タイムマシンがあったのなら、
って、この前も、こんな書き出しでライジングサンロックフェスティバルのことを書いたな。
27歳のとき、はじめてライジングに行ってNUMBER GIRLを見ているオレに
「おまえ、50歳になってもライジングでNUMBER GIRLのライブ観てるぞ」って伝えたいって。
今回はもっと過去に戻って、もっともっと強烈なことを伝えなければならない。中学2年、まだ14歳だったオレに。
「おまえ、51歳になっても長渕剛のライブ観てるぞ」って。
あれからもう37年か。なげーな、おい。そりゃ、髪も、うっせーわ!
オレの音楽人生において・・そんなものがあるとすればだけど、いや所詮大したもんじゃないよ。
ただまぁ、この歳になっても、いまだにバンド活動してて、人前でヘタなギター弾いて歌ったりしてるので、一般的な人に比べて(あるいは常識ある大人に比べて)音楽好きな人生になっていると思う。
だから、とりあえず便宜的に「オレの音楽人生」そう呼ばせてほしい。そのオレの音楽人生を語る上で、欠かせないミュージシャンが二人いる。
長渕剛と深沼元昭だ。
深沼元昭の話は置いておく。ちなみに佐野元春の横でギターを弾いたりしているよ。
長渕剛だ。
先日、長渕剛のライブに行ってきた。
「CONCERT TOUR 2022 REBORN TSUYOSI NAGABUCHI with THE BAND」と銘打ったコンサートツアーだ。
すごかった。
そこには現役バリバリの長渕が、いや、ツヨシがいた。
長渕剛のライブといえば「ツヨシ!」コールだ。ファンはみな「ツヨシ」と呼ぶ。「ナガブチ」と呼ぶ者はいない。「ツヨシ」だ。
ツヨシのライブに行くのは本当に久しぶりだった。
前回行ったのは、そうだな、たぶん30年以上前のことになる。そう、オレはこの30年くらい、あまり長渕剛を聴いていなかった。中学から高校までは熱狂的に聴いていたんだけど。大学生になったころから、あまり、いや、ほとんど聴くことはなくなっていたんだ。
オレとツヨシの出会いは、お下がりのステレオミニコンポだ。
中学2年、14歳の時に兄にお下がりのステレオミニコンポをもらって。メーカーはDENONだ。カセットテープとラジオしか聴けないそれだ。
その時一緒にもらったカセットテープのラベルに、鉛筆で「長渕剛」と書かれてあったんだ。特に何のアルバムでもない、誰かが長渕剛の曲をテキトーに集めたテープだったと記憶している。どんな曲が入っていたかは忘れた。
単純に曲を気に入ったのか、それとも、それしか聴くものがなかったからなのかは、わからない。わからないけど、とにかくオレは長渕剛が好きになった。好きになるのに理由なんて、いらないよね。
そして、その影響でオレはギターを始めたんだ。最初は知り合いにもらったオンボロなギターで。種類は、まぁ、クラシックギターってことになるのかな。ちなみに、いまだにそのギターは持ってて、たまに弾いてます。
そして、ある程度弾けるようになったころ、新しいアコースティックギターを買ってもらって。モーリスというメーカーの2万円のギターだ。ちなみに、いまだにそのギターは持ってて、たまに弾いてます。
14歳のオレを褒めてやりたい。よくギターを手に取った!と。
おかげで、37年経った今でも、毎日のようにギターを弾いているよ。エレキギターを弾くことの方が多いかもしれないけど。
中学でツヨシと出会って、高校までホントに熱狂的に聴いていたなぁ。
ちょうど「とんぼ」が発表されたり。テレビドラマや映画でもツヨシを観ることが多かった時代だ。こんなこと言うと、ファンを続けている人に怒られるかもしれないけど、そのころが「一般的知名度」で考えれば人気のピークだったんじゃないかな。
オレの中学、高校時代といえば80年代だ。
ボウイやレベッカ、ブルーハーツなんかのバンド音楽が全盛期の時代だ。「バンドブーム」ってやつがあったり。
オレの地元函館のイナカもんの中高生も、その波にまるっと飲み込まれて。レベッカのコピーバンドだらけ、みたいな。もちろん、オレもまるっと飲み込まれてその辺の音楽はよく聴いたよ。
でも、オレの本命はいつだって長渕剛だったんだ。
そのおかげで、ずいぶんヒネくれた青春時代を過ごしたかもしれないな。なんせ、ツヨシには社会に対する反骨精神みたいなものを叩き込まれたからね(笑)
そしてツヨシと別れの時がくる。
大学生のときだ。オレは軽音サークル、ま、バンドサークルだね。それに入ってバンド活動を始めたんだけど。ちなみに、いまだにその時組んだバンドで活動しています。こえーよ!
そのサークルはオリジナル曲を演奏するのが基本で。新しい曲を作るためにはインプットが必要で。多くの音楽を聴くようになったよね。パクるためじゃないぞ!言っておくけど、パクるのも簡単じゃないからな!(笑)それなりの技術は必要だ。まぁ、その話はいい。
そんな中、やっぱり、長渕剛はちょっと違うかな、ってなって。
時を同じくして、ツヨシもどんどん音楽性が変わっていって。いや、そこはマジですごいと思う。
フォークソングに始まり、ロックを歌ったかと思えば、ギター1本にもどって東京ドームの真ん中で歌ったり。インドに傾倒したかと思えば、いつの間にか筋肉ムキムキになって。筋肉は音楽と関係ないか。いや、あるね。
その変化に付いていけなくなるファンもいたはずだ。いや、いた。オレみたいに。ファンならわかってくれると思うんだけど、例えばオレは1993年発売のアルバム「Captain of the Ship」で脱落した。ツヨシがインドに傾倒していた時期だ。
「Bye Byeガンジスとか歌われても・・」そう思ってしまった。
まぁ、結局は好みの問題だ。音楽性の違いで解散だ(笑)
それでも、大学生の時、札幌から武道館までツヨシのライブ観に行ったこともあったんだけどね。それが30年くらい前の話だ。
その後も、そこまでのファンじゃなくなってしまった後も、ツヨシの話題はよく耳にしたよね。やれ桜島でオールナイトライブだ。やれ、被災地での自衛隊員激励ライブだ。やれ10万人オールナイトライブin富士山麓だ、って。
「相変わらず、すげーなツヨシ」そう思ったものだ。
それでも、前みたいに熱狂的にツヨシの曲を聴くことにはならなくて。あ、自分の弾き語りライブでは、たまにツヨシの曲を歌ったりはしてるよ!
で、今年2022年。久しぶりに、30年ぶりにツヨシのライブに行ってみたんだ。
急に行ってみたくなってね。コロナ禍の影響もあるかな。やっと音楽のライブに行けるような状況になってきたからさ。そしたら、ツヨシが久しぶりに札幌に来るっていうし。
なんかのタイミングだなと思って。ツアータイトルが「REBORN」ってことで、今までの総括的な曲が聴けるんじゃないかって。だからオレが好きだった時代の曲も聴けるんじゃないかと思って行ってみたんだ。
大満足だった。オレが好きだったあの曲もこの曲もたくさん歌ってくれた。
この後ちょっとネタばれ!!(って言っても、このブログ読んでる人にツヨシファンはいないような気もするけど)
1曲目、一番最初、「死んじまいたーい!(STAY DREAM)」で始まった日にはトリ肌もんだった。大好きな曲だ。
とにかく、現役バリバリなんだ。あえてハードロック系のサウンドで固めたバンドに歌が負けない。
つうか、歌、相変わらずすげーよ、ツヨシ!声がどこまでも届く。ライブの醍醐味だ。それに比べて、この前ライジングで観た・・いや、なんでもない(笑)
動きが若い!上半身裸になって筋肉ムキムキを見せつける!
ファンも熱狂的だ。長渕のファンって宗教的だって揶揄されることもあるけど、そりゃ、そうなるわ。あんな圧倒的なパフォーマンス見せられたらさ!それを何年も続けているんだ。まぁ、いずれ音楽って宗教的だからね。って、今はちょっとセンシティブな話題にはなってしまうけど。
いや、なんかおかしいだろ。時空歪んでるだろ。そう思った。
オレが高校生の時、人気のピークだと思ってたツヨシが、51歳のオレの目の前でまだピークなんだぜ?現役バリバリなんだぜ?ツヨシがいま何歳で、オレも一体何歳なのかわからなくなる(笑)
コロナ禍をスコーン!って吹っ飛ばしてくれるようなサイコーのライブだったよ。
だからといって、また熱狂的にツヨシの曲を聴くようになるかといえば・・それはまた別の話だ。別かよ!
そういえばさ、このライブ。45分遅れで始まったんだけど。一応「機材トラブルのため・・」なんてアナウンスされていたけど、違うと思うな(笑)
それにしても、45分待ちって長くね?ま、そんなことも含めてサイコーのライブだったよ。行ってよかった!
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