「リタイアしたいときに、リタイアできない場所にいたらどうしよう」
そんな不安を口にすると、アントニオ猪木にビンタされてしまうかもしれない。
「出る前に負けること考えるバカがいるかよ!」って。
しかしこれは、トレイルランニングレース(以下トレランレース)に挑戦する上で無視できない、いや、無視してはいけない懸念事項だ。
トレランレースは、いつでもどこでも簡単にリタイアできない。
これが普通のマラソンレースとトレランレースの大きな違いの一つではないだろうか。普通のマラソン・・舗装された一般道を走るマラソンとしておく。
いや、普通のマラソンレースだって、いつでもどこでも簡単にリタイアできる、なんて言ったら、それはそれで語弊があるかもしれない・・けど、できるよね(笑)
大きな大会だったら、後ろから恐怖の!回収バスが追いかけてきてくれるから、それに乗れば無事?リタイアだ。そうじゃなくても、途中でリタイアしても自力で家に帰れることがほとんどだろう。バスでも電車でもタクシーでも利用すればいい。スマホで誰かに連絡すれば、車で迎えに来てもらうこともできるじゃない。
まぁ、オレは今まで一回もリタイアしたことないから詳しいことは知らないけどな!(白目)うるせーよ。
トレランレースの場合・・そうは問屋が卸さない。
スマホで連絡しても、誰も迎えに来てくれない。なぜならキミは、道なき山の中にいるからだ。スマホの電波があるのかもあやしい。
トレランレースの場合、リタイアできるポイントは決まっている。
基本エイドだ。それ以外の場所でリタイアすることはできない。基本は。トレランレースのエイドは、なんらかの車両がアクセスできる林道と、レースコースがリンクしている場所に設置されていることが多い。エイド設置の物資輸送とリタイア・ケガなどの救急処置を考えてのことだろう。
だから、エイドの数は少ない。どこにでも設置できるわけではない。例えば、先日オレが走った34kmのトレランレースでのエイド設置数は2箇所だ。
参考までに、そのレースでのリタイアに関する注意事項はこうなっていた。
レースをリタイアする場合、コース内での大会車両による搬送は原則行いません。自力で会場またはエイドステーションまで戻ることを想定してレースに臨んでください。また体力に自信がもてないときは、無理をせず手前のエイドステーションでリタイアの申告をしてください。
結局は自力、だ。
仮にエイドから離れた場所で動けなくなっても、自力でエイドまで移動しなければならない。っていうより、そんなことになってはいけない。だって、動けなくなったら、エイドまで自力で移動できるわけないじゃないか。
最悪、なんらかの方法で救助される形にはなると思うのだけど・・そうなってはダメだ。多くの人に迷惑をかけてしまう。
だから「まだ行ける」と思っても、先を考えて手前のエイドでリタイアする勇気・判断が求められるということだ。
ちなみに、先日のトレランレースの途中で、オレは何回か「もうリタイアしたい」と思ってしまった。それほど深刻な状況じゃないよ。「もう、いやだよ」レベルで(笑)
だけど、リタイアできる場所じゃなかったし、どうリタイアしていいかもわからないから、結局ゴールを目指すしかなかったんだ。そして無事ゴールした。

途中に何ヵ所もリタイアポイントがあったとしたら・・最後までがんばれたか自信はない。強制的に「ゴールを目指すしかない」状況は、オレみたいな弱いランナーにとって、案外悪くないのかもしれない。

途中に何ヵ所もリタイアポイントがあったとしたら・・最後までがんばれたか自信はない。強制的に「ゴールを目指すしかない」状況は、オレみたいな弱いランナーにとって、案外悪くないのかもしれない。
・・ごめん、なんか物騒なことを書いているね。
トレラン初心者が気軽にレースにエントリーしてんじゃねーぞ、みたいな。そんな甘いもんじゃねーぞ、みたいな。
逆だ。
オレはトレラン初心者であっても、もっとレースに気軽に挑戦してみたら?と思ってる。そもそも、オレが初心者なんだけど(笑)
オレはトレラン初心者であっても、もっとレースに気軽に挑戦してみたら?と思ってる。そもそも、オレが初心者なんだけど(笑)
結局は自力だ、みたいな、だから「何かあっても誰も助けてくれないんだろ?」的な不安から、トレランレースへのエントリーを躊躇しているランナーと話したことがある。
そのランナーは普通のマラソン経験は豊富だ。フルマラソンも何度も完走しているような。走力は十分すぎるランナーだ。
それでも躊躇する不安が、怖さがトレランレースにはあるのかもしれない。
きっとその道に詳しい人に相談すれば、登山やトレイルランニングの経験を積んでから、レースにエントリーした方がいいとアドバイスされることだろう。
それは当然だ。危険を伴うスポーツだし。経験を積むに越したことはない。
だけど、そうもいかないんだ。
登山やトレイルラニングに詳しい知人が身近にいない、とか。どこの山に行けばいいのかわからない、とか。それなりの装備も必要になるからね。ポール?どんなの持てばいいのよ、みたいな。トレイルラニングを始めるのはそう簡単じゃない。
だったらトレランレースに出なきゃいいじゃない、そう言われるかもしれない。
それでも出たいランナーがいるんだ。
そう、オレみたいにね(笑)
過去3回のトレランレースに出場してみた経験から、伝えたいことはこれだ。
山を走るのは気持ちいい。
だから、是非挑戦してみてほしい。「トレイルラニングの経験」が全然なくても。そう、オレみたいにね。ただ・・自信がない人は最初から長い距離はやめた方がいいかもしれない。初めから無理する必要はない。
普通のマラソンで、フルマラソンを何回か走っているような経験があれば、20kmくらいまでのトレランならなんとか楽しんでゴールできると思う。もちろん、そのコース・天候にもよるだろうけど。だから10kmとか20kmくらいのトレランから始めるのがオススメだ。
それくらいの距離だったら、装備だって思い切って言ってしまえば「普通のマラソンの装備」でやれないこともない。勘違いしないでほしいのは、普通のマラソンの装備で「問題ない」わけじゃなく、「やれないこともない」だ。それが、オレが過去3回のトレランレースで見てきた実際だ。
多くのランナーはしっかりとトレラン用の装備を揃えているけど、「中には」普通のマラソンの装備で走っているランナーもいる、ということだ。シューズもトレラン用じゃなく普通のマラソン用だし、リュックも背負ってなかったりする。
もちろん、誰がどう考えたって、専用の装備を揃えた方がいいに決まっている。ケガにもつながる話だからね。少なくともトレランシューズは揃えたいところだ。だけど、普通のマラソン用のシューズを履いている人もいる。
それも一人や二人じゃない。けっこう、って言ったら言い過ぎだけど、まぁまぁ見掛ける。
何が言いたいかといえば、そこまでビビる必要はないんじゃないか、ってことだ。
オレはビビりだから(笑)間違えても普通のマラソンシューズでトレランレースを走るなんてあり得ないけど。
ちなみに今回のレース、オレは「OnCloudultra(クラウドウルトラ)」ってシューズで走ったよ。すごくよかったわ。

→On公式サイト(外部サイト)
だから、20km程度までの距離ならば・・エイヤっで気軽にエントリーしてみてはどうだろうか。あ、トレランやってみたい人はだよ。誰でも彼でもって話ではない。
ちなみに今回のレース、オレは「OnCloudultra(クラウドウルトラ)」ってシューズで走ったよ。すごくよかったわ。

→On公式サイト(外部サイト)
だから、20km程度までの距離ならば・・エイヤっで気軽にエントリーしてみてはどうだろうか。あ、トレランやってみたい人はだよ。誰でも彼でもって話ではない。
うるせーよ、お前レベルのランナーでも30km40kmのレース出てるんだから、それくらい大丈夫だろ!なんて思う方はどうぞどうぞ。
いや、ホント気持ちいいんだ、山の中走るの。走るって言うか、オレが経験したのは登ったり下ったりがメインだけど。楽しいよ~10kmくらいまでは。それ以降は、まぁ、アレだ。
そういえば最近、トレランレースから2週間経ってやっと!太ももの痛みが消えたよ。
嫌なこと言うなって?だって事実だからしょうがないじゃない(笑)階段下りるの辛かった~
嫌なこと言うなって?だって事実だからしょうがないじゃない(笑)階段下りるの辛かった~
トレランに興味ある人は、まずは気軽に短めの距離に挑戦してみてはどうだろう。実際に出てみると、いろいろわかるものだよ。
テクニックないと、太ももすげー痛めるとか(笑)
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コメント
コメント一覧 (6)
話したこと無かったかもですが、自分もトレラン大好きです!
今まで30㎞以内のレースに6回程出場してます。難易度はそれ程でもなく命の危険を感じた事はないですが、一度大雨のレースは転びまくりでヤバかった…
自宅から数㎞で里山に入ると往復20㎞の走れるトレイルがあるのでよく走ってます。もう最高ですね!
それとそれと…
遂に来月、富士登山競走が開催されそうで、いよいよ山頂コースに挑戦します!
本格的に登坂力強化モードに入っていて気合い入りまくりです!
大会によって急登があったり、ドロドロだったり、ロープ使って登ったり、渡河があったりバラエティがありますから‼️
何年か前の鹿追の大会は10月下旬の冷たい膝上まである川を4回くらい渡った気が…良い思い出です。
ロードに飽きたらこんな世界もあるよ、って知ってもらいたいですね⭐️
おー!トムさんもトレランを!
っていうか、富士登山競走ですもんね・・そのネーミングだけで震え上がります(笑)
札幌から応援してます!
私は今年中になんとか、スッキリとサブ3.5達成を決めたいので、どこで挑戦するか模索中です。最近、本気でがんばれる時間は残り少ないことをヒシヒシと感じてます。疲れがなかなか取れない!(笑)
お互いがんばりましょう!
「10月下旬の冷たい膝上まである川を4回くらい渡った気が…」
それがトレラン?もうそれ、冒険ですよ(笑)
トレランで苦しんだあとで、舗装されたフラットな道を走ると幸せですよね。
死なない程度に楽しみたいと思います!トレラン。
自力でスタート地点に戻って下さい、でした
トレイルのやめ時は難しいです
大雪60km応援してます
最終関門で・・いや~お疲れ様でした!
でも、やっぱり「自力でスタート地点に戻って下さい」ってことになるんですね。
それは精神的にも体力的にも辛すぎる。
って、それは全然他人事じゃなく・・大雪60kmでは間違いなくそんな局面を迎えることでしょう。長いトレイルは(長くもないのかな)これで最後にするつもりなので、なんとか完走したいですが・・無理せず・・だけどギリギリまで無理して(笑)がんばります!