「パンがなければお菓子を食べればいいじゃない」

有名な台詞だ。マリーアントワネットが言ったとか言わなかったとか。その真意のほどはさておき。身分の高い者が庶民の暮らしに疎いことを示す台詞として、よく知られている。
でも、まぁ、そう言いたいのもわからないではない。

子供のころ、母親に似たようなことを言われたことがある。言うまでもないが、オレの母親は身分の高い者ではない。ま、オレよりは高いか(笑)
夕飯の時間だ。「ゴハンだよ!」そんな声に呼ばれてテーブルにつくと・・おかずはあるが御飯がない。

「あれ、御飯は?」
「今炊いてるからパンでも食べてなさいや」
母親はテーブルの隅に置いてあった食パンをアゴで指す。そうか、パンでも食べるか。

「御飯がなければパンを食べればいいじゃない」だ。

しかし、その日のおかずはサンマの塩焼きだ。どうにもこうにもパンには合わない。だけど文句を言ってはいけない。なんだって腹いっぱいに食べれることに感謝をしなければならない。御飯がなければパンを食べるしかないんだ。

だって、寒い日にどうしても肉まんが食べたくなって、コンビニに行ったとする。
残念ながら肉まんは売り切れだ。ピザまんならある。ピザまんを食べるだろ?

「肉まんがなければピザまんを食べればいいじゃない」だ。

食べ物の話ばっかりだな。

だからといって、こうはならないと思う。
「レースがないなら、レースを作ればいいじゃない」

去年の話だ。新型コロナウィルスの影響で、多くのマラソン大会が延期や中止を余儀なくされた2020年の話だ。ウルトラマラソン界もそれを避けて通ることはできなかった。
ウルトラ界のトップランナーたちが目指す、スパルタスロン、バッドウォーター、24時間走世界選手権などの世界的ウルトラマラソンレースも軒並み中止になってしまったのは、致し方ないことだ。

そんな暗い雰囲気漂うコロナ禍に・・マラソンレースが軒並み中止になったコロナ禍に・・
2020年の9月にその男は思い至ったそうだ。

「よし。レースを作ろう!」

なんだこの軽快さは。「そうだ京都へ行こう」の糸井重里ばりに軽快だ。
その男の名は岩本能史だ。
岩本さんのブログ running life & more(外部サイト)

「レースがないなら、レースを作ればいいじゃない」だ。
ウルトラマラソン界の第一人者、岩本さんが2020年9月に構想を始め、そして2021年1月10日に沖縄で開催された200kmウルトラレースが「JAPAN TRORHY200」だ。

このご時世に新たなマラソンレースを立ち上げる。しかも200kmウルトラレースを。すごい!としか言いようがない。

いやいや、岩本さんくらいの実績と人脈があれば、レースを立ち上げるのもそれ程大変なことでもないだろ、そう思うかもしれない。まぁ、コロナのことはアレだけど。オレも、さすがだな、くらいに思っていた。

しかし、オレは驚いた。先日買った「ランナーズ4月号」にこのレースについての記事が載ってるんだけど。

ランナーズ4月号200
「ナンバーカードはどうやって注文するんだ?」

ってところから始まったっていうんだ!
もう、ゼロからだよ、ゼロから。コロナ禍のこんなご時世にゼロからウルトラレースを立ち上げる!どんだけすごいんだ。

そんなだから、準備も大変でコース発表はレース10日前だったんだって!
そんなだけど、コース未定のまま募集かけたら定員は1日足らずで埋まったんだって!

どうなってんの?ウルトラマラソン界。
それにしても、この「ランナーズ4月号」は熱い!
のっけから「弓削眞理子(62歳)2時間52分13秒」だ。

「大阪国際女子マラソン」で、マスターズ世界記録更新の快挙が伝えられる。
ランナーズ4月号弓削田

なぜだろう、このページを見開いただけで、涙が出そうなほど感動した。
コロナ禍だ。コロナ禍にこれだぜ?
その他にも、この「ランナーズ4月号」では、コロナ禍にいろいろと工夫して走り続けるランナーたちの姿を垣間見ることができる。「銭湯巡りラン」やったり。「GPSお絵描きラン」やったり。

みんなやってんな!

ところで、本日2021年2月26日、毎年6月に北海道で開催される「サロマ湖100kmウルトラマラソン」の中止が発表された。コロナだ。去年に引き続き残念なお知らせだ。楽しみにしていたランナーはがっかりしたことだろう。

もちろん、オレもがっかりした。しかし、がっかりする前にある想いがオレの頭をよぎったんだ。言ってみればそれは恐怖だ。


「室RUN」の悪夢だ。

去年2020年のサロマ湖100kmウルトラマラソンが中止になった時、ラン仲間の一人がこんなことを言い出したんだ。
「サロマ湖100kmウルトラマラソンがないなら、勝手に100km走ればいいじゃない」

おまえはマリーアントワネットか。
そうして開催されたラン企画が「室RUN」だ。札幌方面から室蘭(ムロラン)まで大会でもねーのに勝手に100km走る企画だ。室蘭までだから「室RUN」。いや、もかして逆かもしれない。「室RUN」言いたいから室蘭までにしたのかもしれない。やかましいわ。


走っても走ってもゴールにたどり着かなかった。
後ろからバケモノが追いかけてきてるのに、足が思うように動かない悪夢のようだった。とにかく苦しかった。

そんな「室RUN」が・・今年も「室RUN」が開催される・・のか?
サロマ湖100kmウルトラマラソンが中止の報を目にしたとき、まず思ったのがそれだ。すでにラン仲間のグループLINEにはその話題が・・恐ろしい。

そんなに嫌ならヤメればいいべや、って?

コロナ禍に岩本能史がゼロからウルトラマラソン大会を立ち上げてるのに?
コロナ禍に弓削眞理子(62歳)がフルマラソンを2時間52分13秒で走ってるのに?
サロマ湖100kmウルトラマラソンが中止になって残念だとか言ってるのに?
大丈夫、途中で嫌になったらやめればいいじゃない。そうだ、温泉行こう!って。



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コメント

 コメント一覧 (2)

    • 1. sakana2053
    • 2021年03月02日 22:14
    • 5 室RUN参加したいっす
    • 2. シブケン(管理人)
    • 2021年03月03日 09:51
    • sakana2053さん
      え!マ、マジで?(笑)
      まだどんな感じでやるのか決まってないと思うから(オレ企画じゃないので)
      メンバーとか増やせる感じだったら、アナウンスしますね。
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