私は走ることが好きだが、馬鹿げているといえば、これほど馬鹿げたものもないだろう。
のっけから、こう来る。
楕円形のトラックや誰もいない道路を走ったりしても、目的地は存在しない。少なくともその努力にきちんと報いるものはない。
と続く。
確かに報いるものはないかもしれない。走ったって疲れるだけかもしれない。
「オレ、なんのために走ってんだろう」
ランナーなら誰でも一度や二度、そう自問したことがあるのではないだろうか。
オレみたいに、走るたびに自問しているランナーはどうかと思うが(笑)
そして、こう締めくくる。
走る行為そのものがゴールときた日には、うなるしかない。
「SHOE DOG」はNIKEの創業者フィル・ナイトの自伝だ。ナイキブランドの誕生物語だ。ランニングシューズが物語の軸になっているから興味深い。
走る行為そのものがゴールであり、ゴールラインなどない。それを決めるのは自分自身だ。
走る行為そのものがゴールときた日には、うなるしかない。
「SHOE DOG」
「SHOE DOG」はNIKEの創業者フィル・ナイトの自伝だ。ナイキブランドの誕生物語だ。ランニングシューズが物語の軸になっているから興味深い。
とはいっても、これを読めば今すぐ走りたくなる、なんて類の本ではない。
スポーツ関連本というよりは、ビジネス本と言ったほうがいいかもしれない。
シューズのソールに悩むよりは、借金に悩んでいることの方が多い。
だから、マラソンを始めたいって人より、起業したいって人が読むべき本かもしれない。
だけど、やっぱり次のような人には読んでほしいな。
ナイキのランニングシューズを愛用している人は必読だ
無理にとは言わないけど。けっこう分厚い本だから。
嫌々読むなら、その時間で走ってきたほうがいいよ(笑)
でも読んだらきっとナイキのことがより好きになると思う。「あー、自分はナイキで走っててよかったな」って。
嫌々読むなら、その時間で走ってきたほうがいいよ(笑)
でも読んだらきっとナイキのことがより好きになると思う。「あー、自分はナイキで走っててよかったな」って。
そう思えたらマラソンで辛くなったとき、フィル・ナイトの魂が背中を押してくれるかもしれない。
いや、もしかしたらナイキがあまり好きではない人こそ読むべき本かもしれない。
たとえば、このところの厚底シューズ攻勢でランナーを惑わすその姿勢に、「まーたなんかやってるよ、ナイキ」なんて思ってるオレみたいなやつが。
読めばきっとそのチャレンジングなナイキの精神を応援したくなるだろう。
厚底シューズがいいのか悪いのかは知らないが(笑)
そして、逆に次のような人は読まない方がいいかもしれない。
アシックスのランニングシューズを愛用している人は、ちょっとムカつくかも
なぜなら、この本の中でアシックスの前身「オニツカタイガー」は悪者だからだ。
ナイキ創業時にオニツカにはキタミという、とんでもないクソ野郎がいたらしい。(本にそう書いてあるんだよ!)
オレはこの本を読んで「オニツカ」クソだな、そう思った。もうアシックスなんて履かねーわ、って(単純バカ)
いや、オレなんかが履かないところで、誰一人困らないけどな。どーぞどーぞ。
いや、オレなんかが履かないところで、誰一人困らないけどな。どーぞどーぞ。
ま、でも、これナイキ側からの一方的な話だからね。逆の立場から語ると、また違う物語になると思う。
ビジネスだからね。
うるせーバカ、オマエに何がわかるんだよ、そんな声が聞こえてきそうだ。
まぁな(笑)世界的ビジネスを語るほどの経験をオレは持ち合わせてない。
しかし、なんとなくは知っていたが、いいも悪いもナイキ誕生にアシックスの前身「オニツカタイガー」が、そして日本という国がここまで大きく影響していたことを知ってオレは驚いた。
「オニツカタイガー」がなければ、もしかしたらナイキは誕生しなかったかもしれない。
そう思わせるほど、大きく影響していたんだ。
NIKEの創業者フィル・ナイトはオニツカに翻弄され続け、最後には裁判で戦うことになってしまう。
NIKEの創業者フィル・ナイトはオニツカに翻弄され続け、最後には裁判で戦うことになってしまう。
確かにフィル・ナイトを苦しめたのは、オニツカという日本の会社だったかもしれない。
しかし、それを救ったのもまた日本の会社、日商岩井(現・双日)という商社だったんだ。
しかし、それを救ったのもまた日本の会社、日商岩井(現・双日)という商社だったんだ。
日本、ナイキに関係しまくり。
だから、おもしろく読める。「へー、日本の会社がねー、へー」なんつって。
スポーツに興味ない人でも十分に楽しめる成功物語なんだけど、これがランニングしてる人だったら、おもしろくないわけがない。
ランニングしてる人なら、絶対読んだほうがいいよこれ。超おもしろい。
分厚い本だけど、グイグイ読めるから。是非。
「違う自分になれ」 / 岩本能史
「走ることについて語るときに僕の語ること」 / 村上春樹
「BORN TO RUN」 / クリストファー・マクドゥーガル
「ひぃこらサブスリー」 / みやすのんき
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