なんだこのやろう、俺の趣味に文句つけるってのか!
そうブチ切れるランナーもいるかもしれない。マラソンを愛すればこその怒りだ。
そんな少々刺激的なタイトルを付けてしまったことはお詫びしたい。
しかしどうだろう、それと同時に「確かにそうかもな」と何か思い当たるフシのあるランナーもまた少なくないのではないだろうか。
函館はオレが生まれ育った街で、両親が住む実家がある。
大会前日は当然そこに泊まったわけだが。
「あんた明日の朝ご飯どうすんのさ?」
母親が聞いてきた。
「あ、食べるよ」
「何時にさ?」
「5時過ぎかな」
「そったら早くにかい!」
と文句を言いながらも、翌朝きっちりその時間に用意してくれるのはさすが母親だ。
「こんなに早くバカでないのかい」と言いながら(笑)
いや、オレとしては別にコンビニで買えばそれでいいのだが、息子が実家に帰ってきてる以上そうさせない母親だ。「バカでないのかい」はどうかと思うが(笑)まぁ感謝だ。
朝食を食べながら、マラソン会場への移動手段の話になる。
「あんたどうやって行くのさ」
「もう少ししたら友達が車で迎えに来てくれるんだわ」
地元だからそのくらいの友人はいる。
「その友達もマラソン走るのかい」
「いや、まったく。送ってくれるだけ」
それを聞いた母親がお茶をすすりながら捨て台詞を吐く。
「あんたが走るせいで周りみんなが迷惑するわ!」
もちろん冗談半分だ。逆を言えば半分本気だ(笑)
自分が朝食を用意するだけならまだしも、朝早くから友人をも巻き込むバカ息子の傍若無人な振る舞いに堪忍袋の緒が切れたのだろう。
いや、車で送ってもらうっていっても時間にして15分くらいの距離だよ。だから、友人もなんとも思っていないと思う(たぶん)。近くに住んでるし。
でも確かに「おまえ何様だ」って話かもしれない。
オレが趣味のマラソンを走るだけで、朝早くからご飯の用意をする母親がいて、車で送ってくれる友人がいる。ともに無報酬だ。
それでもまだ、オレが大会で優勝するトップランナーとかなら報われるかもしれない。
趣味としてえっちらおっちら走るだけだ。
これを迷惑と言わないでなにを迷惑と言うのだ(笑)
関連記事「サロマ湖100kmウルトラマラソン完走への道~その8」
苫小牧から札幌まで走る予定だったんだ。距離は60km。
まず、朝の4時に起床して苫小牧まで車で送ってもらったことにオレの迷惑行為は始まる(笑)
まぁ奥さんもポンコツとはいえランナーの端くれ。オレがウルトラにチャレンジするということでその辺の理解はある。
しかし、結局オレは脚の故障などで60km完走できずに46km地点で無念のDNF。
奥さんに電話を入れて車で迎えに来てもらったんだ。
これについてはあらかじめお願いはしてあった。
「もし、完走できなかったら迎えをたのむ」と。
お願いはしてあったとはいえ、オレがかけたその電話は「フザけんじゃねーよ?」って内容になってしまったんだ。
こんな電話のやりとりだ。
「ごめん、脚痛くて走れなくなった。迎えに来てくれ」
「わかった。どこにいるの?」
これに対するオレの答えはこうだ。
「わからない」
オレは自分が今どこにいるのかわからなかったんだ(笑)
人に迎えに来てくれとお願いしておきながら、自分がどこにいるのかわからない。
こんなフザけた話があるだろうか。いや、オレがフザけてる張本人なんだけど(笑)
でも、本当に見たこともない場所にオレは佇んでいたんだ。
国道36線沿いにいるのは間違いない。
札幌に住んでいれば、誰もが利用する幹線道路だ。
だから過去に何度か車で通過したことはある場所だ。
なんだけど、どこにいるのかさっぱりなんだ。
周りを見渡して、なんとか目印を見つけて伝える。
「なんかデカい寺があるな。○○寺って書いてあるわ。」
「知らないよ、そんな寺」
「オレも知らない」
「いや、どこさ、そこ」
「わからない」
電話をガチャ切りされてもおかしくない展開だ。
そうさせまいと、オレはヒントはひねり出す。
「今スタートから46km地点だから、札幌から36号線を15kmくらい来ればここだよ」
結局、そのなんとか寺の横にあった、いつかつぶれてしまったガソリンスタンドで車を待つことにしたんだ。
ガソリン給油機が設置されていたであろうコンクリートの台座に座って。
その時の足元の写真がこれだ。

飲み物もなくなってしまって、さみしい待ち時間だった(笑)
どこにいるのかわからないけど迎えに来てもらう。
とんだ迷惑行為だ。
つぶれているとはいえ、そのガソリンスタンドの敷地に入り込んだのだって褒められたものじゃないだろう。他人の土地だ。
言ってみれば不法侵入だ。
とんだ迷惑行為だ。
マラソン大会に出るために家族サービスを疎かにしたことはないだろうか?
ケガをして家族に心配をかけてしまったことはないだろうか?
「俺ひとり身だし誰にも迷惑かけてねーよ」なんて人もいるかもしれない。
確かにそうかもしれない。
キミがマラソン大会に出場したことがないのなら、ね。
もし、マラソン大会に出場しているのなら、キミは多くの人に迷惑をかけている!
間違いなく。
まず、交通規制だ。
マラソンにまったく興味の無い人にとって、あれほどの迷惑があるだろうか。
特に都市部で行われるマラソン大会は多くの人に迷惑をかけている。
北海道マラソンの時はオレもよく友人に文句を言われるんだ。
「おめーらのせいで、ずっと右折できねーのよ」
とかなんとか。
大会を運営してくれるスタッフにだって迷惑がかかっている。
もちろん好きでやてくれている人や仕事と割り切っている人もいるだろう。
でも、中にはボランティアの人数集めのために、嫌々参加している学生さんだっているはずだ。
とんでもなく迷惑だと思う。多くの大会は日曜日に開催されるしね。
せっかくの日曜日に紙コップに水を注ぐお仕事はさぞかし大変だろう。
全てに感謝だ。
そういう人たちがいて、初めてオレはマラソンを走ることができる。
感謝しかない。
そうブチ切れるランナーもいるかもしれない。マラソンを愛すればこその怒りだ。
そんな少々刺激的なタイトルを付けてしまったことはお詫びしたい。
しかしどうだろう、それと同時に「確かにそうかもな」と何か思い当たるフシのあるランナーもまた少なくないのではないだろうか。
あんたが走るせいで周りみんなが迷惑するわ
オレがそれを面と向かって言われたのは、去年函館マラソンに出場したときだ。函館はオレが生まれ育った街で、両親が住む実家がある。
大会前日は当然そこに泊まったわけだが。
「あんた明日の朝ご飯どうすんのさ?」
母親が聞いてきた。
「あ、食べるよ」
「何時にさ?」
「5時過ぎかな」
「そったら早くにかい!」
と文句を言いながらも、翌朝きっちりその時間に用意してくれるのはさすが母親だ。
「こんなに早くバカでないのかい」と言いながら(笑)
いや、オレとしては別にコンビニで買えばそれでいいのだが、息子が実家に帰ってきてる以上そうさせない母親だ。「バカでないのかい」はどうかと思うが(笑)まぁ感謝だ。
朝食を食べながら、マラソン会場への移動手段の話になる。
「あんたどうやって行くのさ」
「もう少ししたら友達が車で迎えに来てくれるんだわ」
地元だからそのくらいの友人はいる。
「その友達もマラソン走るのかい」
「いや、まったく。送ってくれるだけ」
それを聞いた母親がお茶をすすりながら捨て台詞を吐く。
「あんたが走るせいで周りみんなが迷惑するわ!」
もちろん冗談半分だ。逆を言えば半分本気だ(笑)
自分が朝食を用意するだけならまだしも、朝早くから友人をも巻き込むバカ息子の傍若無人な振る舞いに堪忍袋の緒が切れたのだろう。
いや、車で送ってもらうっていっても時間にして15分くらいの距離だよ。だから、友人もなんとも思っていないと思う(たぶん)。近くに住んでるし。
でも確かに「おまえ何様だ」って話かもしれない。
オレが趣味のマラソンを走るだけで、朝早くからご飯の用意をする母親がいて、車で送ってくれる友人がいる。ともに無報酬だ。
それでもまだ、オレが大会で優勝するトップランナーとかなら報われるかもしれない。
趣味としてえっちらおっちら走るだけだ。
これを迷惑と言わないでなにを迷惑と言うのだ(笑)
どこにいるのかわからない
先日のロング走トレーニングをDNFしてしまったときだって、オレは奥さんに迷惑をかけてしまった。関連記事「サロマ湖100kmウルトラマラソン完走への道~その8」
苫小牧から札幌まで走る予定だったんだ。距離は60km。
まず、朝の4時に起床して苫小牧まで車で送ってもらったことにオレの迷惑行為は始まる(笑)
まぁ奥さんもポンコツとはいえランナーの端くれ。オレがウルトラにチャレンジするということでその辺の理解はある。
しかし、結局オレは脚の故障などで60km完走できずに46km地点で無念のDNF。
奥さんに電話を入れて車で迎えに来てもらったんだ。
これについてはあらかじめお願いはしてあった。
「もし、完走できなかったら迎えをたのむ」と。
お願いはしてあったとはいえ、オレがかけたその電話は「フザけんじゃねーよ?」って内容になってしまったんだ。
こんな電話のやりとりだ。
「ごめん、脚痛くて走れなくなった。迎えに来てくれ」
「わかった。どこにいるの?」
これに対するオレの答えはこうだ。
「わからない」
オレは自分が今どこにいるのかわからなかったんだ(笑)
人に迎えに来てくれとお願いしておきながら、自分がどこにいるのかわからない。
こんなフザけた話があるだろうか。いや、オレがフザけてる張本人なんだけど(笑)
でも、本当に見たこともない場所にオレは佇んでいたんだ。
国道36線沿いにいるのは間違いない。
札幌に住んでいれば、誰もが利用する幹線道路だ。
だから過去に何度か車で通過したことはある場所だ。
なんだけど、どこにいるのかさっぱりなんだ。
周りを見渡して、なんとか目印を見つけて伝える。
「なんかデカい寺があるな。○○寺って書いてあるわ。」
「知らないよ、そんな寺」
「オレも知らない」
「いや、どこさ、そこ」
「わからない」
電話をガチャ切りされてもおかしくない展開だ。
そうさせまいと、オレはヒントはひねり出す。
「今スタートから46km地点だから、札幌から36号線を15kmくらい来ればここだよ」
結局、そのなんとか寺の横にあった、いつかつぶれてしまったガソリンスタンドで車を待つことにしたんだ。
ガソリン給油機が設置されていたであろうコンクリートの台座に座って。
その時の足元の写真がこれだ。

飲み物もなくなってしまって、さみしい待ち時間だった(笑)
どこにいるのかわからないけど迎えに来てもらう。
とんだ迷惑行為だ。
つぶれているとはいえ、そのガソリンスタンドの敷地に入り込んだのだって褒められたものじゃないだろう。他人の土地だ。
言ってみれば不法侵入だ。
とんだ迷惑行為だ。
感謝しかない。
このように、マラソンを走ることで周りにかかる迷惑は枚挙にいとまがないことはよく知られたことだ。マラソン大会に出るために家族サービスを疎かにしたことはないだろうか?
ケガをして家族に心配をかけてしまったことはないだろうか?
「俺ひとり身だし誰にも迷惑かけてねーよ」なんて人もいるかもしれない。
確かにそうかもしれない。
キミがマラソン大会に出場したことがないのなら、ね。
もし、マラソン大会に出場しているのなら、キミは多くの人に迷惑をかけている!
間違いなく。
まず、交通規制だ。
マラソンにまったく興味の無い人にとって、あれほどの迷惑があるだろうか。
特に都市部で行われるマラソン大会は多くの人に迷惑をかけている。
北海道マラソンの時はオレもよく友人に文句を言われるんだ。
「おめーらのせいで、ずっと右折できねーのよ」
とかなんとか。
大会を運営してくれるスタッフにだって迷惑がかかっている。
もちろん好きでやてくれている人や仕事と割り切っている人もいるだろう。
でも、中にはボランティアの人数集めのために、嫌々参加している学生さんだっているはずだ。
とんでもなく迷惑だと思う。多くの大会は日曜日に開催されるしね。
せっかくの日曜日に紙コップに水を注ぐお仕事はさぞかし大変だろう。
全てに感謝だ。
そういう人たちがいて、初めてオレはマラソンを走ることができる。
感謝しかない。
まとめ
周りの人に感謝して走ろう。Follow @shibu_ken
スポンサーリンク
コメント
コメント一覧 (7)
読み始めると、どの記事も面白くて、つい笑ってしまいました~。
私は昨年の秋から走り始めた、10㎞も辛うじて完走の初心者で、ランナー歴30年を超えた70才の父がいます。
>マラソン大会に出るために家族サービスを疎かにしたことはないだろうか?
ケガをして家族に心配をかけてしまったことはないだろうか?
ここが、ほんとにまさに!(笑)
父のマラソン(大会)によって、何度母がイラついてきたかを知っているので、ほんとに笑ってしまいました。
今は自分も僅ながら走り始めたので、父の気持ちも分かるような気がします…。
マラソンは父の生き甲斐なので(笑)
先日の洞爺湖マラソンでは、無事3時間3○分でゴールしていました(少しだけ父を自慢させてください)!
ボランティアの方や沿道で声援を送ってくれる方のありがたさも、走り始めた今だからこそ分かります。
マラソンをしている人、もしくはマラソンをしている家族をもつ人には「ほんとわかる!」という内容で、楽しく読ませていただきました。
これからもひっそり拝読させていただければと思います。
あと2ヶ月もすれば北海道マラソンですね。
父の応援に行くようになり10年経ちましたが、今年も道マラは応援で参加します!
70歳でフルマラソン完走ってだけでスゴいのに3時間30分?!
いやいやいや、スゴすぎません?お父さん。
そしてイラつく母ちゃん!やっぱりそうなりますよね(笑)
通りすがりさんもいつの日か親子対決するしかないですね!
10年後くらいじゃないと勝てなかったりして(笑)
オレも負けてらんねーな、って思ったけどやっぱり勝てる気しない・・。
いやースゴい!
迷惑かけて無報酬だっつーんならその分母親にマッサージだの友人にガソリン代+飯代でも出せばいいだけ。
少なくとも大会の交通規制で車に迷惑をかけているのは出場者ではなく、参加費で稼いでいる運営側であり、本当に自分の行動が他人に迷惑だと思うなら、迷惑の一旦を担わず大会に参加しなければいいだけの話だ。
ええかっこしいのポエムを垂れ流す偽善者にもほどがある。
感謝云々の前に迷惑をかけないように工夫していただきたい。
大会の交通規制はともかく、苫小牧から札幌まで走ってDNFとか大会当日の朝とかさ、個人の問題のところなんかただの準備不足であって、迷惑かけずに済むものばかりじゃん。
感謝するのは当たり前だし、その人たちが何も得しない状態なんて有り得ないですよ。
3年以上前の記事にわざわざコメントして批判している人がいることに唖然としました
お二人とも「無報酬」というのが引っかかっているんですかね
この記事の要旨は、身の回りの人やマラソン大会を陰で支えている人たちへの感謝の気持を忘れないようにしよう、てことですよね
それを自身の体験を元に書いてるだけ
シブケンさんがご家族やお知り合いの方に対してどう埋め合わせをしたか、というのは重要ではないし、他人がとやかく言うことではない
自分の実力以上の距離を走れると思って出発したけど途中リタイヤなんて、どのランナーにもある失敗談だし、ただの笑い話でしょう
こんなことにも目くじら立てる人もいるんだな~と呆れつつ、私も目くじら立てずにはいられなくなりコメントしました
シブケンさんにはこんな的外れな批判など気にせず、のびのびと面白い記事を書いてもらいたいです!
ありがとうございます。このようなコメントを頂くとホッとします。
ほとんどの人には、そう伝わっていると思うんですけどね・・難しいところです。
まぁ、多くは語らずにおきましょう。私のことを嫌いなだけかもしれませんし。
今後もフザけたブログを書いていきますので(笑)よろしくお願いします!
交通規制で迷惑被ってる者からしたらランナー連中や主催者にはせめて菓子折りくらい持って来いやって思う