「その1秒を削り出せ」

箱根駅伝ファンなら、誰もが一度は耳にしたことがあるフレーズだろう。
そう、東洋大学スピリッツだ。
東洋大学といえば、2代目山の神、柏原も有名だったね。

たかが1秒、されど1秒だ。

苦しい時に追い込めなかった1秒が、あと1歩踏み込めなかった1秒が勝敗を決める、だからその1秒を削り出せ、という教えだ。

これはトップアスリートのレースに限った話ではないはずだ。

いや、サブ4近辺をウロウロしているオレ達へなちょこランナーこそ、心に留めるべきスピリッツではないだろうか。

まぁ、多くの場合「その30分を削り出せ」状態だが。
30分つったら、「削り出す」なんてレベルじゃねーな(笑)

どこでその1秒を削り出すのか。

もちろん、日々の走り込みで、走力のレベルを上げることが最重要課題だ。
それに加えて、レース本番で走ること以外で「削り出す」部分を考えてみる。


スタート位置で削り出す

大きな大会になると、スタートラインまでたどり着くだけで数分かかることになる。ここを削り出したい。多くの場合、自分の過去の持ちタイムでブロック分けされていると思う。速い順位にA、B、C・・・って。
このブロックを上げるのは容易ではない。とにかく大会に出場して、実績を積み上げていくしかない。それはがんばろう。

今すぐできることは、その今置かれているブロック内で、トップに位置取る、ということだ。
どこでも一緒だよ、なんつって集合時間ギリギリにダラダラとスタート位置についてはダメだ。

「その1秒を削り出せ」だ。


インコースで削り出す

コースの位置取りも、あまり真剣に考えていないランナーは多いのではないか。
カーブを走る場合、最内とそれ以外とでは、大きくその距離に差がでる。ただでさえゴールは遠いのに、より長い距離を走ってどうする。カーブはできるだけインコースを走るべきだ。

コースにもよるだろうが、1m、2mと差なんて簡単に出るはすだし、それを積み重ねれば10m、20mの差もでるだろう。まぁ、100mの差がでることはないだろうが。

それでも「その1秒を削り出せ」だ。


給水で削り出す


紙コップ
初めてマラソン大会なるものに出場して、初めて給水ゾーンで紙コップを使って水を飲んだとき、誰もが思ったはずだ。

走りながらコップで水飲むの難しいな、って。

顔にビシャビシャかかって、うまく口に含めないのはよく知られたことだ。
だからといって、立ち止まってはいけない。

「その1秒を削り出せ」だ。

この紙コップでの水分補給は、ふだん練習できないから厄介だ。どこかチームに入っていれば、みんなで練習するときにテーブルを用意して練習できなくもないだろう。

しかし、オレのように一人で走っているランナーは、それができない。
いや、周回できる公園なんかで、その辺にあるベンチに紙コップを置いておく、って方法はなくはないよ。
でも、1週してきて、そこに誰かのションベンが入っていない保証はないだろ?

それでも、やっぱり練習したくて、オレは一度部屋の中でやったことがあるんだ。
台所に紙コップ置いて、部屋の中を走りながらそれを取って飲んでみた。

そこらじゅうビシャビシャだ。

誰にも見られなくてよかった。誰かが見たら、頭がおかしくなったと思われたかもしれない。

同じく練習できないことの一つに、スポンジ給水がある。
暑い日に頭や太ももに水をかけるために用いられるスポンジのアレだ。

まさか、これは部屋の中でできない。
かといって、外だってだきないだろう。

見たことあるか?

普段走ってる、たとえば公園のランニングコースでもいいさ。
そこでスポンジを頭に押し付けて、水ダラダッラさせて走ってるやつを見たことあるか?
どう見ても大会でもなんでもないのに。

ヘタしたら通報されるぞ。

公園に危険人物がいるんですけど、って。

しかし、大会本番では、特に暑い日はスポンジでの水かけは有効だ。ぜひやるべきだ。
もう暑いから運動やめれ、って命令する脳をだますんだ。まだまだ行ける、って。
首筋なんかも冷やしたいところだね。

「その1秒を削り出せ」だ。

まだまだあるはずだ。「その1秒を削り出す」方法。
靴ひもの結び方一つだって、1秒なら削り出せるかもしれない。

まぁ、しかし、アレだ。
そんなの必要ないくらいに、走り込めって話なんだけどね(笑)







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