どうやらオレのランニングフォームは間違えていたようだ。
金さんだ。金さんの一言でそれに気づいた。金さん・・金哲彦その人だ。市民ランナーのコーチと言えば金哲彦だ。(もちろん市民ランナーだけ、という話ではないよ)
多くの市民ランナーが、金哲彦著の教則本でランニングを学んでいるに違いない。金哲彦著の教則本は数多い。ランニング系の教則本を検索すれば、金哲彦著の教則本を避けて通ることはできない。
ただ、オレは今まで金さんの教則本を読んだことはない。ねーのかよ。
別に金さんを嫌いなわけじゃないよ。あたりまえだ。かつてオレは「金哲彦が嫌いだ」というランナーに出会ったことがない。ちなみに「金哲彦が好きだ」というランナーにも出会ったことはないけど。
いやそれは、あえて言うまでもない、ということだ。朝って眠いよね、という物言いになんの意味もないように。心の中ではみんな金さんが好きなはずだ。だって初心者ランナーにも優しいから。初心者ランナーに優しく懇切丁寧に教えてくれるコーチ、そんなイメージを持つ人が多いのではないだろうか。
タイミングだ。いろいろなランニング教則本は読んできたけど、金哲彦著の本を手に取るタイミングがなかっただけだ。
そんな金さんが何かのYouTube動画に出ていたんだ。確か森脇健児のチャンネルだったと思う。わざわざ森脇健児で検索したわけじゃないよ。ランニング系のチャンネルを見てたら出てきただけだ。いや別に検索したっていいだろ。
その動画の中で金さんが言ったんだ。「厚底シューズのフォームは違うから」って。
この時、初めて厚底シューズを履くことになったランナーにそう言ったんだ。
オレはそれを聞いて「え、そうなの?」とアホ面になった(いつもより)。まるでそんな意識がなかったからだ。
どうだったろう、オレが今まで見聞きしたランニングフォームに関する情報に「厚底は違う」と言及はあっただろうか。あったかもしれないが、オレはそれを見逃がしていたようだ。そんな意識はなかったんだから。
ってことは・・オレのランニングフォーム間違えてる?
そう思ったんだ。時代の流れかオレも厚底シューズを履くことが多くなっている。だけどそれ用のフォーム、とか意識したことがない。どんな(厚底じゃなくても)シューズを履いても、同じフォームで走っていた。
自分が思う正しいフォームで。オレが思う正しいフォームは、いわゆるフォアフット着地的なそれだ。できるだけ「つま先側」で着地することを意識していた。
厚底シューズを履いた場合、それは間違いなのか?
まず・・「厚底シューズ」と一言で言っても、ここ最近はその用途は多岐にわたるから、よくわからない。各ブランド・メーカーで発売しているタイプが多すぎて、それらを全て把握することは困難だ。
エリートランナー用もあれば初心者用もある。たぶんそれらは「違うもの」のはずだ。レース用とジョギング用、みたいな。
今回観た動画で金さんが言った「厚底シューズ」はカーボンプレートの入ったレース用のものを指しているのだろう。「レース用の厚底シューズを履いてタイムを狙うなら、ランニングフォームをそれ用にしないとね」といったところか。
はて、オレが履いている厚底シューズはレース用だろうかジョギング用だろうか。いくつか持ってはいるけど・・
知るか!
いろいろあってわからないし、そこまでシビアにシューズごとにランニングフォームを変えれるわけないだろ、オレが。厚底は厚底だ。ザックリいこう。で、なになに、どうすればいいって?厚底シューズ用のフォームとやらは。
ここからはオレの解釈なので、間違えてる場合もあるかもしれない。そもそもランニングフォームなんて人それぞれ正解は違う。サラっと読んでほしい。
まずは体の重心の真下に着地する。うん、これは知ってた。
そして着地はフォアフット着地ってわけでもなさそうだ。足裏全体でズンって着地する感じ?
オレはフォアフットでできるだけソフトにタンタンタンタンって着地することを目指していたわけだが、違うのか。
フォアフットでタン、じゃなくて足裏全体でズンだ。
一たび目指す方向が変わると、それに関する情報ばかりが入ってくるようになる(笑)
違う動画でも誰かが言っていた。「足を着いた時、その足にオシリが乗っかるようにしっかり着地する」とか。「無理にかかとを浮かせようとしなくていい」とか。
それらは、だいたい同じようなことを言っている。とオレは解釈した。とにかく試してみるしかない。足裏全体でズン、を。試した。
今までより全然楽に走れるじゃない!
今までよりずっとシューズのクッションを感じる。
今までちょっと自分とは相性が悪かったシューズ、だからクッション性能が悪いな、とか足が痛くなるな、とか思っていたシューズも「あれ、なかなかイケるなこれ」ってなったシューズもある。ちょっとしたフォームの修正で変わるものだね。
そして地面からの反発力が強くなったのを感じる。反発して脚が上がる。脚を上げるのが全然楽になる。
どうやらオレのランニングフォームは間違えていたようだ。2年くらいかけて改善してきたつもりだったんだけど。そして、割と理想のそれに近づいた、とも思っていたんだけど。
そうか間違っていたのか。でもよかった。
今まで目標を達成できなかったのは、ランニングフォームを間違えていたからだ。ってことにできる(笑)
と、思えば、またがんばる気にもなるじゃない。まだやりようがある、って。まだ伸びしろはある、って。
「結果」が間違っていたにしろ、正しいフォームで走るための「過程」としては、無駄じゃなかったし。金さんの助言をすんなり取り入れることができたから。それに加えて、骨盤の動きも改善が必要みたいだ。
金さんが「骨盤動かして!」とか言っていたから。今まで骨盤の動きを意識したことはなかったな。それもおいおい調べてみよう。
よかった、まだまだやれることは残されている。
ま、考えてみればあたりまえだ。オレのランニングフォームが完璧なわけないじゃない。絶対に!改善の余地はあるんだ。
年齢的に体力の向上は見込めない。はっきり言えば落ちる一方だろう。キープできたらいい方だ。でも、よかった。まだランニングフォームに伸びしろがあった。
ホントはもう少し詳しく(できれば得意げに)このオレにとっての新しいランニングフォームを語りたいところなんだ。だって、ホントに楽に走れるようになったから。今までに比べて。だけどそれは目標を達成してからだ。目標・・もちろんサブ3.5だ。
まだこのランニングフォームで本気で走ったのは最長で15kmだし。これでフル行けるのかわからない。まだまだ改善の余地はあるだろうし。骨盤の動きとかなんとかも含めて。でも、感触はいい。走る楽しみができてよかった。
しっかし、動画ってわかりやすいよね。YouTubeとかインスタとか。
いろんな人の見てるから、どれが誰の動画で教わったとかよくわからなくなっているので(共通する部分も多いし)、紹介できなくて申し訳ないけど助かってます!
オレに紹介されたところで、なんの影響力もないけど、礼儀として。ありがとうございます。
そういえばこの前、そんなフォームのことを考えながら朝ランしてたらさ。
(たぶん)散歩していたおばあさんが「おはようございます!」って声かけてきたんだ。驚いたね。だって、まだ辺りは薄暗かったし、オレは決して人当たりのいい外見ではないし、なによりこんなご時世だ。出来るだけお互いに距離を取るご時世。それが終わりかけているのかもしれない。うれしいね。もちろん、オレも挨拶を返したよ。大きな声で「ざーす!」って。足裏全体でズンって着地しながら。
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コメント
コメント一覧 (8)
私も初サロマ頑張ります。
3年越しか・・まいったね(笑)がんばろう!
BS「ランスマ倶楽部」のままの姿で優しく、爽やか、写真撮影にも応じて頂きました。
でも書籍には目を通したことがないという失礼なオイラでした。
オマエもか!写真撮影までしてもらったのに(笑)
いやいや、タイミングというものがありますもんね、こればっかりは。
シブケンさんのその走り方は、私も別の動画で観て丁度試しているところでした!私のほうが遅いので偉そうなこと言えませんが、確かにこの走り方だと、ひざがポーンと戻ってきて一番楽な気がしています。厚底ってやはり一番厚い部分を上手に使わないといけないんですね!今まで宙に浮かせて走っていたので、錘にしかなっていませんでした(汗
いや、そうなんですよ!
一番デカいかかとのクッションをうまく使っていなかったことに、私も今さら気付いたんですよ。「このシューズ、クッションいまいちだな」とか勝手に思ってましたもんね(笑)
実は私も昨年暮れに念願のカーボン厚底シューズをゲットし、ちょっと悩んでいましたが、ライブランのトレーナーさんが「空き缶を踏みつけて潰すように足を出す」と話されていました。多分しぶけんさんのイメージに近いなと思いました。
こんにちは!
「空き缶を踏みつけて潰すように足を出す」か・・なるほどわかりやすいですね!
確かにイメージ近いかも。だいぶ正解が見えてきた!