「バカが来た」
咄嗟ににそう思ったのは、最近その言葉を目にして頭にインプットされていたからだ。漫才コンビ錦鯉が去年2023年に開催した独演会ツアーのタイトルが「バカが来た」だ。それを映像化した作品の発売かなにかの記事を見て、そのストレートなタイトルに笑った。
咄嗟ににそう思ったのは、最近その言葉を目にして頭にインプットされていたからだ。漫才コンビ錦鯉が去年2023年に開催した独演会ツアーのタイトルが「バカが来た」だ。それを映像化した作品の発売かなにかの記事を見て、そのストレートなタイトルに笑った。
先日、ランニングしていたときだ。雪上ランニングだ。北海道札幌の冬は、例年通り雪が積もっている。異常気象が語られるようになって久しいが、札幌の冬は相も変わらず、雪だ。
今シーズンは「あれ・・今年もしかしたら雪少ないんじゃない?」と思わせるようなスロースタートな雪の降り方だったけど、やっぱりつじつまを合わせるように「どこかで」どっさり雪は降る。
毎年のことだ。だから結局「去年がどんなだったか」なんて憶えてる人は少ない。と思う。数年に一度「大雪」みたいな年もあるけど、それがいつだったのか憶えてる人も少ない。と思う。
結局、いつも雪だからだ。
先日も、そんなつじつまを合わせるようにどっさり雪が降った日で。最近は除雪が行き届いていて(ホントありがとうございます)「雪上」とはいえ、けっこう走りやすい路面状態のことが多い。きっと、雪の積もらない地域に住んでいる人が想像するより10倍くらいは走りやすい。
たとえばオレが過去に経験した例で言うと、雨のトレランでドロドロの下り坂を走る(すべり落ちる)のに比べれば、それの100倍は走りやすい。いや、ホントに。100倍は言い過ぎかもしれないけどイメージ的には。
除雪されていれば、の話だけど。それなりの防水的なトレランシューズ的なのを履いていれば、の話だけど。
その日はどっさり雪が降った朝で、まだ除雪はされておらず。未開の地を切り開く先人ランナーの足跡も少なくて。少ないってだけで「ゼロ」ではないんだけどね。いつ走ったって。
それでも、最初はまぁまぁ雪が踏み固められていたからなんとか走れたんだ。先人ランナーのおかげで。でも、だんだんと・・雪が深くなってきて。足跡から推測するに、先人ランナーもこの先は一人か二人くらいしか行ってねーなこれ、ってなってきて。(やっぱりゼロじゃない)
とても「走る」状況じゃなくなってきて。ま、歩いて進むことはできるよ。でも、ここを「走る」っておかしいだろ、ってひとりつっこみしたくなるような状況。しまいには強く雪も降ってきた。足元が悪けりゃ視界も悪い。なにやってんだオレ、的な状況。
少し歩いて進むか、そう思った矢先、視界の悪い向こうに動くオレンジ色の物体発見。けっこうな勢いでこちらに向かってきた。雪が深い方面からだ。オレンジ色のジャケットを着たランナーだった。いやいやいや、こんな状況下でよく走れるな。オレは咄嗟にこう思った。
「バカが来た」
もちろん愛情とリスペクトをもって、だよ。強すぎるだろ、って意味でね。バカは強い。オレは弱いバカだけど(笑)
ホントどんな悪状況でもオレが走るレベルの状況なら、絶対、他にランナーいるからね。最初から最後までオレひとりしか走っていなかった、なんて日は記憶にないもんな。必ず誰か走っている。
もちろん向こうもオレを見て思ったんじゃないかな。「バカが来た」って。さすがにすれ違う時に話しかけたよね。「走りづらいっすねー」って。お互い照れてたよね。
ついこないだ、それどころじゃない「バカが来た」事件あったよね、マラソン大会で。うん、「事件」だよ。これはリスペクトできない「バカ」だ。ある部分ではリスペクトできるんだけど、それは後ほど。
そのバカは中国で開催されたマラソン大会に現れた。
たばこを吸いながらフルマラソン完走。そのタイム3時間33分。速ぇーじゃねーかよ。オレから見たらね。そこがなんか悔しい。しかもオレと同じ52歳だっていう。
このランナーを見た人はきっと思ったよね。「バカが来た」って。
この行為はまったくもって擁護することはできない。もしかしたら昭和の時代なら、バカだなぁって笑って許せるのかもしれないが・・いや、さすがにそれはないか。マラソン大会でタバコは。昭和の時代はけっこう信じられない場所でタバコ吸えてたのはよく知られたことだけど。
でも、まいっちゃうよね。「タバコは健康に悪いよ」って言っても「フルマラソン3時間半で走りますけどなにか?」なんて口ごたえされちゃったらさ。
でも、まいっちゃうよね。「タバコは健康に悪いよ」って言っても「フルマラソン3時間半で走りますけどなにか?」なんて口ごたえされちゃったらさ。
とにかく、今は許されることじゃない。単純に周りに迷惑かかるしね。しっかり失格にはなったようだ。ところで、ルールにあるのかね。「レース中は禁煙です」って。いや、あまりに「なさすぎる」ことだからさ。
この「バカ」な行為はまったくリスペクトするところがないけど、だけどそのマインドっていうのかな、よく言えば「豪快」な態度は見習いたい気持ちもある。俺は俺の道を行く、みたいな豪快さ。オレはビビりだから。
たとえばバカな仮装をして楽しむ、なんて余裕はオレにはない。しっかし、去年のサロマ湖ウルトラマラソンで顔真っ白に塗って「バカ殿」の仮装して走ってるランナーには笑わせてもらったよね。
その「バカ殿」もそうだけど、「いや、バカすぎるでしょ!(笑)」っていう仮装して走ってるランナーいるよね。仮装なんてレベルじゃなくて、全身キャラクターの着ぐるみ着て、みたいな。もうそれ変身だよ。そして、オレより全然速くて軽々と追い越していく。よく走れるよな。
バカは強い。これは間違いないと思う。
フルマラソンとかウルトラマラソンなんてバカにならなきゃやってられない、っての、ない?かといってタバコはないけどさ。
オレができるバカはなんだろ。とりあえず、あれだな。そこまでの結果がどうであれ、ゴール間際くらいは超鬼スパートかけて「バカが来た(遅いくせに)」そう思われたい。
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コメント
コメント一覧 (4)
少なくともサロマに出てる人は私もみんなバカだなあと思いました笑
確かに・・自分でも、苦しみながら「オレ何やってんだろ」って
思うこと少なくないからね(笑)
昨年のサロマで出会ったバカ殿様、今年も出会えるかな?シブケンさんは今年はサロマのエントリー如何されたか気になります…
なんでもバカになって楽しんだもの勝ちですよね!
今年のサロマですか・・去年走りながら何度も思った「二度とやらねー」という気持ち。
まだ抱えてまして(だいぶ忘れてますけど笑)回避します。
なんか惰性で「ただ出てる」って状態でもありましたし。また挑戦したい気持ちが湧きあがったら走ろうかな。今年はサブ3.5目指してフルをがんばります!