たとえばピアノの発表会があるならば、そこで演奏する曲を何度も「通し」で練習すると思う。
演奏以外のことも含めて、「通し」で練習する人だっているだろう。
ステージに入場するシーンに始まり、観客席に一礼、そこからイスの高さなんかを調整して演奏する。演奏後はゆっくりと立ち上がり、また一礼。その時、観客の盛大な拍手を想像してもいいかもしれない。そして退場。
そこまでの一連の流れを「通し」で練習する人はいるはずだ。
本番での演奏を成功させるために。
もしかして心配性の人なら、当日演奏する会場まで本番と同じ時間帯に公共交通で移動して、その時間を測ってみるかもしれない。会場のトイレの位置も確認した方がいいだろうか。出番が午後だった場合、早めに会場近くに来て、どこかでランチを食べた方が時間に余裕を持てるかもしれない。その店をあらかじめ探しておこうか。
どうせなら、その店のおすすめランチを食べてみた方がいいだろう。大切な本番の前にマズい物は食べたくないからね。
そんなことやってる時間があったら、ピアノを弾けよ。
そこまでやっても、練習では完璧に通せたとしても、本番でミスを犯してしまうことはよく知られている。「本番」はそれほどに難しい。それはピアノの発表会に限ったことではない。
オレは過去にフルマラソンで「会心のレース」みたいなのを経験したことがない。いつも何かがダメだ。思い通りに走れた試しがない。
なぜだろう。
答えは簡単だ。
本番前に「通し」で練習することがないからだ。フルマラソンの「通し」とは・・もちろん42.195km走ることだ。練習で42.195km走ってないのに、本番で思い通りに42.195km走れるわけないよな、考えてみたら。オレの場合、「通し」で42.195kmどころか、30km走ることも稀だ。基本15kmしか走らない。がんばってハーフって感じ。
そんな練習で、思い通りに42.195km走れるわけないよな。しかもタイムを狙って実力ギリギリで走るレース本番で。
いや、わかってる。
別に練習で42.195km走らなくても、本番で結果を残す練習方法はいくらでもあるってことは。わかってるっていうか、あるんだろうなぁ、とは思ってる(笑)
実際に、多くのランナーがそれで結果を残しているみたいだから。オレがダメなだけで。
それは認める。「通し」の練習をしなくても42.195kmを走るだけの走力みたいなものをつけることは可能だ。筋力みたいなものは。フィジカル的なことね。それは可能だ。
でも、気持ちがさ。その他モロモロがさ。
30km地点でのあの気持ち。
そこに「壁」はあって。いつもやっぱり体はかなり苦しい状態だ。
そこにきて「あと残り12kmこのペースで走るってか?無理だろ」っていう気持ち。絶望。練習でこの気持ちを経験してないから、簡単にへこたれる。
給水をどのくらい摂っていいのかわからない。普段の15kmくらいの練習だと、給水しないことが多いから。気温にもよるけど。だからわからない。
レース後半で、エナジージェルその他補給的なものを体が受け付けなくなる。原因はわからない。補給の練習なんかしないから。
レース後半で、エナジージェルその他補給的なものを体が受け付けなくなる。原因はわからない。補給の練習なんかしないから。
その他、モロモロの難問が本番で襲い掛かってくる。
言ってみれば、フルマラソンは毎回ぶっつけ本番といってもいいくらいだ。少なくとも30km以降は。
そう考えると、やっぱりフルマラソンって難しいよね。練習で試せないこと多いんだから。
いろんなことを想定して練習したとして、だよ。でも、やっぱり本番はその想定を超えてくるからね。いとも簡単に。
ランニングフォームを改善したとしてさ。練習で10km20kmはそのフォームで調子よく走れたとしてさ。30km以降どうなるかわからないもんね。本番で初めてそれに挑戦だもん。
新しいランニングシューズ買ったとしてさ。練習で10km20kmはそのシューズで調子よく走れたとしてさ。30km以降どうなるかわからないもんね。ゴールしたら、靴擦れで水膨れになってたり。「あれ?練習の時は靴擦れなんてまったくなかったのに」なんてことは、よくあることだ。
「通し」の練習ができないスポーツって恐ろしいな。たとえばフルマラソン。
詳しくはないけど、陸上100mの選手は、練習で何回も100m走るよね?きっと200mの選手も。
そこで、いろいろ確認するはずだ。スタート直後はこう。そこから加速してこうなって、ああなって、フィニッシュとかって。何回も繰り返し、理想の走りに対して精度を上げていくんだろう。
フルマラソンはそれができない。本番以外で、めったに30km以降を経験できない。一般的な市民ランナーは。少なくとも、オレみたいに走るのが好きなんだか嫌いなんだかよくわからない(笑)ランナーは。
オレも多少はやってるんだけどね、仮想30km以降を走り抜くための練習みたいなのを。詳しくない知識の中で。
でもなぁ、違うんだよなぁ、「本物」の30km以降のあの感じ。本番でしか経験できないあの感じを練習で経験することはできない。
だから毎回、ある意味新鮮だよね。それがフルマラソンの面白さなのかもしれない。そのうち一回は経験してみたいな、30km過ぎに「あれ、全然イケるっしょ!」みたいな感覚。今のところ、そんな30km過ぎは皆無です。
そういえばオレ、小学生から中学生くらいまで、ピアノ習ってて発表会出たことあるんだよね。市民会館の小ホールみたいな舞台で何回か。意外でしょ?似合わないでしょ?オレもそう思う。今思い出しても、緊張でワキ汗流れるわ(笑)
ちなみに、今は全然弾けません。いや、昔から全然弾けなかったけど。
ほとんど、通しで練習してなかったから。練習サボってたなぁ。
だって、音楽教室に行っても、まわりは女の子ばっかりで嫌でね。
そんな過去のオレを殴ってやりたい。
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コメント
コメント一覧 (12)
土曜に30km走って、翌日曜に最低12km、出来れば20km程度…
…ってマジメか!
でも、やっぱりそのくらいマジメに!やらないと、
いつまでも30km以降が未知の世界ですもんね。
ご提案、ありがとうございます!
岩本式15㎞ビルドアップ、は割とマジメにやっております!
が、30km走はやる元気がなくて(笑)
とはいえ、前回のサブ3.5失敗で、やっぱり距離はいっとかなきゃダメだな、と感じたので、次回挑戦のときは・・マジメに30km走やろうかな!
>そんな過去のオレを殴ってやりたい。
笑いました^^
そういう市民ランナーさんたちは尊敬してます。自分も見習わないと!って。
とはいえ、ぶっつけ本番感を楽しんでいる自分もいるかもしれません・・
だからいつまでたっても、目標達成できないのかな(笑)
そうなんですよ!改善するところは、無限にありますからね(笑)
今は「腕振り」試行錯誤中です。なかなかしっくりこない・・
私は、ラン歴4年目で、この月末に初めてフルマラソンにチャレンジする予定です。
私も走ることが好きなんだか、嫌いなんだかわからないけど、膨大な宿題に追われるような気持ちで、日々走ることと向き合っております。
30キロの壁、どんなものなのか、怖いけど、自分の足でくぐり抜けます。
辛くなったら、通しの練習なんてしてないんだから、しんどいのはしょうがないと開き直って頑張ります。
あっ、以前おすすめしてたサングラスも購入しました!
あれかっこいいですね。バカっぽく見えるけど。。。
コメントありがとうございます。
「膨大な宿題に追われるような気持ち・・」
そうそう!コレコレ!わかるわ~
ところで、初フルとのことで・・ランナーとして記念すべき日になりますね。おめでとうございます!
私の場合、初フルの30km地点には「壁」というよりは「未知への入口」みたなものがありました。「とんでもないところに来てしまったな」と思って、ちょっと笑っちゃったのを憶えています。まぁ、タイムなんて気にしないでチンタラ走っていたので(笑)
いずれにしても、ゴールは最高です!バカっぽいサングラスかけて(笑)がんばってください!応援してます。
レース中は無になる。
あと、30km地点まではこれでもか!てぐらいゆっくり走る「感覚的に」本当に8km/分とかで走ったらだめ。
まあ、私はフルマラソン走ったことないんですけどね(笑)
確かに考え過ぎなところはあると思います。ビビリなんでしょうね。
できれば、フルマラソン走ってからアドバイスしてほしいですけどね(笑)