(笑)
しかし、そうもいかなくなった。事態は急変したんだ。まさかの翻訳者ご本人の登場だ。
何を言っているのかわからないと思う。
な、なんと!「ランニング革命」の翻訳者、露久保由美子さんがツイッターでコメントをくれたんだ!
こんなブログにすみません、ありがとうございます!
しっかし、これ見たときには、タラ~っと冷たいワキ汗流れたよね。え・・オレ・・失礼なこと書いてない・・よな・・って。一向に読みはじめないの、笑える😁
— tsuyukubo (@tsuyukubo1) July 19, 2020
でも読みはじめていないのにこれだけの文章を書けるセンス、すばらしい。その2も楽しみ。 https://t.co/vzDjpLW79h
いやいや、まいったなって。とんだお目汚し失礼致しました。
そうなれば、オレは忖度する男だ。もちろん、卑しい意味での忖度だ(笑)早々に読破して、2割増しで褒めたいと思う。
ってのは冗談だが、これをきっかけに、俄然あの本が読みたくなった。「その1」でも触れた露久保由美子翻訳のあの本だ。ハッチンソン著「ENDURE限界は何が決めるのか?持久系アスリートのための耐久力(エンデュランス)の科学」だ。
買ってきた。
忖度だ。
ちがうちがう、どちらかといえば「ランニング革命」よりこっちの方が読みたくて(笑)
ちがうちがう、どちらかといえば「ランニング革命」よりこっちの方が読みたくて(笑)
ってのもあったし、2冊読めば、露久保由美子の「翻訳」を知ることができると思ったからだ。生意気なことを言っているかもしれないが、あくまで一読者として、だ。
普段、あまり翻訳モノの本を読まない人は「翻訳」ってそんなに重要なのか?なんて思うかもしれない。
バカやろう!「翻訳」をナメてはいけない。声を大にして言いたい。
なぜなら、オレは過去に、とある翻訳モノの小説を読んで痛い目にあったことがあるからだ。その日本語は、脳内がバグってしまいそうなほどに難解だったんだ。
「ペスト」だ。オレが読んだのは宮崎嶺雄訳のものだ。たぶん、この訳しかないと思うんだけど。
「ペスト」は、言わずと知れたノーベル文学賞作家アルベール・カミュの「異邦人」とならぶ代表作だ。その「ペスト」の翻訳について一言いわせてもらいたい。
実は、このことを書く理由はもう一つある。最近気になるニュースを見たんだ。新型コロナウイルス関連のニュースだ。コロナ禍で、「ペスト」が売れているという。
日本経済新聞
それを見たとき、オレはこう思った。
「やめておけ」
カミュが書いた「ペスト」は小説だ。文庫版の裏表紙の説明を見ると「アルジェリアのオラン市にペストが流行したという想定のもとに、人間を絶滅させる悪との闘争を寓話的に描く長編」となっている。
これを見ると、小説はとはいえ、コロナ禍に苦しむ現代社会と重なり合う部分は多いのかもしれない。だから興味を持つだろうし、そこから何かを学びたくて小説を買った人も多いのかもしれない。だが、もう一回言う。
「やめておけ」
難しい文章を読み慣れていないのなら、ということだけど。やめておけ。
フランス語の原著の文章がどうなのかは知らない。とにかく、この宮崎嶺雄訳の日本語は難解すぎるので、読まない方が身のためだ。っつうか、読み通せないと思う。
現にオレは数年前に読んだとき、50ページも読まないで投げ出した(笑)
ちなみにオレは小説は読む方だと思う。小難しい文学作品はあまり読まないので、難しい文章を読み慣れているとは言えないが、それでも文章の読解力は人並みにはあると思う。たぶんだけど。
そんな人並みレベルの読解力では無理だ。難解すぎて、脳内がバグる。
悪い翻訳だと言ってるわけじゃないぞ。古い時代の翻訳だから、というのもあるかもしれないし。レビューを見れば、多くの人が高い評価をしている歴史的名著に違いない。
それにしても、やっぱり日本語が難解すぎる。脳内がバグるほどに。
間違いなく日本語なのに、その意味をまったく理解できない文章が多すぎるんだ。
いやいや、いくらなんでも日本語だもん、意味が分からないってことはないだろ。そう思うかもしれない。じゃあ、一つ二つ、その難解な文章を紹介してみよう。
小説の冒頭、どんな町でペストが流行したかを説明する文章だ。
見たところただ平穏な町であり、地球上どこにでもある他の多くの商業都市と違っている点に気づくためには、多少の日時を要する。どういえば想像がつくか、たとえば、鳩もおらず、樹木も庭園もない、鳥の羽ばたきにも木の葉のそよぎにも接することのない町、いってしまえば一個の中性の場所というような町である。
ここで難解なのは、最後の「いってしまえば」から後の文章だ。
「鳩もおらず、樹木も庭園もない、」などの分かり易い文章を、さらに分かり易くまとめるはずの「いってしまえば」の後が「一個の中性の場所」とはどういうことだ?いきなりどんな場所なのかわからなくなる。
普通「いってしまえば」のあとは、誰でもわかる言葉に置き換えるんじゃないのか?
オレが例文を作るとすればこうだ。
部屋がクサい。とてつもなくクサい。この世に、これ以上の悪臭が存在するとは思えないほどにクサい。いってしまえばウンコのにおいだ。
みたいな。違う?まぁ、別の意味で違うかもしれない(笑)
こんなのは、まだ序の口だ。
この「ペスト」は誰かの「記録文」という体をとっている。その「筆者」について書かれている文章がこれだ。
この筆者は、結局遅からざる時期にその何者であるかがわかるであろうが、もし偶然の事情である数の供述を採録できる状況に置かれなかったならば、そして事件の圧力により、以下述べようとするすべてのことにみずからかかり合う羽目に陥らなかったならば、この種の企てにおいてひけらかしうる肩書などほとんどもたなかったはずの者である。
どんな者なんだ。まったくわからない。
もちろん、前後の流れを無視して、この文章だけを取り上げるのはフェアじゃない。それにしても、だ。難解すぎる。確かに知っている言葉が並べられている文章なんだけど、だけど、何を言っているのかさっぱりわからない。
どうだ?こんな文章が300ページ以上続くんだぜ?脳内バグるわ!
「ペスト」読むなら「ランニング革命」読んだ方がいいよ。間違いなく。パラっとみたところ、とても読みやすい文章だよ。忖度じゃないよ。
さて、そろそろ「ランニング革命」読もうかな。
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コメント
コメント一覧 (6)
(露久保さんの心の声を代弁してみました)
お約束、ということで(笑)
そろそろ読みます!
全然人気ねーわ!特に最近は。飽きられたかな(笑)
最初のインタビューが長いAVか!
もう待ってられんわ。20キロ走りに行く。
ありますね~そういうの。
そして結局脱がない、みたいな。ことにはならない予定です(笑)