ある土曜日の昼下がり、一人の男がガソリンスタンドの跡地にポツネンと座っていた。ガソリン給油機が設置されていたであろうコンクリートの台座に。何年か前に倒産してしまったのだろうか、国道36号線沿いのその場所は男が休憩する場所にはいささか相応しくない風景だ。男も ...