それは、なかなかの衝撃発言だった。
グループLINEで発言された、ある男の言葉だ。その言葉にオレはハっとさせられた。
言われてみれば「変えるチャンスかもしれない」そう思ったんだ。
「変えたい」と思っている人にとっては、ということだけど。「変わらないこと」もまた価値があるからね。
ラン仲間のグループLINEだ。
とあるマラソン大会に「エントリーしたか?」みたいな流れになったときだ。
「もう大会に出なくていいかなと思っている」
その男はそんな感じの言葉をLINEで発言してきた。
「まったく」出ない、ということではないらしい。「あまり」出なくていいかな、というニュアンスだ。だとしても、なかなかの衝撃発言だ。
なぜなら、その男は市民ランナー憧れの「サブ3」を達成している男だからだ。
フルマラソンで3時間を切る。並大抵の努力では達成できないだろう。市民ランナーにとって偉業と言っていい。
「大会にすべてを賭ける」そんな時期もあったのではないだろうか。
その男が大会に出なくてもいい、と言っている。あまり、ね。
注目すべきはその理由だ。
ランニングが嫌になったわけではないという。「自由に走るのが心地いい」そうだ。逆に「走るモチベーションは高まっている」と。コロナ禍で、多くの大会が中止になっている今、だけどランニングは続けている中でそう思ったという。
大会に囚われることなく自由に走るのが心地いい、と。
なるほど、この男はコロナ禍の今でも、毎月毎月何百キロもバカみたいに走っている(誉め言葉)
オレはハっとした。そうだよな、「コロナ前」の世界に戻ることを期待するのは、ちょっと後ろ向きな思考かもな、そう思った。そうなればそうなったで嬉しいけど。だけど、そうならないならそうならないで、自分の中での「新しいランナー像」みたいなものを模索するチャンスかもしれない。
「オレは何のために走っているのか」みたいな、難しい話しは置いといて(笑)
自分にとってどんなランニングが楽しいのか、くらいの話。
たとえばオレだったら、完全に「大会に走らされている」わけだ。基本、大会で自己ベストを更新するために走っている。「大会が近いから走るしかねーべ!」って。それはそれで間違えてはいないと思う。
だけど、けっこう苦しい場面が多い。練習も本番も。自己ベストを更新は簡単じゃない。それで本当にランニングを楽しめているのかオレは・・。
そんなことを改めて考えてみるのもいいかもしれない。
今まで、なんとなく惰性で「自己ベストを更新」のために走ってきたからね。大した記録でもないのに。オレが自己ベストを更新したところで「で?」って話なのに。
いや、それはそれで達成したときはこの上なく嬉しいよ。ダメだったときは次へのモチベーションにもなる(時もある)
だけど、果たしてそれが、今の状態が自分にとって一番楽しいランニングなのか?を改めて考えてみるのもいいかもしれない。
きっと、その男の発言を見たグループLINEにいる他のランナーたちも、そんなことを考えているんじゃないかな、そう思った。
このグループLINEで、そのことが議論されるんじゃないか、そう期待した。
そうならなかった。
なぜだろう、話題はすぐに食べ物の話へと移っていった。
「うに丼」がどうのこうの言っている。その流れで、衝撃発言をしたサブ3ランナーはこう言った。
「チキンカツ大好き」
意味がわからない。何を言っているんだ、おまえは。大会に出る出ないの話はどこへ行った。だからオレは言った。「何の話よ」と。その答えはこうだ。
「チキンカツ部」
何を言っているのかまったくわからない。どんな部活だよ。このグループLINEはダメだ、そう思った。この人たちはランニングをナメている。オレが言うのもなんだけど。
とりあえず、アレだな。明日からもオレは自己ベスト更新を目指して走るよ。
結局これだ(笑)
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コメント
コメント一覧 (4)
目標がないと走れない日も多いですよね~
ただ・・自己ベスト更新はもう無理だ、って時は必ず来るわけで・・
まぁ、その時はその時で考えればいいか(笑)
なんも考えてない気がするけどな(笑)