事件が起きたのは第1エイドだ。

先週末2020年9月13日(日)、SAPPOROテイネオータムトレイル2020を走ってきた。33kmの部に挑戦だ。
SAPPOROテイネオータムトレイル2020公式サイト(外部サイト)

オレにとってトレイルの大会は、去年走った「大雪山トレイルジャーニー40kmの部」以来、2回目の挑戦だ。トレイルのことを何もわかっていない初心者ということだ。

問題の第1エイドは、スタートから15kmくらいの地点だったろうか。新型コロナウイルス感染対策のために、エイドでの給水はペットボトルの水(500ml)が支給された。オレはその水を、自分のソフトフラスクに注ぎ足すことにしたんだ。

テイネトレイル-1
知ってると思うけど、ここの左右に仕込んであるやつね。

ソフトフラスク
知ってると思うけど、こういうやつね。

オレさ、これ最近使い始めたんだけど、めちゃくちゃ便利だね。トレイルには欠かせないわ。

でさ、これに水を注ぎ足そうと思って、もじょもじょしてたら(慣れてないもんで)女性のスタッフの方が「入れますよ~」とか言って手伝ってくれたんだ。神かよ!と思ったよね。申し訳なくもありがたく、オレは突っ立ったままで!手伝ってもらったんだ。

次の瞬間、事件が起きたんだ。

その話の前に、オレご自慢のトレイルギアを紹介したい。トレランシューズだ。Onクラウドベンチャーウォータープルーフだ。

クラウドベンチャーWP
こんなのね。

テイネトレイル-2
レース後はこんな感じになっちゃったけど。

興味ある方は→On公式サイト(外部サイト)

このシューズの頼もしいところは、なんといってもウォータープルーフだ。そう、防水。
山の天気は変わりやすい。今回のレースも雨でさ。路面も濡れていて、ズブズブのドロドロ路面も少なくない。そんな状況でも、靴の中が濡れないのは本当にありがたい。写真の通り、ドロドロになりながらも快適に走っていたんだ。

ところがだ。

第1エイドの女性スタッフが、オレのソフトフラスクに水を注いでいると、もう一人、別のスタッフがやってきたんだ。「おう、俺もなんか手伝ってやるか?」ってな雰囲気で。

オヤジだ。

親しみを込めて、あえてオヤジと呼ばせてもらう。オヤジのスタッフがこちらにやってきたんだ。そして、何を思ったのか、いや、まったくの親切心なんだけど、オレの脚にドバドバドバ~とペットボトルの水をかけ始めたんだ。頼みもしてねーのに。いや、失礼(笑)

あれだ、すでにオレの脚はドロドロになってたんだ。途中、ドロの斜面で転んだりしたから。その脚に付いたドロを洗い流そうとしてくれたんだ。頼みもしてねーのに。いや、失礼。

どうなったと思う?

靴の中にドバドバ水が入ってきたんだ。
せっかく今の今まで、ドロドロ路面もなんのその、靴の中はドライ状態で走ってきたのに。オヤジのせいで靴の中びっちょびちょだ。

想像してほしい。
F1のピットインさながら、胸元のソフトフラスクとシューズに、同時に水を注ぎ足されるオレを。どんな状況なんだ(笑)雨も降ってるし、全身びっちゃびちゃだ。

クラウドベンチャーウォータープルーフもオヤジには勝てなかったってわけだ(笑)
まぁ、でも親切心でやってくれたんだから、笑い話にしておこう。予想だにしないことが起きる、それがトレイルだ(これもそうなのか?)

オヤジのおかげで、この後、濡れることとかどうでもよくなったわ!

テイネトレイル、そのコースは裏切りの連続だ。
まぁ、オレがコースを把握してないだけなんだけど。テイネトレイルは初めてだったからね。っつうか、トレイルレースってのを走るのも2回目だから「山のコース」というものを知らないだけなんだろうね。

でもさ、ヒドいんだよ!
たとえばさ、もう、きっついきっつい岩だらけの急な登り斜面が、これでもかってくらい続いてさ。いくらなんでも、ここで終わりだろ、って感じでコースを曲がると、そこからさらに、それまでの3倍くらい同じような斜面が続いたり。

テイネトレイル-3
どこまで岩場が続くんだよ!(がんばって写真撮りました)

登山者用の階段があって、やった!登りやすい!とか思えばさ。その階段が永遠に終わらないんじゃないかってくらい続いたり。もう、それ、天国への階段。途中で太ももがカチンコチンになって脚が動かなくなるの。階段登るのって、大変だね。

一番の裏切りは(笑)ゴール手前だよね。
ゴール会場を右手に見下ろしながら、スキー場の斜面を一気に駆け下りる。会場を盛り上げるアナウンスの声もビンビン聞こえてくる程にゴールは近い。この斜面を下り切ったら・・もうすぐゴールだ!そう思って最後の力を振り絞って、太ももがゴリゴリに痛いのを我慢して下っていくと・・

左矢印の看板があって。

そこから、また左側の斜面を登っていくんだぜ?すぐ右手にゴールがあるのに!鬼でしょ!
で、そこ登って、また下って。で、最後の最後、ゴール前の舗装道路が、また、すんげー登り坂なんだよ!どうなってんのこのコース!最後の最後まで楽させてくれない(笑)

思えば、レース前半に、長い長い程よい下り坂が続いてさ。まだ元気だし、気持ちよく走り下りて行くわけなんだけど。トレイル楽しい~とか思いながら。

ワナだった。

その下り坂で、知らず知らずの内に脚の筋肉が疲労に蝕まれていた・・
もう、レース後半は脚がツって酷かったわ。途中、細っそいドロドロの急な下り坂があってさ。しかも、下りる途中に2、3回ヘアピンカーブがあったりして。一歩間違えたら谷に落ちてしまうようなところで。ズリズリズリ~って滑り落ちて行く途中で両脚ツって、ツラすぎて笑ったもん。何やってんのオレって。

だけど、周りのトレイルランナーはみんな強ぇーの!
オレが太もも痛いわスピード出るのが怖いわで、ズリズリ一歩ずつ下りてるような下り坂を、みんなビュンビュン駆け下りていくからね。
中には「ヒャッホー」とか声出して(いや、マジで)楽しそうにかっ飛ばして下りていくランナーいたりして。それ見た時に「勝てねーわ」って思ったよ。

そういえばさ、今回、何人かのランナーが「シブケンさんですよね。ブログ見てますよ」って声かけてくれて!いや、うれしいよね。ありがとうございます。でも、だいぶ無様なところ見られたな(笑)

どこかのきっつい登り坂の途中で、疲れて登れなくなってさ。後ろのランナーの邪魔になるから、道を譲ろうと思って「先にどうぞ」って言ったら「シブケンさんですよね」って。

照れるな・・

違うところでは、声かけてもらった後、一緒に走ってくれそうな雰囲気だったけど、全然ついていけなくて「じゃ、ゴールで」って、先に行ってもらったり。

照れるな・・

照れたけど、元気でました。
だって、トレイルの大会って、オレにとってアウェー感強くてなんか怖いんだよね(笑)知ってる人少ないし。だから、仲間がいた!って、うれしくて。

って言っても、別にロードの大会に行っても、それほどホームってわけでもないけどね。
でも、ほら、ロードの普通のマラソン大会って、フザけたランナー多いでしょ。いい意味でだよ。仮装したり、その格好で走るの?みたいな日曜日のお父さんみたいなジャージ着てたり。ズックみたいな靴を履いてたり。そういう、本格的じゃないランナーも多いでしょ?だからオレも気楽でさ。

それに対して、トレイルの大会にフザた格好してるランナーはいない。フザけた雰囲気のランナーはたくさんいるけど。いい意味で(笑)
シューズからレインウェアからリュックまで、ほとんどが一流アウトドアブランドのそれだ。みんな本格的だ。そりゃそうだよね。下手したら命にかかわることだからね。
そんな中、オレも一応最低限の装備はしているんだけど、なんかしっくりきてないんだ。場違い感がすごい。それでもやってるオレを褒めてやりたい。有森裕子バリに。

ところで、この大会。オレにとって、そして北海道に住む多くのランナーにとって新型コロナ問題以降、初めてのマラソン大会だったわけだけど。

やっぱりランナーが集まってくるあの雰囲気、スタート前の緊張、ゴールの喜び、最高だね!
感染予防対策とか大会運営も大変だと思うけど、ありがたいことです。
テイネトレイル-10
受付で体温チェックも。

参加するランナーも、みんなもマスクとかしっかりしてて、協力的だったと思う。走るときはマスク外してもいいよ、ってルールもしっかりしてたし。でも、エイドとか人が近づくときは気をつけてね、って。

少し残念なのは、マスクしてると誰が誰だかわからないという。オレの数少ないラン仲間も、見逃した人いたかもなって。
でも、そんな時アレが役に立って。いつもやってるフザけたポーズ。
テイネトレイル-8
これやってたら、またバカやってるよ、って感じでラン仲間に発見されて。

テイネトレイル-9
一緒にポーズ。

こんな感じでなんだかんだと、楽しい大会でした。
だからと言って、来年もまた出るか?と聞かれたらノーコメントです(笑)
太もも痛すぎて・・



この先の地獄を知らずに、能天気にスタートする様子

ちなみにレース結果は・・
SAPPOROテイネオータムトレイル2020 33kmの部
168位 / 完走231人中 でした。
半分以上には入りたいなと思ってたんだけど、まったくでした!
トレイルランナーみんな強ぇーわ!






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コメント

 コメント一覧 (2)

    • 1. hinahio
    • 2020年09月15日 20:24
    • お疲れ様でした。
      スタート前に探しましたが見つけらず。
      シブケンさんのちょっと前にスタートしてたようです。

      みんな思うことは同じですね。
      たかが33kmですが、けっこう騙しの地獄があるんですよ。
      2回目は対策たてれるので、ぜひ来年も。

      『ヒャッホーおじさん』見ました。
    • 2. シブケン シブケン(管理人)
    • 2020年09月16日 10:08
    • hinahioさん
      お疲れ様でした!
      あれですよね、スタート前は寒くて、みんな自分の車の中で待機する感じでしたもんね。
      私も何人かと会えませんでした。って、そんなに真剣には探してませんが。寒くて・・
      2回目ですか・・考えおきます!(笑)
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