あくまでもこれは「仮説」だ。
しかし「実際」にオレがロング走をした時に、経験した現象ではある。ただ、それは「たった一回」の経験だ。だから、「仮説」としておきたい。こんな仮説だ。
「マスクはノドの渇きを抑える効果がある」
オレが経験した現象を聞いてほしい。
が、その前に、まず、ランニング時のマスク着用について論じなければならないかもしれない。新型コロナウイルス感染防止対策のために、ランニング時はマスクを着用すべきか必要ないか、についてだ。
正解はわからない。論じるほどの知識もない。
これは難しい問題だ。「着用すべき」「必要ない」両方の研究結果や意見がある。その状況によっても正解は変わるのだろう。
今回は、その問題とは切り離して聞いてほしい。ちなみにオレは、きっと多くのランナーがそうであるように、人とすれ違うことが多い状況ならマスクはするし、そうじゃなければしない、というスタイルで走っている(2022年4月現在)。
昨日、ロング走をしたときの話だ。温泉施設がゴールだ。その距離57kmだ。
57km走って温泉に行く。
よくわからない行動だ。普通の人には(走ることを趣味にしていない人には)理解しがたい行動だろう。全裸でスカイダイビングをする人を理解できないように(いるとすれば)
とにかくオレは、57km走って温泉に行った。ラン仲間で行っている、毎年春の恒例行事だ。そろそろ誰か「もうやめよう」って言ってくれないかな(笑)
まず改めて思ったのは、実際にその距離を走ったからこそ、わかることが多いということだ。昨日は、オレを含めラン仲間も足取り軽く、調子は悪くなくて。だからみんなこう思っていたようだ。
「今日はこの調子のまま、最後まで行けるんじゃないか」
キロ6分から7分くらいのペースで走っていたから、楽に感じていたのだろう。しかし、そんな夢物語が起きないことはよく知られたことだ。30kmを超えたあたりで、口をそろえてこんな言葉を言うようになる。
「やっぱり疲れるな」
当たり前だろ。
オレたちは機械じゃないんだ。しかし、確かに数時間前「もしかしたら今日は疲れないかも」そう思っている自分がいたんだ。
そしてさらに・・42km地点、だからフルマラソンの距離を越えた途端に、さっきまでとは段違いにオレの体が動かなくなる。きっとこれは、肉体的な問題よりも精神的な問題の方が大きいと思う。
「人間、フルマラソン以上の距離を走れるわけねーだろ」そんなイメージをオレは持っているのかもしれない。逆の言い方をすれば「フルマラソンまではなんとか走れる」そんなイメージかもしれない。
これらのことから、改めて思ったのは「30kmは遠い」ということだ。そしてフルマラソン以上の距離は「ウルトラ」だ、ということだ。
「フルマラソンを越えたら、気持ちを切り替えなければその先まともに走れない」ということを改めて思った。あ、オレの実力としてだよ。
そして一番思い知ったのは、疲れてきたらランニングフォームを維持するのは難しい、ということだ。
ここ最近、オレはランニングフォーム改善にこだわっている。そこしか伸びしろがないと思っているからだ。そして、けっこう上手く改善できていると思っていたんだけど・・
フルマラソンを越えたあたりから、疲れすぎてフォームとかどうでもよくなっていることに気付く。というか考える頭がない。
本当はそこからフォームが一番重要になってくると思うんだけど、足が上がらなくなってきて、歩道にある小石を蹴とばしまくるようになる(笑)
だから、考えなくても理想のフォームで走り続けられるように「体で覚える」必要があるのかもしれない。
それでも、特に足のトラブルもなくゴールしたし、筋肉痛にもなっていないので、フォーム改善は上手くいっていると考えよう。以前なら、57kmも走ろうもんなら、靴擦れするわ、脚ツるはで大変だったから。
そして「仮説」の話だ。マスクだ。
50km地点くらいだったろうか。オレはノドの渇きを抑えられなくなっていたんだ。
もしかしたら、軽い脱水症状みたいなことになっていたのかもしれない。水分を摂っても摂っても、ノドが渇く。ノドっていうか、口の中が渇く。そんな状況だ。よくあることだ。そうなるとヤバい。
ノドが渇くから、水分を摂る。摂っても摂っても乾く。ガブガブ飲む。腹がタプンタプンになる。動けなくなる。よくやる失敗だ。残り7kmを、こんな状態で走りきれるか心配になっていた時だ。
何かのタイミングで、オレはマスクをしたんだ。よくあるスポーツ用のマスクだ。
その瞬間(って言っていいくらいすぐに)ノドの、口の渇きが解消されたんだ。少々大袈裟かもしれないが「驚くほどに」渇きは解消されたんだ。
「マスクはノドの渇きを抑える効果がある」
保湿効果、とでもいえばいいのだろうか。これは間違いないと思う。だけど、たった一回の経験なので、あくまで「仮説」にしておいてほしい。
「ランニングの時、マスクをするとノドの渇きを抑えることができる」という仮説。
考えてみれば、マスクしたまま運動すると、口のまわりビチョビチョになること多いよね。呼気なのか唾液なのか知らないけど、その辺に多くの水分があるということだ。その水分を放出しないことで、ノドの渇きを抑える、と。
長い距離を走ったからこそ気付いたことだ。オレの場合、普段の走り込みで脱水症状(気味)になるまで追い込むことはないからね。
機会があったら試してもらいたい。マスクで保湿。あると思います!
が、ここで注意してほしのが、今回はロング走のゆっくりペースだったから、それができたということだ。ハァハァするような、速いペースで走るときにマスクをするのは危険だ。
ランニング時のマスク。
ウイルス感染防止対策のため、となればわからないことも多いけど、その他でけっこう有用なランニングアイテムなのではないだろうか。
例えば、オレは北海道に住んでいるので、冬は雪降る中を走ることが多い。そんなときマスクをすれば顔が冷たくならないで助かる。
防寒アイテムだ。バフのようなネックウォーマーのような、円筒状の布製品もその候補に挙がるが、オレとしてはマスクの方が気軽に装着できてストレスがない。
そして、今回仮説とした「保湿」のためのマスク。繰り返すが、速いペースで走るときは危険なので気を付けたいところだが、ゆったりペースなら、その効果を実感できると思う。機会があったら、実験的に試してもらいたい。あくまで仮説だけど。
いや~57kmは遠かった。毎年のことだけど。
でも、今ままでで一番まともに走り切れたのは、ラニングフォーム改善のおかげだろうか。そうだったら、うれしいな。
でもなぁ、57kmであの苦しさか・・100kmレースとかとんでもないよな、と改めて思った。まぁ、いまのところ100kmレースの予定はないから、考えないでおく(笑)
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