ライジングサン 日の出
「楽しみ方なんて人それぞれだべさ!」なんつって、北海道弁丸出しで、鼻息荒く突っかかってくる人がいるかもしれない。
その鼻息荒いのよくないよ、ってことを話したい。

確かにね、楽しみ方は人それぞれだ。
最初から最後までBBQで焼肉番長している人もいれば、最初から最後までテントで寝ている人もいる。そうかと思えばナンパに勤しみチャンスあらば、な人もいたり、酒ばっか飲んでる人もいる。

こいつらに、あえて「こいつら」と言わせてもらうが、こいつらに言いたいことは

「ライブ見ろよ」

ってことだ(笑)
いや、いいんだ。プロのライブの音をBGMにするのも、贅沢な楽しみ方だろう。

いろんな楽しみ方がある。
だけど、どんな人にも共通して目指してもらいたい事がある。

ライジングサンロックフェスティバルのメインイベント、「日の出」まで生き延びて欲しいんだ。

ライジングサンロックフェスティバルはオールナイトでライブをやっているのが特徴的なフェスだ。金曜土曜で開催されるのだが、土曜日がオールナイト開催だ。日曜の朝までってことだ。

その名のとおり、日曜日の朝、日の出を迎えるのが、そう、ライジングサンロックフェスティバルだ。

だから、日曜日の日の出まで生き延びて欲しい。

あの朝の空気感は、是非、体験するべきだ。
みな疲れきった顔をしている。寒い。言い方は悪いがどこか難民キャンプのような殺伐とした雰囲気だ。そこに朝日が差し込む。徐々に気温は上がり、そして笑顔がもどる。

「オレは生き延びたんだ!」

そんな思いがこみ上げる。周りの人達と一体感が生まれる。生き延びた仲間だ。同時に2日間だけ現れた、夢の街は終わりを迎える。また蜃気楼のように消えていくんだ。

とても切ない。

そんな時間、空間を味わってもらいたい。

驚くことに、何回も参加しているのに、1回も朝まで起きてたことねー、とかいうやつがいるんだよ。
わかるよ、ずーっと外にいて、ライブ見て酒飲んで騒いでたらさ、疲れて朝まで起きてられないよね。

みんな最初から鼻息荒すぎるんだ。

もう、それは入場前に並んでる時から鼻息荒いからね。
酒飲んで騒いで大変だ。みんなハイテンションですげーうるせーもん(笑)いやいいけどさ。
何年か前なんて、トイレかなんか行くのに柵超えて行ことしたやつ、落下して骨折したらしいからね。救急車で病院直行だ。

入場前に退場だ。

どんだけ鼻息荒いんだよ。
で、入場と同時にテントサイトの場所取りに走って。もう全力疾走だもん。ダチョウばりの「走るなよ、走るなよ」に始まり、よーいドン!だ。

あ、これ、金曜日の朝の話ね。

ダメダメ。金曜日から全力はダメだよ。日曜日の朝、日の出まで生き延びるためにはさ。

体力温存、温存だ。金曜日はじっと我慢だ。酒だってなるべく抑えてさ。

そう、これはマラソンだ。
マラソンも最初飛ばしちゃうんだよ、元気なもんだから。で、最後、大失速するのはよく見る光景だ。オレも何度もやった。世紀の大失速を。

最後のスパートに向けて、じっと体力温存だ。金曜は前夜祭くらいに思っておいたほうがいい。実際に昔は金曜日は前夜祭だったからね。

本番はあくまで土曜日のオールナイトだ。

土曜日も、途中で1、2時間仮眠するのが最後まで生き延びるコツだ。
いくら若くて元気でも、やっぱりずっと外にいるのは疲れるんだよ。それがオッサンになったら、もう、ビール1杯でフラフラだ(笑)

とにかく、見たいライブを全部見ようとするな。

朝まで生き延びるためには、ね。
いや、オレ、日の出とかどうでもいいんだよ、って人は、そりゃあどうぞご自由に、だ。

でも、やっぱり、ライジングサンっつったらさ、日の出を迎えたいよね。

そのためには、金曜日は極力ゆっくり過ごす。土曜日も途中で仮眠する。これ大事。
マラソンのように前半は飛ばさないで、体力温存、だ。








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