マラソン(ランニング)は一生続けられる素晴らしい趣味だと思う。もちろん「体が動く限りは」ということだけど。周りの人の理解、協力も含めて。

高齢になっても走り続ける人は賞賛される。ことが多いと思う。実際にその走る姿はかっこいい。オレもよく、レースで明らかに自分より高齢のランナーに追い越されてしまうが(笑)悔しい感情とともに「すげーな、あのじいさん」と、リスペクトの念を抱く。
とか言って、オレも若い人から見ればすっかり「じいさん」なのかもしれないが。

高齢になってマラソンを続けることを止める周りの人は、そんなにいないだろう。たとえば家族とかが。基本、健康であることの証だし、今後も健康で過ごすための活力になる。もちろん「無理はしない」範囲で。
100km以上走るウルトラマラソンとか険しい山を走るトレランとかは、要相談としたい。

走るだけなら、お金もそんなにかからないし。シューズやウェアにそこまでこだわらなければ、だけど。遠征もほどほどにすれば、だけど。孫なんかには「おじいちゃん、いつまでも元気で走ってね」なんて応援されるかもしれない。

バンドはそうはいかない。音楽を奏でるバンド、ね。
先日、友人が新しく組んだバンドのライブを観に行った。ただのアマチュアバンドだ。「ただの」と付けたことに悪意はない。その友人はオレと同年代の50歳越えの男だ。いまからプロを目指すとか、そんな目的ではないので(たぶん、間違いなく)「ただの」と付けた。
「やるな」と思った。

オレもバンド活動は長年続けているわけだが・・この歳になってのバンド活動はそう簡単じゃない。まず、周りに理解されるのが難しい。「いい加減にバンドとかさぁ・・」ってなもんだ。まだね、例えば年に一回、職場の仲間と宴会の出し物的にビートルズのコピーバンドやります、とかなら理解も得られるだろう。「いい趣味」の域かもしれない。

違うんだ。オレたちはオリジナル曲を作ってライブをする。誰にも求められていないのに(笑)
オレとかオレの周りにいるバンド仲間たちは、基本「ロックバンド」とカテゴリーされるのかな。そんな騒々しいものをやっている。

ロックバンド。

世間では、なかなかに古臭い音楽になっているようだ。いわゆる生楽器を使ってのそれは。若い人たちのそういうバンドは昔にくらべて少なくなっていると思う。オレの肌感だけど。アマチュア音楽の話ね。

もっとオシャレな、たとえばパソコンの打ち込みで作るような(それもいろいろだけどさ)音楽活動が増えているのかな。ミュージックビデオもつくってSNSにアップして、みたいな。スマホ一つあれば、PC1台あれば誰でも気軽にそういうのが作れるいい時代だ。まぁ、そこまで簡単でもないけど。

そんな時代に誰にも求められていないロックバンド。なかなかハードな活動だ(笑)これは笑いをとるための自虐ではなく、事実だ。本当に誰にも求められていない。
じゃあなんで新曲を作り続けるのか。それが趣味、と言ってしまえばそうなんだろうけど。これはアマチュア音楽活動をしていない人には、さっぱり楽しさのわからない趣味だと思う。

言っておくけど、そういうことをしているオレ自身、なんのために新曲を作り続けているのかわからない(笑)
かっこよく言えば「自己表現」みたなことなんだろうけど、あいにく、そこまで高尚ではない。少なくともオレの場合。

それに比べてマラソンは、はっきりとした目標を掲げてそれを目指せるのがいい。たとえばサブ4とかサブ3とか。自己ベスト更新とか。それはタイムとして、数字としてはっきりと結果になる。目標を達成すれば賞賛されることも多い。

オレが年齢的なことで「もう目標を達成するのは無理かもな」と弱音を吐いても、高齢でも自己ベストを更新していくレジェンドたちを例に挙げ、「まだまだイケんだろ」と叱咤激励がある。

そんなタイム的な目標がなくたって、健康にいい。
人は「健康にいい」に弱い。コンビニでお茶を買う時。数あるそれらの中から何を基準に選ぶのか。

「健康にいい」だ。

例えば「脂肪の吸収を抑える」とか。
心のどこかでは「ぜってー効果ねーよな」って思ってるんだけど(個人の感想です)どうせ選ぶならこっちかな、って。これが歳を取るということか。

「健康にいい」趣味。これは強い。何歳になっても続けたい趣味マラソンだ。

バンドはどうだ。「最近、新曲できねーんだよなー」と嘆いたところで、新曲もクソもそれ以外の曲もオマエの曲なんか知らねーし、そうくる。
基本、多くの場合、アマチュアバンドは5組前後のバンドを集めてライブすることが多い。それぞれのバンドが、お客さんをあまり呼べないからだ。

呼べないのには理由がある。もちろん第一に人気がないからだ。50歳超えのオッサンがやってるアマチュアロックバンドが人気あるわけねーだろ!失礼、ついつい声を荒げてしまいました。

そして、いきなりアマチュアバンドがオリジナル曲をやるようなライブに呼ばれても困る人が多いと思うんだ。よっぽどの音楽好きじゃないとさ。オレの知り合いだってみんないい歳こいてるからね。慣れない騒々しいライブハウスに呼ぶのは可哀そうだ。なんか有名なバンドのコピーバンドとかならまだ呼びやすいけどさ。
誰でも彼でもに、オレの作ったオリジナル曲を聴かせるのは忍びねーからさ(笑)

これが「弾き語りライブ」となると、また話は少々変わるけど。
弾き語り・・イメージとしてはアコースティックギターをポロンと弾きながら1人で歌う、みたいなことだ。カフェバーみたいなところでポロンと、ね。
弾き語りライブは若くない人も多い。一人でできるからだろうね。家で練習することもできる。バカみたいな大声で歌わなければ、だけど。

やっぱりね、いい歳こいてくると、メンバーを集めてバンド活動するって大変なのよ。それぞれ仕事や家庭があったりして。それぞれの予定を合わせてスタジオ予約して練習して。

その点を考えても、だから1人でいつどこを走ってもいい、っていう点でやっぱりマラソンは素晴らしい趣味だと思う。「距離」「タイム」という共通の物差しもあるし。周りの理解も得やすいだろうし。極端なことしなきゃ、だよ。とはいえ・・極端なチャレンジするランナーは少なくない(笑)

果たしてオレの趣味はどっちが最後まで生き残るのか。バンドとマラソン。


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コメント

 コメント一覧 (6)

    • 1. Pachiras
    • 2023年12月05日 22:58
    • バンドとマラソンとキャンプもあるではないですか!走ることしか趣味のない自分からするとめちゃめちゃカッコいいです。
      ところで、今年も走りました湘南国際マラソン。調子が上がってこなかったので、無理のないスピードで 3:43 に手堅くまとめました。一応 PB なので、1971 年製のおっさんでもまだ進化できるようです(苦笑
    • 2. シブケン シブケン(管理人)
    • 2023年12月06日 08:54
    • Pachirasさん
      ありがとうございます!
      そう言っていただけるのはうれしいですが・・まぁ、いろいろとかっこ悪いですよ実際(笑)
      で、調子が上がらない中でPBですか!いや、それはすごい。同じ1971年製の私もまだイケるということですね?がんばろ。
    • 3. みみ
    • 2023年12月08日 15:55
    • 5 バンドもマラソンも自己追究型ですね😊
      あとロックフェスティバルやブログもありますね!
      シムケンさんは自ら表現したり表現を堪能されている印象です。表現力が凄いです✨✨

      そしてPachirasさんと同じく先日の湘南国際マラソン、PB3.43でフィニッシュでした。
      最近の大会は、以前書かれていた「温存温存」と初めから最後まで唱えて走っています(笑)
      いつも素適な情報をありがとうございます!!
    • 4. シブケン シブケン(管理人)
    • 2023年12月08日 16:14
    • みみさん
      自己追究型・・そんなかっこいい感じでもないと思いますが(笑)NO MUSIC, NO LIFEな人生ではあります。
      湘南国際マラソンお疲れ様でした!Qちゃん直伝の(本かテレビで見ただけ)「温存温存」ですね!私もいつも途中までは唱えて走っているのですが・・最後までもった試しはありません(笑)
      今後も「温存温存」でがんばりましょう!
    • 5. sakana2053
    • 2023年12月14日 20:42
    • 5 自分のやりたいことをやる。それがロックだぜ。
      ヤワなコピーバンドなんか聞きたくねぇ。魂の、男の歌を聞かせやがれ。
    • 6. シブケン シブケン(管理人)
    • 2023年12月15日 11:51
    • sakana2053さん
      いやいや、コピーバンドもいいもんですよ!
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